コラム

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HSPとは?生きづらいHSPの生きかた対処法

目次

  1. あなたはHSP?――HSPチェックテスト
  2. HSPの「生きづらさ」の正体と、生きづらさの解消法
  3. HSPの「敏感」って一体どういうこと?――HSPと非HSPの違い
  4. HSPにとって、どんなものが「刺激」になるの?
  5. HSPの自分に適度な刺激を与えながら、社会生活に参加する生き方
  6. HSPの人生が、より豊かになるヒント

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回は「HSPって何?」というテーマです。

他人のちょっとした言葉が気になってグルグル考え続けたり、
ほかの人が叱られているのに自分が落ち込んでしまったり、
仕事を依頼されるとNOと言えなかったり……。
調べてみたら、どうやらHSPのようです。
HSPって一体何なのでしょうか?病気なのでしょうか。
HSPだったら、対処法はありますか。

HSPとは、Highly(非常に)Sensitive(刺激に敏感な)Person(人)の頭文字をとった言葉です。

刺激に対して非常に反応しやすい気質である、敏感で慎重な人をいいます。

あらゆる高等動物の15~20%に存在するため、種の生存戦略といえます。

HSPの敏感さは、生まれもった特性であり、身長の差、目の色の違いのように、単なる性質の差です。

決して病気ではなく、敏感だから悪いということはまったくありません。

ただし、マイノリティ(少数派)であるため、社会の中で生きづらさを感じやすく、悩みを抱えている人が多いのです。

自分や友達が「HSPかも」と思うなら、多数派の人たちとは違った“悩みの対処法”があります。

あなたはHSP?――HSPチェックテスト

まずは、あなたがHSPかどうか、セルフチェックしてみましょう。

次の質問に少しでも当てはまるなら「はい」
まったく当てはまらないか、あまり当てはまらないなら「いいえ」と答えてください。

─HSPチェックテスト─

  1. 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
  2. 他人の気分に左右される
  3. 痛みにとても敏感である
  4. 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋など
    プライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所に
    ひきこもりたくなる
  5. カフェインに敏感に反応する
  6. 明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、
    サイレンの音などに圧倒されやすい
  7. 豊かな想像力を持ち、空想にふけりやすい
  8. 騒音に悩まされやすい
  9. 美術や音楽に深く心動かされる
  10. とても良心的で誠実である
  11. すぐにびっくりする
  12. 短期間にたくさんのことをしなければならないとき、混乱する
  13. 人が何かで不快な思いをしているとき、
    どうすれば快適になるかすぐに気づく
    (たとえば電気の明るさを調節したり、席を替えたりするなど)
  14. 一度にたくさんのことを頼まれるのが嫌だ
  15. ミスをしたり、忘れ物をしたりしないようにいつも気をつけている
  16. 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
  17. あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、
    不快になり神経がたかぶる
  18. 空腹になると、集中できないか、気分が悪くなるといった強い反応が起こる
  19. 生活に変化があると混乱し、慣れるのに時間がかかる
  20. 繊細な香りや味、音、音楽を好む
  21. 普段の生活で、混乱や動揺を避けることに重きを置いている
  22. 何かをするとき、競争させられたり、観察されていたりすると、
    緊張し、いつもどおりの実力を発揮できなくなる
  23. 子どもの頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた

質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたは、おそらくHSPでしょう。
ただし、「はい」が1個か2個しかなくても、その度合いが極端に強い場合は、HSPかもしれません。

(チェックテストは、HSP提唱者であるエレイン・N・アーロン博士著『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』より引用しています。)

HSPの「生きづらさ」の正体と、生きづらさの解消法

私がHSPだと気づいたのは10年ほど前のことです。
まだ日本ではHSPという言葉もあまり知られていませんでした。

HSPを知るまでは、周りと同じ行動ができるように必死で、無理を重ねて、身も心もボロボロでした。

自分がHSPだと知ってから、ようやく「自分らしく生きる」とはどういうことか、わかるようになりました。

HSPは、自分らしく生きるカギです。

5人に1人は、刺激に対して非常に反応しやすい気質をもっています。

全体の8割を占める非HSPには、あてはまらない感覚を身に備えています。

そのため、生きづらさを強く感じやすいのです。

生きづらさとは…
□人の言葉や態度を気にしすぎて「もっと心の広い人間になれたらいいのに」と落ち込む。
「こんなことぐらいで」といつもへこむ。
□「みんな同じ環境で頑張っているのに、耐えられない自分は劣っている」と思って悲しくなる。
□「いろいろなことに耐えられないのは、努力が足りないからだ」と自分を責める。
□「耐えられないのは甘えだ。甘えてはいけない」と言い聞かせて、つねに自分を奮い立たせなければいけない。
□音や光、匂い、温度など、気になることが多くて疲れる

自分がHSPだと知らなければ、多数派の非HSPと同じようにできない自分を責めてしまいがちです。

感じる刺激量に、かなりの差があることを理解しましょう。

HSPの生きづらさの正体は、「感じる刺激量が多すぎて、すぐに処理しきれない」ことです。

専門的に言えば、8割の人は「強い刺激」を受けたときに分泌されるコルチゾールやノルエピネフリンといったホルモンが、2割の人は「ささいな刺激」でも分泌されるのです。

レモンを見て唾液が出たり、カレーの匂いで空腹に気づいたりするのは、「忍耐力がない」からでしょうか。

生物的に自然な、あたりまえの反応ですよね。

もしあなたが、誰かから「あなたはちょっとおかしい」「忍耐力がない」と言われたとしても、その人がHSPを知らないだけです。

ただし、HSPについてどれだけ説明しても「敏感であること」にマイナスのイメージしか持たない人も一定数います。
 
無理解な人には、敏感さについて話題にせず、自分を守ることも必要です。
 
あなた自身が「敏感さ」を否定して「タフ」になろうとする必要はありません。
 
あなたが、あなたを認めること。受け入れること。
 
これが生きづらさを解消する第一歩です。

「敏感」って一体どういうこと?――HSPと非HSPの違い

「HSPは人より敏感」「感じる刺激量が多い」と言われますが、敏感とはどういうことでしょうか。

いくつかの例えで説明しますと…

海で漁をするとき、粗い目の網と、細かい目の網、両方を使います。
どちらもメリット・デメリットがあります。

粗い目の網…小さな魚を捕えることはできません。大きな魚を獲れるので、大漁になります。
細かい目の網…小さな魚を捕えることができます。よけいなゴミまでたくさん引っかかり、大きな魚がくると破れてしまうことがあります。

フルーツをカットするとき、半分に切る機械と10等分に切る機械があるとします。
どちらもメリット・デメリットがあります。

半分に切る機械…よりスピーディーに分けられます。1回しか切る必要がないからです。
10等分に切る機械…時間はかかりますが、より細かく分けることができます。

どちらが良い・悪いではなく、「どちらにもメリット・デメリットがある」ということを覚えておきましょう。

自分の持った特性を活かせる場所で、メリットを発揮し、活躍すれば良いのです。

HSPは、ごく小さな音や微妙な色合い、痛みの身体感覚など、8割の人は気がつかないことに気づきます。

これは聴力や視力、身体感覚が優れているわけではありません。
脳が同じ刺激を受け取っても、8割の人は反応しないけれど、HSPは反応する、という違いです。

「外から受け取った情報を、どれくらい丁寧に処理するか」という無意識レベルでの差です。意識レベルでの努力の差ではありません。

HSPにとって、どんなものが「刺激」になるの?

敏感であることには、メリット・デメリット両方あるのですが、まずは悩みを解消していきたいですね。

HSPが悩みを解消するために、必要なこと。
それは、どんなものが「刺激」になるか、知ることです。

刺激について知れば、

「疲れやすい原因は、忍耐力がないからじゃなかった」
「なんで頭が働かないのか疑問だったけれど、この刺激が強かったからだ」
「自分にとってこれは大きな刺激。だから次から対策をとろう」

など、前向きに現実を受け止め、自分を肯定し、対策をとることができます。

外界から受ける刺激

刺激といえば、まずは外界から受けるものがあります。

たとえば…

【視覚】
まぶしい光、コンビニなど夜の明るいライト、ブルーライト、日光、見たくもない映像、暴力映画、悲しい番組、インテリアの配置、微妙な色合い、視界に入るあらゆるもの、
<人>ちょっとした相手のしぐさ、ささいな表情、なんとなく感じる態度、人が集まったときの雰囲気
【聴覚】
大きな音、騒音、ちいさな物音、救急車のサイレン、警報音、急な物音、音楽のボリューム、音楽のジャンル、
<人>声のトーン、ニュアンス、声の大きさ、しゃべるタイミング、怒った声、泣く声、苦手な人に似ている声
【嗅覚】
異臭、くさった臭い、ガソリンの臭い、ごみの臭い、
<人>体臭、柔軟剤のにおい、香水のにおい
【味覚】
カフェイン、香辛料、冷たいもの、熱いもの、甘すぎるもの、繊細な味つけ
【触覚・身体感覚】
痛み、注射、ケガ、ざらざらした布地、敏感肌、かゆみ、暑さ、寒さ、湿度、車のかすかな振動、空気中の物質(花粉、ほこりなど)
<人>ごった返した人、人混み、喧騒、パーティ
【環境】
忙しさ、緊張、試験、面接、競争、観察される場、いつもと違う環境、慣れない環境、身近な人の死、病気、友人の悲しみ、威圧的な人、人間関係の変化、生活の変化、イベント、ストレス

HSPのあなたがあまりにも不快そうにしていたとき、誰かからこんなことを言われたことがあるのではないでしょうか。

「こんなの誰だって不快だよ」「つらいのは、あなただけじゃないんだよ」

自分の中で起こっていることは、他人と比較できないので「自分は忍耐力がないんだ」と思ったかもしれません。

同じ不快感でも、「不快感の強さ」「不快感の持続性」がものすごく違うのです。

「不快感の強さ」の違いとは
8割の人が「気づかない」ものに、HSPは「気づく」。
8割の人が「無視できる不快感」を、HSPは「無視することができない」。
8割の人にとって「ちょっと不快」なものが、HSPには「ものすごく不快」。
8割の人にとって「かなり不快」なものが、HSPには「気絶する」レベル。

「不快感の持続性」の違いとは
HSPが「急にびっくりして、1時間経った今でも気になってる」と言うことを、
非HSPは「そういえば、さっきそんなこともあったね~」と言います。

みんなが同時に怒られて、嫌な思いをしたとします。
非HSPは寝れば忘れます(むしろ寝るころにはとっくに忘れていることも)
HSPは、1日じゅう気になります。
無意識に何度も思い出します。
思い出して眠れないことはしょっちゅうです。
せっかく寝ても悪夢になって出てきます。
朝、起きた瞬間に思い出します。3日も1週間も苦しみが続くこともあります。

感じている刺激量に、かなりの差があることを理解しましょう。

刺激に激しく反応しても、HSPにとって自然な反応だと受け入れましょう。

ロシアの心理学者イワン・パブロフは、「超限界抑制」という刺激の遮断点を提唱しています。
感じる刺激が自分にとって強すぎると、神経活動がシャットダウンし、コントロールがきかなくなり、カラダ全体で警告を発するようになります。

「超限界抑制」に早く達する人たちは、根本的にちがった神経システムを持っているとパブロフは言っています。

まわりのみんなと同じくらいの刺激を耐えようとすれば、当然、刺激過多になります。
「我慢しなきゃ」と自分を痛めつけ、心身をボロボロにするのは避けましょう。

自分に適した「生き方」を模索していきましょう。

自分の内側から受ける刺激

刺激というと、「外界から受けるもの」だけを想像するかもしれません。

ところが実際は、自分の内部で起きている変化、感情や思考なども「強い刺激」になり得ます。

【体の内部で起きている変化】
空腹であること、のどの渇き、食べ物の消化、筋肉の緊張、慢性的な痛み、生理、体内のケガの修復、血糖値、血液やリンパの流れなど
【感情や思考】
恐怖、喜び、好奇心、興奮、怒り、悲しみ、漠然とした感情、受けた刺激について思い出すこと、考え続けること、記憶、空想、計画、苦い思い出など

「刺激」を避けさえすれば良いのではない

いろいろな「刺激」を紹介しましたが、注意していただきたいのは、「刺激を避ければいいのではない」ということ。

敏感さを言い訳にしてひきこもると、どんどん敏感、繊細になっていき、すべてがつらくなってしまいます。

もちろん、刺激が多すぎて疲れたら、しっかり休んでください。

休んでエネルギーが溜まったら、また少しずつ動き出しましょう。

「無理をせず、自分に適度な刺激を与えながら、社会生活に参加する」ことを忘れないでくださいね。

HSPの自分に適度な刺激を与えながら、社会生活に参加する生き方

「私はどうせHSPだから」と卑下したり、
「敏感だからできない」と言い訳にしたり、
「敏感でさえなければ」と恨んだり。

そんな時期もあるかもしれませんが、ずっとその思いに留まり続けていては、HSPのすばらしい特性を活かすこともできません。

適度な刺激によって、だんだんと「刺激耐性」のようなものもできてきます。

最初にも言いましたが、HSPは病気でもなければ、悪いことでもなく、あなたがもっている「特性」です。

HSPは「刺激に敏感」ですが、「良い刺激」にも敏感です。

ちょっとしたことに幸せを感じる。
ふとした瞬間に、感謝の気持ちでいっぱいになる。
自然や芸術、音楽や味わいに心が動かされ、満たされた気持ちになる。

苦しいことも多いけれど、幸せも感謝も満足感も多いのです。

小さなことに、いつでも多幸感であふれる素敵な特徴が「敏感さ」なのです。

他人と比較するのではなく、自分にとって適度な刺激を調整しながら、「自分の良さを活かす」ことを心がけてください。

具体的には…

仕事でいつも疲れ果ててしまうので、みんなのようにアフター5を楽しむなんて、夢のまた夢です。
でも、お弁当に一品、自分の好きなものを入れるのが小さな喜びです。
お弁当を開くと、幸せな気持ちになって、また頑張ろうって気持ちが湧いてきます。
清掃の仕事をしている私は、細かい部分まで丁寧に美しく仕上げることを誇りにしています。業務外ですが、トイレには季節の花を一輪、飾ります。
自分の気持ちも癒され、きっと見てくれた人の心を穏やかにすると思っています。
大勢の飲み会は苦手なので、無理してまで行きません。
もし行くなら、翌日は完全にフリーにして、1人になる時間を確保します。
そうすれば「明日は1人になれるし大丈夫」と思えて、みんなと出会えた喜びを噛みしめていられます。
気心知れた友達2、3人でカフェに行くのは大好きです。
好きだけど疲れやすいので「2時間したら帰るね」と先に告げています。
自分の感性を理解してくれる人との時間は、感謝と感動のきもちで一杯になります。

あなたにとって適度な刺激は、どのように工夫すれば得られますか。
どうすれば「あなたの良さを活かす」生活ができそうですか。

宝物さがしのように、少しずつ「自分らしい生き方」を探し当てていってくださいね。

HSPの人生が、より豊かになるヒント

HSPは、何事も深く考えます。
「人間とは?」「生きる意味とは?」など。
ところが、友達や親からこう言われた経験はないでしょうか。

「そんなことを考えても仕方ないよ」「そんなことより勉強しなさい」

HSPは、友達や親の声のトーンを察知して「考えないほうがいいんだ」と思い、「考えたい気持ち」にフタをしてしまいがちです。

そして自分でも気づかないうちに「考えても仕方ない」と思うようになるのです。

難しいことは考えない。とにかく目の前の仕事をこなす毎日。

本当にそれで満足ですか。

あなたは、知らず知らずのうちに封印した「考えたい気持ち」はありませんか。

もう「考えたい気持ち」を抑圧しなくていいのです。

これを機に、「人間とは?」「生きる意味とは?」など、HSPらしい考えを取り戻し、じっくりと考えてみませんか。

この記事を書いた人

ライター:月見 草

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