人間関係

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ブッダに学ぶアンガーマネジメント 怒りの心と上手に付き合うには?

こんにちは。仏教カウンセラーのまよです。

これから数回に分けて、多くの人が悩む「怒り」の心について書いていきたいと思います。

最近ブームのアドラー心理学では

人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである

と言われています。

また、カナダ出身の精神科医エリック・バーンは、

人間の悩みの80%は人間関係だ

と言っています。

まさにその通り、と思われる人は多いのではないでしょうか。

仏教カウンセラーである私の元にも、様々な人がお悩み相談に訪れますが、そのほとんどは人間関係のお悩みです。

職場の上司や部下、同僚との関係、夫婦、親子、恋人、子育てのことについてなど、そのお悩みの中身は様々ですが、どれも「人間関係」に関するお悩みであることは共通しています。

その人間関係を、より悩ましいものにしてしまうものの一つが「怒り」ではないでしょうか。

多くの人が悩んでいる「怒り」

相手の言動にイライラ、ムカムカしてしまい、

言ってはならないことを言ってしまった、
やってはならないことをやってしまった、
それによって相手との関係がこじれた、修復不可能になってしまった、

などよく聞く話です。

怒った後は、なんとも味気ないものですよね。

「怒りは無謀に始まり後悔に終わるものだ」とも言われます。

世間には怒りに関する本やセミナーなどが多く見受けられますが、それだけ多くの人が怒りの心に悩んでいるということでしょう。

「日本アンガーマネジメント協会」のホームページには、下記のように書かれています。

アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで生まれたとされている怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングです。

現在、日本でもアンガーマネジメントの受講者数は年々右肩上がりに増加しており、2017年度は約22万人、統計を取り始めた2012年より6年間で講座や講演、研修を通して述べ約60万人の方が受講しています。

日本アンガーマネジメント協会

書店にも怒りに関連する本は多く見られます。

『怒らない伝え方』(かんき出版)
『「怒り」がスーッと消える本』(大和出版)
『すべての「イライラ」を根っこから絶ち切る本』(永岡書店)
『怒らない練習』(徳間書店)
『イライラしがちなあなたを変える本』(KADOKAWA/中経出版)

などなど。

これでイライラも落ち着く!おすすめの3つの対処法

怒りの心を何とかしたい、平穏な心でいたい、できれば無くしてしまいたい、多くの人の切なる願いから、様々な手法が教えられています。

怒りの対処法①「魔の6秒を乗り越える」

よく耳にするのは「怒りの心が起きたときには、数を数えよ」です。

「魔の6秒」と言われ、怒りの感情のピークは長くても6秒間だそうです。

その6秒間が過ぎれば、怒りの気持ちも少しずつ治まってきますので、その間を何とかしてやり過ごせばいい、ということです。

その数の数え方にも、いろんな手法が教えられています。

単に「1、2、3…」と数えるだけだと、あっという間に「6」まで数えてしまいます。
ですから、例えば「1、4、7、10…」のように、3ずつ足し算をしていくとか「100、93、86、79…」と100から7ずつ引き算をしていくなど、とにかくある程度の時間をやり過ごすことが大切ということです。

あるいは、水を一気飲みするとか、深呼吸をするなどの方法もあります。

怒りの対処法②「怒りの強さに点数を付けてみる」

怒りが起きたときに、その強さに点数を付けてランク付けするという手法もあります。

例えば、10点満点として、怒りの強度に応じて1点から10点までの点数をつけるのです。

「この怒りは、MAX10点とすると、5点くらいかな」
「これは、怒りMAXなので、10点だ」
「これくらいの腹立ち具合なら、3点くらいかな」

など。
できれば、そのとき、腹が立った理由と合わせて点数をメモしておくとよいでしょう。

それを積み重ねていくと、自分がどんな場面で怒ってしまうのか、怒りのツボが分かるようになります。

そして、点数をつけてランク付けをしておくことにより、「あぁ。腹は立つけれど、今回は、前回のMAX10点の怒りよりはマシだな」「あれは、怒り7点くらいと思っていたけれど、案外、4点くらいかもしれないな」
などと、少し冷静に怒りの心を見つめ、分析することができるようになります。

怒りの対処法③「怒りをカテゴリー分けしておく」

怒りをカテゴリー分けしておく、という手法もおすすめです。

これは、アンガーマネジメント協会でも紹介されていることで、下記のような表に、怒った事柄をカテゴリー分けします。

自分が怒ることによって、

・現状を変えることができるのか
・もしくはどんなに怒っても変えられないことなのか

また、

・それは重要なことなのか
・さほど重要ではないことなのか

というカテゴリー分けをしてみるのです。

そうすることにより、ここで腹を立てるのは得策かどうか、意味のあることなのかどうかの判断ができるようになります。

例えば「何で今日は雨が降っているんだ」と天気が悪いことに怒っている人がいたとします。

この場合の怒りはどうでしょうか。いくら腹を立てても、天気は自分の力ではどうにもできないので意味のないことになります。

しかも、怒りはかなりのエネルギーを使います。精神にも身体にも悪影響を及ぼします。意味のないことに無駄なエネルギーを使うのは得策ではないですよね。

このように、何に対して怒っているのか、カテゴリー分けしてみると、案外、怒っても変えられないことや、あまり重要でないことに対して腹を立てているのかもしれない、という気づきがあります。

これらの手法は、少し慣れが必要だったり、少し手間がかかる作業かもしれませんが、怒りがムクムクっと起きてきたときに、大きな効果が得られる場合もあります。ぜひ試してみてください。

ただ、なかには「いろいろな手法を試してみたけれど、あまり効果が得られなかった」という方もいらっしゃいました。

いろんな手法を試してみたけれど上手くいかない理由は?

私の知人に、自分が怒りっぽいことに大変悩んでいる男性(Tさん)がいます。

Tさんは、職場で部下に対してイライラして、つい怒鳴ってしまったり、家庭では、奥さんやお子さんに、ちょっとしたことでイラっときて、罵声を浴びせたりしてしまうそうです。

例えば、夕飯で出されたグラタン皿が熱すぎて、火傷しそうになった、と腹を立て、奥さんを怒鳴りつけたり、洗面台のタオルがビショビショのまま取り換えられていないことに腹を立て、娘さんを怒鳴りつけたりなど、とにかく怒りっぽいとのことです。

しかも、一度腹を立てて怒鳴ったら、しばらく治まらず、気が済むまで大声で怒鳴り続け、相手の心がボロボロになるまで言い続けてしまうそうです。

Tさんは

「その時は、怒鳴りつけた方がスッキリすると思って怒鳴るのですが、必ずといっていいほど、怒鳴った後は味気なく、あぁまたやってしまった…と後悔するんです

と言われていました。

怒りっぽい性格を何とかしたいと、勉強熱心なTさんは、怒りに関する色んな本を読んで学んでおられました。
多くの本に書かれていることは、怒りの心が出た時の対処法で、それを一つ一つ試し、上手くいく時もあれば、上手くいかない時もあり、トライアンドエラーで取り組んでおられました。

しかし、一向に怒りっぽいことに変わりはなく、それらの手法は、場当たり的でその場限りの効果であって、根本的な解決にはなっていない、ということに気がついたそうです。

怒りの心と上手く付き合う時に大切なこと

ここで「アンガーマネジメント」という言葉の意味を考えてみましょう。

「アンガー」とは「怒り」、
「マネジメント」とは「管理する」「上手く付き合う」

ということです。

怒りを管理する、怒りと上手く付き合うには、どうしたらよいのでしょう。

それには、まず「怒りの実態」をよく知らなければなりません。よく分からない相手とは、上手く付き合うことはできません。

あなたが誰かとお付き合いする時、相手のことを全く知らなかったり、分かったつもりの状態では、上手く付き合うことはできませんよね。

では怒りとは、

一体、どんなものなのか
どこから出てくるのか

その実態についてあなたは、分かっているでしょうか。

怒りは「心」の問題ですので、目に見えず、捉えどころのないものです。

ですから、その実態と言われても、難しい課題と思われるかもしれません。

実は、私達の心の実態、怒りの心が生じる根本的な原因が深く、詳しく教えられているのが仏教なのです。

ブッダの知恵に学ぶ、怒りのメカニズムと解決法

2600年前に仏教を説かれたお釈迦様(ブッダ)は、私たちの「心」について詳しく教えられています。

仏教は「法鏡(ほうきょう)」とも言われます。「法」は「真実」という意味があります。

ですから「法鏡」とは「真実の私の姿を映し出す鏡」ということです。
真実の私の姿とは、心の姿のことです。

仏教は、私の心について詳しく教えられているのです。

今日AI(人工知能)が様々なものに取り入れられていますが、そのAI研究の第一人者であるマービン・ミンスキー教授(マサチューセッツ工科大学人工知能研究所の創設者の1人)は、


(Marvin Minsky)

*写真(CC)
DescriptionEnglish:was visiting the OLPC offices and picked up a Firefox wrist band.
Date 26 August 2008 (original upload date)
Source Transferred from en.wikipedia to Commons by Mardetanha using CommonsHelper.
Author The original uploader was Sethwoodworth at English Wikipedia.

人工知能をやろうとすれば、当然ながら人間の知能(インテリジェンス)それから心(マインド)の仕組み、働き方が標的(ターゲット)になり、とくに心の研究には仏典が比類なきテキストになる

『生命戦争 脳・老化・バイオ文明』(田原総一朗著)

と言い、仏典をテキストに研究していたそうです。

お釈迦様は、怒りの心についても詳しく教えられています。

これから数回に分けて、

  • 怒りの特徴、実態
  • 怒りのメカニズム
  • 根本からの怒りの対処法

について、ブッダの智恵からひも解いていきたいと思います。

仏教で説かれる怒りの実態、メカニズムが分かれば、怒りについての悩みも根本から解決し、怒りの心と上手く付き合うことができるようになります。

先に述べたTさんも、ブッダの知恵を聞かれて、だんだんと変化していかれました。

仏教には、私たちの心を明るく豊かにする知恵がたくさん教えられています。

これをご縁に、少しでもブッダの智恵に触れていただき、ぜひ、あなたの人生をより明るく豊かなものにしていただきたいと思います。

次回は怒りの本質、問題点について具体事例を通して書きたいと思います。

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この記事を書いた人

仏教カウンセラー:ま よ



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