病気

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スマホがやめられない!スマホ依存症の治し方

目次

  1. スマホがある生活は、人間の脳にとっては異質なもの
  2. スマホ依存症になるのは、企業にあやつられているから
  3. スマホは、ギャンブルと同じ!?
  4. スマホを使うほどバカになる?7つの理由
  5. スマホ対策!カウンセラーが日々実践していること
  6. スマホ依存症を克服する最大のヒント

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

スマホ依存症ぎみで、やめられません。
スマホ時間を減らしたいと思うのですが、なかなか難しくて。

今回は「スマホ依存症の治し方」についてです。

スマホ依存症になるのは、タイプAの傾向があります。私もバリバリのタイプAです。

タイプA
自尊心は低いが競争心が強く、自分を強いストレスにさらしているタイプ
タイプB
おっとりした性格で落ち着いた人生観をもつタイプ

タイプBの人たちは、それほどスマホに依存しないそうです。

この記事を読んでいるあなたは、タイプAの傾向が強いのではないでしょうか。

スマホの仕組みを知ると、「どちらのタイプであっても、脳がスマホ依存症になりやすいのは当然なんだ」とわかります。

『スマホ脳』(アンデシュ・ハンセン著、新潮新書)をもとに、スマホの仕組みを知り、スマホ依存症の治し方を学んでみましょう。

スマホがある生活は、人間の脳にとっては異質なもの

「人間の脳はデジタル社会に適応していない」

――『スマホ脳』

人間は、地球上に現れてから99.9%の時間を、狩猟と採集をして暮らしてきました。

スマホがある生活は、人間の脳にとっては異質なものなのです。

それなのに、今はどんな生活をしているでしょうか。

大人は1日に4時間をスマホに費やしています。

さらに、1日に2600回以上スマホを触り、平均して10分に一回、スマホを手に取ります。

あなたはいかがでしょうか。

スクリーンタイムで、あなたのスマホ使用時間をチェックしてみましょう。

3人に1人は夜中にもスマホをチェックします。

厚生労働省の令和元年「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の69.1%が睡眠の質に問題を抱えています。

そのうち12.2%が、「睡眠の妨げとなるのは、就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」だと答えています。

脳は、スマホがある生活に適応していないので、睡眠をはじめ、勉強や仕事にも支障をきたすリスクがあります。

なぜ、そこまでスマホを触りたくなってしまうのでしょうか。

スマホ依存症になるのは、企業にあやつられているから

スマホに費やす1分1分が、企業にとっては「お金」になります。

スマホを使った時間 = お金

そのため、スマホはあなたから「できるだけ多くの時間を奪う」ようにつくられています。

できるだけ長い時間その人の注目を引いておくにはどうすればいい?
人間の心理の弱いところを突けばいいんだ。
ちょっとばかりドーパミンを注射してあげるんだよ。

――フェイスブック社 元CEO ショーン・パーカー氏

ドーパミン「新しい情報」を渇望し、「何に集中するか」を選択させる役割をもっています。

スマホをスクロールするたびに、脳からは指令が出され、ドーパミンが放出されます。

「新しい情報だ!もっとスマホに集中しろ!」

スマホはドーパミン量を増やし、「もっとスマホを見たい」衝動に駆られるのです。

それなのに、いくらスマホを触っても満足できません。

行動して満足感を得るのは、「体内のモルヒネ」と言われるエンドルフィンの役割。

ドーパミンだけでは、満足感は得られず「もっと、もっと」となるのです。

これが、スマホをやめられない原因の1つです。

世界でトップを争う優秀な人たちが、スマホの開発、SNSの開発、広告やアプリの開発をしています。

「いかに収益を上げるか?」つまり「あなたにスマホを使ってもらう」ように、頭のいい人たちが、あらゆる仕掛けをしているのです。

「スマホ依存症になるのは、企業にあやつられているから」といっても過言ではないでしょう。

スマホは、ギャンブルと同じ!?

さらに、人間の脳は「かもしれない」という「不確かな期待」が大好きです。

心理学的には、必ずもらえる報酬よりも、ギャンブルのように「得られるかわからなかったけど、手に入った!」というほうが、強い快感を得ます。

アメリカの心理学者バラス・F・スキナーは、毎回報酬をもらえる(連続強化)よりも、ランダムに報酬をもらえる(間欠強化/部分強化)の方が「行動量が増える」「やめられなくなる」ことを実験で発見しました。

“いいね”や“ハート”をもらえるかもしれないし、もらえないかもしれない
このページに、得たい情報があるかもしれないし、ないかもしれない

スマホには「不確かな期待」があふれているので、スマホを手に取る回数は増え、やめられなくなるのです。

スマホを使うほどバカになる?7つの理由

スマホを使うと「集中力」がなくなり、「記憶力」がさがり、「周囲に無関心」になってしまいます。

スマホを使うほどバカになる?7つの理由をみてみましょう。

1、スマホは、すぐに頭を切り替えられない

脳は、切り替える時間が必要です。これを「注意残余(attention residue)」といいます。

ちょっとスマホを触って、さっきまでやっていた作業に戻るには、何分も時間がかかるのです。

1日に2600回以上スマホを触り、平均して10分に一回、スマホを手に取る

仕事や勉強に集中できず、どんどん能力が落ちてしまいます。

2、スマホが「集中力」を下げる

大学生500人を対象にした調査では、スマホをサイレントモードにしてポケットにしまった学生より、教室の外に置いた学生のほうが良い成績をとりました。

似たような実験がいくつもあり、「スマホは近くに置いているだけで集中力が落ちる」ということがわかっています。

3、デジタル健忘症――スマホが「記憶力」を下げる

「スマホで検索すればいい」と思っていると、情報を覚えられないことを「デジタル健忘症」といいます。

ある実験では、「パソコンに情報が残る」と言われた人は、「情報は消去される」と言われた人よりも覚えていた量が少ないことがわかりました。

またほかの実験では、美術館で「写真を撮っていい」作品は、それほど記憶に残らず、「写真を撮ってはいけない」作品のほうをよく覚えていました。

ノルウェーの研究では、小学生高学年に「タブレット」vs「紙の本」で同じ短編小説を読ませたところ、紙の本で読んだほうが内容をよく覚えていました。

とくに、話の順序、展開の記憶に差が出ました。

まったく同じ本を読んでいるのに、紙の本のほうがよく理解できるのですね。

4、周囲への無関心

スマホがテーブルに置いてあるだけで、

・会話はあまり楽しくなかった
・相手を信用できない
・共感できない
・食事がおいしくない

と感じることがわかっています。

毎日、何千回もドーパミン報酬を与えてくれるスマホがあると、脳は常にスマホに気を取られるのです。

スマホは、あなたから「楽しい」「信用できる」「共感できる」「食事がおいしい」という感情を奪ってしまうのです。

5、スマホはストレスを増やす

スマホを頻繁に見る人ほど、ストレスを抱えています。(アメリカ精神医学会による約3500人を対象にしたインタビュー結果)

複数の研究で、ストレスとスマホの使用過多には関連があるという結果があり、「スマホを使う時間が多い人は、不安を感じやすい」こともわかっています。

スマホのブルーライトは、ストレスホルモンのコルチゾールの量を増やします。

中国やオーストリアの研究では、スマホをよく使う人ほど、孤独で自信がなく、うつ病になりやすいことが確認されました。

6、スマホは、睡眠を狂わせる

スマホや電子書籍を読むと、紙の本を読むよりも、眠りに落ちるまで10分長くかかるという実験結果があります。

睡眠に必要なメラトニンが、スマホを見ると著しく減少し、分泌は1時間以上遅くなります。

これが毎日続けば、じゅうぶんな睡眠がとれず、疲れがたまってゆくでしょう。

7、スマホを使うと太る

スマホのブルーライトは、空腹ホルモンのグレリンの量を増やします。

グレリンは、食欲を増進させるだけでなく、体に脂肪をためやすくする働きがあります。

夜にスマホを使うと、夜食を欲するようになり、ますます太りやすくなります。

スマホ対策!カウンセラーが日々実践していること

「スマホが睡眠やうつ病、不安、集中力欠如などに関係していることはわかったけど、どうすればやめられるのですか?」

『スマホ脳』には、運動をすることで集中力を回復し、睡眠も向上すると書かれています。

これだけでは、「スマホ依存症の治し方」にはもの足りないので、私が日々実践していることを、効果が高いと感じる順に列挙したいと思います。

1、スクリーンタイムで「記録するだけ」スマホ時間ダイエット

2007年、レコーディング・ダイエットが流行しました。(『いつまでもデブと思うなよ』新潮社、岡田斗司夫著)

同じように、スマホ時間も記録するだけで、だんだんと使用時間を減らすことができます。

スクリーンタイムを設定すれば、スマホの使用時間がわかります。

スクリーンタイムが搭載されていないスマホでも、Digital Wellbeing(デジタル・ウェルビーイング)などのアプリを使えます。

2、スマホを別の部屋に置く

寝るときは、寝室にスマホを持ち込みません。
仕事中や、勉強中、読書をするときにも、別の部屋にスマホを置くようにしています。

3、20時以降はスマホを触らない

私は基本的に、20時以降はスマホを触りません。
最初は23時まででしたが、22時半まで、22時まで……と、だんだん早い時間になってゆき、今では20時になりました。

おかげで睡眠の質が、劇的に改善されました。

私は刺激に敏感で、ちょっとしたことで眠れなくなってしまうので、睡眠導入剤を飲んでいた時期もありましたが、スマホをやめてから一度も睡眠導入剤は飲んでいません。

緊張したり、刺激が強かったりして眠れない日があっても、2日もすれば元に戻り、ぐっすり眠れるからです。

4、SNSをやめる

私は有名なSNSは一通りやりましたが、今ではせいぜい「数か月に1回見る」程度です。

中学や高校時代の友達とつながっているので、アカウントを消すまではしていませんが、「数か月に1回見る」程度でも、じゅうぶんです。

自分の近況報告も、それくらいの頻度でもたくさんの人が見てくれています。

逆に、投稿回数が多すぎると、「ちょっと煩わしいな」とブロックされてしまうこともあるでしょう。

使用頻度は人それぞれですが、思い切ってアプリを消してみるなど、試してみる価値はあります。生活の満足度がぐんと高まりますよ!

スマホ依存症を克服する最大のヒント

そもそも私がスマホ対策をしようと思ったのは、人生でもっと大切な「人生観」を学んだからです。

最初にタイプAとタイプBの話をしましたね。

タイプA
自尊心は低いが競争心が強く、自分を強いストレスにさらしているタイプ
タイプB
おっとりした性格で落ち着いた人生観をもつタイプ

タイプBの人たちは、それほどスマホに依存しないそうです。

私は、バリバリのAタイプです。
昔から、こうと決めたら一つの事に集中し、勉強も部活も競争心が強く、「勝つまでやる」徹底したタイプでした。

スマホやゲームなど、依存症になりやすい傾向も、かなり自覚しています。

それでも今は、スマホを使う時間を管理できています。

私はタイプAだけれど、スマホ依存症にならずに済んでいるのは、「落ち着いた人生観」をもっているからだと思います。

きっとあなたも、落ち着いた人生観をもつことが、スマホ依存症を克服するきっかけになるでしょう。

落ち着いた人生観をもつには、どうすればいいのか。
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人生で大切なことを知り、本当に満足できる時間をすごせるようになるヒントが満載です。

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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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