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学生時代、古文の授業になると、「こんなの勉強して何の役に立つの?」「これが読めたからってどうなるの?」「学ぶ意味あるのかな」なんてぼやく理系の学生が多くいました。
そこで今回は、「技術職こそ古典を学ぶ必要がある」と力説する花井広文さんに、インタビューを試みました。花井広文さんは、難関の技術士の資格を4部門(上下水道・建設・衛生工学・総合技術監理)で保持し、論文が、全国のコンサルタントの中で最優秀賞に選ばれた方です。
-まず、「技術士」とはどのような資格なのか、教えてください。
技術士とは、豊富な実務経験、科学技術に関する高度な応用能力と高い技術者倫理を備えている、最も権威のある国家資格を有する技術者のことです。
技術系では最も難関と言われる「技術士二次試験」に合格し、登録した者のみが技術士の名称を用いることができます。
中でも総合技術監理部門は、ひとつのプロジェクトのもつ専門技術だけでなく、プロジェクトに関連する発注元、顧客、外注先、さらに他のプロジェクトまでも含めた「業務全体の管理能力」を示さなければ合格は難しいと言われています。
-花井さんが、技術士を目指すことになったきっかけは何だったのですか?
「どんなことでもいい、誰にも負けないものを身につけて、世のためになるんだぞ」。これが亡くなった父の口癖でした。
父は家の事情で進学をあきらめ土木作業員となり、苦労を重ねて現場監督の資格を取りました。せめて息子にだけはと苦しい家計の中、私を大学に送り出し、毎月仕送りをしてくれていたのです。
その卒業間近になって、突然、父が亡くなりました。大学で土木工学を専攻していることを、誰よりも喜んでくれた父でした。亡骸を前に、技術者として世の中の役に立つことを誓ったのです。
当時、「水環境」という分野の技術が脚光を浴び始めていました。21世紀は水の時代と言われます。水不足や水質汚染、水害などが世界中で深刻になると、私の在学当時から指摘されていました。30年たった現在、まさにその脅威が現実のものとなっています。
土木工学の中でも、汚水を浄化して再利用する施設や、豪雨災害を未然に防ぐためのインフラ整備など、環境と防災の両面に関わりの深い下水道分野の技術士になろうと、建設コンサルタントに入社したのです。
-受験勉強にはご苦労なされたとお聞きしました。
建設コンサルタント会社に入社してからは、連日の残業と休日出勤の嵐でした。その合間に受験勉強。睡眠時間がなかなか取れず、ある時は机の上で、ある時は会社のソファで仮眠を取る、眠気と戦いながらの勉強でした。
一瞬も気の抜けない日々が続きましたが、二次試験にも合格。会社では最年少の快挙でした。
――技術職の専門家として、経験、技術だけでなく倫理観が大切とお聞きしました。倫理観を養うために、必要だと思えることを教えてください。
高い技術者倫理を備えるには、「人間はなぜ生きるのか」「人間の幸せとは」という本質的で哲学的な問いが重要だと思います。
こう言うと、「こんな問いは抽象的で無意味で役に立たない」と思われるフシがあり、実学の世界に生きる技術者からは敬遠されがちかもしれません。
しかし、自律走行車やIoTに関連する人工知能(AI)といった領域に、めざましい躍進がみられるのが現代です。テクノロジーの最前線で、「人間の幸せとは何か」「人間のありかたとはどうあるべきか」などの本質的な問題は、再びクローズアップされてきています。
ある本で、こんな話を読みました。
「なぜ生きるのか」「何がどうなれば幸せと言えるのか」という問いは、基礎にあたると思います。どんなに高い技術や豊富な知識、経験を身につけても、この問いを無視した技術者は、自分も社会も幸福にはできません。
これは、個人レベルでも言えることです。仕事に忙殺されるうち、自分の生きる意味を見失う、という話はよくあることです。
と、スティーブ・ジョブズは自身に日々、問い続けました。
また、
と、元アメリカ上院議員のポール・ソンガスは言っています。
最先端のテクノロジーに携わる技術者こそ、「やがて死ぬのに、何のために働き、生きるのか」という視点を常に持ち続けたいと思います。
――「なぜ生きる」という問いは深いテーマです。どのように取り組めばよろしいでしょうか。
ここにこそ、古典の意義があると思います。時間の重みに耐えてきた古典には、時代や場所を越えて当てはまる人間の真実が浮き彫りになっています。
特に私は、日本の古典『歎異抄』に多くを学んでいます。
日本の三大哲学者と言われる西田幾多郎、田辺元、三木清は、皆この『歎異抄』に魅せられていました。また、20世紀最大の哲学者と言われるハイデガーも、この書に感銘を受けたといわれます。
例えば、『歎異抄』には、「火宅無常の世界」という言葉があります。これは、火のついた家のように、いつどうなるかわからない不安な世界に住んでいるのが私たちだということです。
7月に西日本を襲った記録的な豪雨により土砂崩れ、土石流、洪水が各地で頻発し、220名を超える人命が失われました。
流れ落ちてくる土砂の威力はすさまじく、厚さ2mの砂防ダムを一瞬で破壊し、跡形もなく押し流したといいます。木造の家屋などひとたまりもありません。
平成29年に発生した土砂災害件数は1514件で、過去10年で最大でしたが、今年は、7月の豪雨による土砂災害件数だけで1716件に達しました。記録的と言われた昨年の合計数を上回っています。
(参照:http://www.webside.jp/report/site/20180831.html)
しかもその後、北海道で起きた震度7の地震により、大規模な山崩れが起きました。家に火がついたら急いで逃げるでしょうが、いきなり家が土砂で押しつぶされたら、逃げようがあるでしょうか。
さらに、今年4月には、大分県の耶馬渓で、雨も降っていない、地震もおきていないのに突然、大規模な山崩れがおこり6人が亡くなられました。
地下深くを流れていた水脈が崩壊の引き金になったのではないかと言われていますが、こうなると、最高峰の知識と経験のある専門家でも、事態を予測できた者は一人もいません。
まさに、いつどうなるかわからない無常の世界に生きていることを、まざまざと見せつけられます。これは、『歎異抄』の書かれた当時も現代も、変わらない真理です。
『歎異抄』には、この不安定な人生、何のために生きるのか、この大切な問いの答えを「摂取不捨の幸福になるためだ」と明らかに記されています。海外では、人生の指針を古典に学ぶセミナーが盛んになされていると聞きますが、日本ではあまり聞きません。科学の最先端を知る技術コンサルタントこそ、本当の幸せとは何か、古典を通じて学ぶ必要があると感じています。
――ありがとうございました。
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