人間関係

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チームワークを高める方法。チームワークに大切なWin-Winとは

目次

  1. チームワークで現れる問題は、それが「報われる行動」になっている
  2. 「報われない」と感じているあなたへ
  3. チームワークで「報われるしくみ」をつくる
  4. チームワークがうまくいく、Win-Winの「プロセス」
  5. チームワークを阻害する“問題”を起こす人への接し方
  6. チームワークがうまくいくために【今からできること】3選

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

職場でチームワークがうまくいかないのが悩みです。

人が集まると、なかなかうまくいかないですよね。
なぜこうもバラバラなのかと、もどかしく思います。

こんなことはありませんか?

・やる気がある時は、動かない人にモヤモヤする。
・誰かがイケイケどんどんの時は、巻き込まれないように引いてしまう。

よくあります……!

バラバラなのも、きっと人間の生存戦略なのでしょう。
皆が同じ考え・同じ動きをしたら、絶滅しやすくなりますから。

ただ、チームワークにおいては、協力するほど成果が出ますから、
できるだけ協力していきたいですよね。

チームワークに大切なのは、Win-Winの考え方です。

Win-Winとは……自分も相手も幸せになる。

会社全体は、Win-Lose(競争)の雰囲気だとしても、せめて自分のチーム、自分のまわりから、Win-Winの雰囲気をつくれるといいですね。

Win-Loseなど、人間関係6つのコミュニケーションタイプについてはこちら。

他人からの影響にふり回されているうちは、うまくいきません。

・会社がこんな雰囲気だから……
・チームのあの人が、やる気がないから……

うちの会社がまさにそうです。
どうしたらいいのですか?

周囲にふり回されるのではなく、
あなたが、周囲を変えるのです。

まず自分が変わり、主体性を発揮していくと、
内(自分)から外(他人)へ向かって影響を与える「影響の輪」は、
最初は小さくとも、だんだん広がっていきます。

今回も、『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著、1996初版、キングベアー出版)第四の習慣「Win-Winを考える」から、
チームワークを高める方法を考えてみましょう。

チームワークで現れる問題は、それが「報われる行動」になっている

チームワークで、なぜ、問題に見える行動がなくならないのでしょうか。

それが「報われる行動」になっているからです。

例)
ふてくされた態度をとると、気にかけてもらえる。
仕事を怠けると、仕事が減ってラクになる。
提案をせず黙っていれば、さらに仕事が増えずに済む。

チームワークで現れる問題は、それが「報われる行動」になっているのです。

とくに、競争で勝つこと(Win-Lose)が報われる行動ならば、Win-Winの精神が栄えることはありません。

例)
・営業成績でトップになった人だけが評価される。
・兄弟で、成績のいい子だけが、ちやほやされる。
・スポーツで、勝ったときだけ賞賛される。

このような環境では、他人を蹴落とし、足を引っ張り、ギスギスすることが「報われる行動」になりがちです。

なるほど、「報われる行動」というのがあるんですね。

人は「報われる行動」をとるものです。
悪い行動でも、自分にとってメリットがある(ように見える)行動をとるようになります。

これは、犬のしつけと似ています。
ベルが鳴った後にエサがもらえるなら、ベルを積極的に鳴らすようになります。
隣の部屋に行くとバンッと不快な音がするなら、隣の部屋に行かなくなります。

人間も、
快が得られる行動をとり、
不快になる行動を避けるのは同じです。

チームワークの問題解決のカギを握るのは「Win-Winが報われるしくみ」です。
「Win-Winが心地よい」と思える環境づくりから始めましょう。

「報われない」と感じているあなたへ

そもそも「報われる」とは、何でしょうか。

◆じゅうぶんな対価を得る

たしかにそれも1つの要素です。
でも、対価を得ても「報われない」と感じることはあるでしょう。

◆多くの人から認められる

人は誰しも「承認欲求」があるので、人から認められることも大切です。
ところが、多くの人から認められていても、孤独を感じ「報われない」と思うこともあります。
成功者の自殺も、よくありますね。
誰にも相談できない。多くの人の目があるからこそ、自由にできないこともあります。

◆自分が幸せになる

「報われる」とは、「自分が幸せになること」ではないでしょうか。

報われる行動と、自分が幸せになることの関係

報われる行動と、自分が幸せになることの関係は、
仏教の「因果の道理」を知るとわかります。

善因善果…よい行いをすれば、幸せが得られる。
悪因悪果…悪い行いをすれば、悪い結果がやってくる。
自因自果…自分の行いはすべて、自分に現れる。

「因果応報」とも言いますね。
「原因に応じて結果が報う」ということです。

因果応報、聞いたことがあります。
悪い結果を受けたのは、自分の行いのせいだ、ということですよね。

悪い結果にかぎらず、善い結果ももちろん「因果応報」です。

「道理」とは、いつでもどこでも変わらない法則なので、だれも曲げることはできません。

因果の道理から言えば、
「正直者が馬鹿を見る」ことは無いし、
「努力が報われない」ということも絶対にありません。

まいた種は必ず生える。
因果の道理から言えば、「報われない行動」など、1つもないのです。

ただ、因果の道理の「結果」は、いつ現れるかわかりません。
ずっと後になって報われることもあります。

順現業(じゅんげんごう)……すぐに結果が現れる行い。
順次業(じゅんじごう)……結果が現れるまでに少し時間がかかる行い。
順後業(じゅんごごう)……結果が現れるまでにかなり時間がかかる行い。

仏様の智慧(ちえ)では、どんなに時間はかかろうとも、あなたがやってきた努力や親切は、やがて必ず、あなたの結果となって現れると教えられます。

人間の智慧では、目先のことしかわからないので、
なかなか結果として現れないとき、努力をやめてしまいがちです。

報われない。

そう感じるときは、仏教の「因果の道理」を思い出してください。
あなたの努力は、必ず報われます。
このことを忘れないでくださいね。

一方で、人間が努力をやめたくなってしまう “気持ち” にも、配慮する必要はあります。
短期的にみても、報われるようなしくみが理想的。

チームワークでWin-Winの望ましい行動をしたら、きちんと評価されるしくみをつくっていきましょう。

チームワークで「報われるしくみ」をつくる

チームワークにおいて、多くの場合、問題は「人」にあるのではなく、「環境」や「関係」の中にあります。

「Win-Winが報われる環境」ができていれば、自然とWin-Winの行動をとるようになるのです。

たとえば、家族でボウリングに行くとき。

(A)点数を競う。
(B)家族全員の点数を合計し、前回の点数を上回るようにする。

どちらが協力するようになるでしょうか。

(B)ですよね。

Win-Winの「結果」は、
Win-Winの「プロセス」によってのみ達成できます。

どうすればWin-Winの「結果」が得られるか。
「プロセス」を考えていきましょう。

チームワークがうまくいく、Win-Winの「プロセス」

チームワークがうまくいく、Win-Winの「プロセス」のポイントは3つあります。

【プロセスのポイント】
1、人と問題を切り離して考える
2、立場よりも望む結果に集中する
3、相互利益になる第三案を考える

1、人と問題を切り離して考える

家族でボウリングに行く例で考えるとき。
ボウリングで点数が低い人がいると、その人を責めてしまいがちです。

家族全員の点数がアップするには、「プロセス」が重要。

点数の低い人を「あいつのせいで」と “人” を責めるのではなく、
「なにが問題で、ガーターになるのか?」“問題” を扱いましょう。

チームワークでうまくいかないときも、

「罪を憎んで、人を憎まず」

という、ことわざがあるように、
“問題” に注目しましょう。

うまくやれない人がいけないのではなく、
そうしてしまう原因、そうせずにおれない原因があるのです。

叱るとしても、その “問題” を具体的に伝え、
上手にできる人がコツを教えるようにしましょう。

2、立場よりも望む結果に集中する

「上司だから、部下だから」
「親だから、子だから」

こういった “立場” に囚われていると、Win-Winが難しくなります。

チームワークで齟齬が生じたとき、

・自分のほうがキャリアが長いから
・自分のほうが経験豊富だから
・自分のほうが立場が上だから

といった態度を見せてしまうと、相手はやる気をなくします。

「だから言うことを聞け」というWin-Loseの態度だからです。

立場の強い人が、Win-Loseの態度で接するプロセスを踏んだ場合、どちらかの結果になります。

(C)立場の弱い人も、Win-Loseの態度で来た場合
・お互いに譲らず、ケンカになる。
・いずれどちらかがLose-Winの態度になる。
(D)立場の弱い人が、Lose-Winの態度で来た場合
・Lose側の主体性がなくなる。
・Win側も、誰も協力してくれなくなり、やがて孤立する。
・結局、どちらも損をするので、Lose-Loseとなる。

お互いが “望む結果” に集中すれば、

・「よりよいチームワークにしたい。ではどうすれば?」と主体性を発揮する。
・ボーリングの例のように、協力するようになる。

お互いが気持ちよく過ごすため、“立場” に配慮することも大切ですが、
それ以上に “望む結果” に集中しましょう。

3、相互利益になる第三案を考える

・“人” と “問題” を切り離して考える
・“立場” よりも “望む結果” に集中する

この2つを守った場合、誰かの主張を通すよりも、
「相互利益になる第三案を考える」方法のほうが、よい結果を生み出せることに気づくはずです。

「あなたはこういう主張。私はこういう主張。」

両方が満足する方法を考えるなら、
どちらでもない第三案を出すのがよい場合が多いからです。

このとき、注意すべきなのは、
自分にとって「本当にWinになる主張」をすることです。

「あなたが、こう言うのが嫌だ」

これは「本当にWinになる主張」ではありません。

卑近な例をあげると、
「家事を手伝ってほしい」と言うEさん。
「家事なんて手伝いたくない」というFさん。

Fさんにとって「本当にWinになる主張」は、
「一人でゆっくりしたい」ではないでしょうか。

「Eさんは家事を手伝ってほしい。Fさんは家事を手伝いたくない。」
両方が満足する方法を考えるなら、どちらでもない第三案を出します。

「協力して、家事を30分間やろう。
2人とも終わるまでは、2人ともゆっくりできない。
2人で昨日よりも早く終わらせられるようにチャレンジする。

家事が終わったあとに、2人ともゆっくりできる。

1人でゆっくりする時間も確保できます。
相手のためにも、自分のためにも「さっさと家事をおわらせよう」となるのです。
(お互いが合意するまで、話し合う必要はあります)

Win-Winの「プロセス」を踏めば、
Win-Winの「結果」にたどり着くことができます。

チームワークを阻害する “問題” を起こす人への接し方

チームワークを阻害する “問題” を起こす人には、どう接したらよいでしょうか。

とくに悩みを抱えている人や、問題だと思われる行動を起こす人には、次の4つを心がけましょう。

1、“問題” を相手の立場から見る

“問題” だと思われる行動は、その人にとっては、“必要だと感じるから起こしている” 場合が多いです。

本当に相手を理解するように努め、相手と同じかそれ以上に、相手のニーズや心配・関心事を表現するようにしてみてください。

安心感を得て、その行動を起こす必要がなくなれば、
“問題” だと思われる行動は、自然と消失します。

2、対処しなければならない「課題」を明確にする

漠然とした「課題」を、突き付けていませんか?

・努力が足りない
・やる気がない
・モチベーションを上げろ
・感謝の気持ちが足りない

これでは、ますます追い詰められてしまいます。

具体的に、「課題」を明確にして、

「○○のときは、こうするといいよ」

と伝えましょう。

3、完全に納得できる解決は、どういう「結果」か考える

”問題” だと思われる行動を起こす人は、チームで目指している「結果」
完全に納得していないのではないでしょうか。

目指す「結果」が、チームのすべての人が幸せになるWin-Winの結果になっていないのかもしれません。

その人の「本当にWinになる主張」を聞き出し、「結果」に反映させましょう。
目指す「結果」そのものが、変わるかもしれません。

4、その結果を達成するための「選択肢」を打ち出す

行動に移しやすいように、「選択肢」を提示しましょう。

チームワークがうまくいくために【今からできること】3選

Win-Winは、簡単に達成できるものではありません。

Win-Winの関係でできあがるチームワークは、誠実、成熟、豊かさマインドといった「人格」から発生し、高い信頼関係によって育成されます。

まず自分が「人格」を磨くところからです。

そして、相手に求めている「期待像」を明確にしましょう。
伝えなければ、伝わりません。
伝えることで、何を期待されているかがわかり、信頼関係が築かれます。

お互いに納得のいく「合意」によって、Win-Winは形づくられていきます。

【今からできること】3選

(1)Win-Winを妨げている要因や、障害になっているものはなにかリストアップしましょう。
それを取り除くために、私ができることは何?

(2)自分の今までの脚本づけを考えてみましょう。
Win-Loseか。
Lose-Winか。

(3)難しい状況においても、相互利益を求める模範的な人を思い浮かべてみましょう。
どうしたら、この人の模範行動をもっと身近に観察し、学べるでしょうか。

おわりに

部下を育てることは、あなたが上司になっていく過程です。
チームを育てることは、あなたが「人格」を身につけていく過程です。

まずは、あなた自身の心を育てること。
自分がWin-Winの考え方を身につけること。

心を育てるには時間がかかります。

仏教では、

・因果の道理/因縁果の道理
・自利利他の精神(反対は我利我利)

を詳しく教えられています。

「自分の思うように動いてほしい」
「他人を動かすことで、自分のイライラを何とかしたい」

これは、我利我利です。

あなたが「相手のために」といってやっていることは、
我利我利になっていませんか。

「そうですね…。本音を言えば、自分の為だと思います」

そう言えるあなたは、自分の心をよく見つめていると思います。

我利我利とは、「欲の本性」

「人間は欲に目鼻をつけたようなもの」

雪ダルマならぬ “欲ダルマ” の私たちは、追い詰められると本性を現し、我利我利になってしまうものです。

欲にふり回されて困っているあなたが、自利利他の幸せになる方法を、仏教には教えられています。
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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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