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週5回、○○○をすると幸福度が高くなる!?「情けは人のためならず」が科学的に証明されたらしい

こんにちは。齋藤勇磨です。

「最近、なんだかうまくいかないなあ……」「運が悪いなあ……」と、モヤモヤを感じることはありませんか。

厚生労働省の調査によると、日本人の2人に1人は日常生活に悩み・ストレスを感じているとの結果が出ています。日本人、疲れすぎ。

この状態から抜け出し、毎日に幸せがどんどん起きる、かんたんな方法ってないんでしょうか。・・・ありました。そのヒントになるのが、「情けは人のためならず」ということわざです。

「情けは人のためならず」ってどんな意味?

ことわざの中には、知らず知らずのうちに、間違った意味で使ってしまっているものがありますよね。この「情けは人のためならず」も、そんなことわざの1つといえるでしょう。

「日本国語大辞典 第2版」(小学館)では、「情けをかけておけば,それがめぐりめぐってまた自分にもよい報いが来る。人に親切にしておけば必ずよい報いがある」というのが、正しい意味とされています。

しかし、「情けをかけることは、かえってその人のためにならない」という意味で、誤用されていることが多いようです。例えば、「彼には厳しく接した方がいい。『情けは人のためならず』って言うから」という使い方をすることがありますが、これは本来の使い方ではないのです。

文化庁の平成22年度「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で使っている人と、誤った意味で使っている人の割合は、ほぼ同じという結果でした。しかも60歳以上を除く全ての年代では、誤った意味で使っている人の割合が多いそうです。

このことわざの正しい意味を知っているだけで、知性豊かな人に見られるかもしれません。

週5回、〇〇〇をすると幸福度が高くなると判明!

さて、この「情けは人のためならず」ということわざが科学的に実証された、というコラムが、明治大学法学部の堀田秀吾教授が著した、『科学的に元気になる方法集めました』(文響社)という本に書かれていました。
最近では、日テレの「世界一受けたい授業」の中でも教授の本が紹介されていました。

例えばヒューストン大学のラッド氏らが行った実験によると、私たちは、自分のために何かをするよりも、他人のためによいことをした時に、幸福度が上がりました。
ポイントは、よい行いをする、という目標を、具体的に立てて実行すること。例えば、「誰かを笑顔にしよう」「ゴミをリサイクルに出すぞ」などの目標を立てて実行した人は、幸福度が上がったそうです。

それに対して、「よーし、ボクは他人の幸せのために生きるぞ」「地球環境のために頑張るぞ」などの抽象的なものだと、具体性がないために行動に結びつきにくく、実現できたかどうかがはっきりしないため、幸福感を感じられにくいそうです。

「具体的によい行いをしたかどうか」という点が大切なのですね。

また、カリフォルニア大学のソニア・リュボミアスキー教授の研究によると、1週間に5回、よいことをすると幸福度が高くなるそうです。よいこととは例えば以下のようなこと。

●献血をする
●道案内をする
●ごみ拾いをする
●席を譲る
●お礼状を書く

実験では、これらのよい行いを、毎週決まった曜日に5つ、6週間続けると、何もしていない人に比べて、幸福度が高くなったそうです。「一日一善」ならぬ「一週五善」ですね。

さらに、セントルイスのワシントン大学の社会福祉の教授、ナンシー・モローハウエル氏らの研究では、ボランティアをしている人は、うつになる確率が少なく、しかも長い時間やればやるほど、幸福度が高くなる結果も出ています。

「情けは人のためならず」の親切の実践は、科学的にも、自分をハッピーにする即効性を持っているといえるでしょう。

お釈迦様のすすめる幸福度アップの秘訣

この、他人に親切する行いを、仏教では「布施(ふせ)」といい、たくさんある善を6つにまとめられた、六度万行(ろくどまんぎょう)の1つに数えられています。

仏教にはたくさんの善が説かれており、それらを諸善万行(しょぜんまんぎょう)といいます。いずれも幸せになるタネまきで、実行すれば実行した人に、その果報は現れます。

しかし、あれも善、これも善と並べられると、私たちはどれから手をつけてよいか迷ってしまいますよね。ちょうど、服を買いに行った際、何百着も並んでいると、目移りしてどれを買うか決められないようなものです。そんな時、店員さんが数着候補を選んでくれると選びやすくなります。

同様に、私たちが実行しやすいよう、たくさんある善(諸善万行)を6つにまとめられたのが六度万行(ろくどまんぎょう)です。それが、

○布施(ふせ)
○持戒(じかい)
○忍辱(にんにく)
○精進(しょうじん)
○禅定(ぜんじょう)
○智慧(ちえ)

の6つで、これらの中から、自分に実行できると思えるものをやりなさいと勧められています。しかも1つ実行すれば、他の5つもやったに等しいと説かれています。

その最初に挙げられているのが布施で、「施す、与える」ということです。今日でいう親切に当たります。

「人に親切したら相手は喜ぶかもしれないけど、自分は損して苦しむんじゃないの?」と思うかもしれませんが、驚くべきことに、実はまったく逆のことが起きるのです。

それをお釈迦様は〝人を幸せにしたい〟と願い布施をすることは、ちょうど田んぼにまいた種がやがて芽を出し、成長して秋の収穫期に実を結ぶようなもの。すべて種をまいた農家の人のものになるようなもので、布施の功徳は、必ず布施した本人に幸せとなって現れる、と例えられています。まさに「情けは人のためならず」なんですね。

毎日に幸福感が得られないときは、自分の行動を振り返るチャンス

身の回りでも、

●自分の仕事とは直接の関係はないけれども、お客さんが知りたがっていたことを調べて伝えたら、喜ばれて大きな契約につながった。
●食堂で席を譲ったら、別の日にその人に譲ってもらえた。
●友人にテスト勉強を教えていたら、自分の理解が深まったことで成績が上がった。

などの声を、耳にします。

毎日に幸福感が得られないときは、自分の行動を振り返るチャンス。「情けは人のためならず」ということわざは、日々の幸せに直結することわざとして、もっと大切にしてよいのかもしれませんね。

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この記事を書いた人

ライター:齋藤 勇磨

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