こころ

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考え方を変えたい!認知行動療法を学んでみたい人へ

【目次】

  1. 感情は、状況によって決まるのではない
  2. 嫌な感情は、特有の思考を「特定」し、「変える」ことができる
  3. 状況をどう考え、どう行動する?
  4. 思考は「生まれつきの特性 + これまでの経験」によって生じる
  5. 「認知のゆがみ」「思考のクセ」といっても、欠陥があるわけではない
  6. 悲観的な人が、認知行動療法のスキルを身につけたら「最強」
  7. 「思考を変えられる」という体験をすると、自信がつく

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

認知行動療法で考え方を変えたいけど、落ち込むのが直りません。

考え方を変えたいと思われているのですね。

私が認知行動療法を学び始めたころ、「認知のゆがみ」や「思考のクセ」と聞いて、なんだか欠陥があるようなイメージがありました。

それでますます「自分はダメなんだ」という思いを強めてしまった時期もありました。

でも、そういうことじゃないんです。

私が認知行動療法をうまく使えるようになったのは、そもそも「認知行動療法の捉え方」を変えたからでした。

「認知行動療法」を、認知行動療法の考え方で捉え直したんですね。

認知行動療法の考え方が身につくと、「プラスの側面」を発見する力がつきます。

その結果、落ち込む時間が短くなり、あなたのエネルギーを使いたいところに使えるようになります。

そういう観点から、「認知行動療法」を一緒に学んでみましょう。

感情は、状況によって決まるのではない

同じ状況でも、人によって、それぞれ異なる影響を受けます。

わかりにくいかもしれませんが、
「あなたの感情は、状況によって決まるのではない」ということです。

まったく同じ状況にいるのに、私とは違う考え方・行動をする人がいます。

ということは、「状況」以外に、あなたの感情を引き起こす要素があるはずです。
それは一体、何でしょうか。

あなたの思考、感情、行動は、つながっています。

考え方を変えれば、感じ方が変わります。
行動も変えることができます。

それはまるで、色メガネをかけているようなもの。

・ピンクの色メガネをかければ、世界はピンクに見えます。
・きいろの色メガネをかければ、世界はきいろに見えます。

思考が変わると、それくらい、まわりの世界の見え方が、完全に変わってしまうのです。

ここで間違わないでほしいのは、環境から影響を受けている人に「考え方を変えればいいんだよ!」と安易に言っていいものではないこと。

「考え方を変える」といっても、そう単純ではないのです。
人が意識的に考えていることは、ごくわずかです。

30歳の人なら、それまでの30年間、経験したこと、学習してきたことがあります。

能力や才能、生まれつきの特性、置かれた立場など、さまざまなことが複雑に絡み合って、その人の「考え方」を作り上げています。

その人の立場や状況を理解しようとせず、簡単に決めつけると、相手を傷つけます。
傷を負っている人に、傷口に塩を塗るようなことはしないでください。

これは、自分自身に対しても同じです。

今でもかなり傷ついているのに「考え方を変えなきゃ」「また落ち込んじゃった」と自分に鞭打って、責める必要はありません。

あなたの感情には、意味があります。
あなたが今の考え方になったのは、背景があります。

自分の感情を否定しがちな人は、先にこの記事を読んでみてくださいね。

嫌な感情は、特有の思考を「特定」し、「変える」ことができる

認知行動療法(CBT)は、1960年代、精神科医アーロン・ベックによって開発されました。

感情的な問題は、特有の思考を「特定」し、「変える」ことができる。

そんな「思考パターン」が存在することが発見されたのです。

「思考パターン」を特定し、変えることができる。

当時、主流だった心理療法は、何年もかけて形作られた幼少期の葛藤を、専門家のカウンセリングを何年も受けて掘り下げる方法でした。

認知行動療法は、気分を改善するために、具体的なスキルを学べるということで、当時の治療において画期的でした。

認知行動療法の基本となる考え方は、シンプルです。

あなたの思考が、あなたの感情を引き起こす。

あなたが嫌な感情に悩まされているのなら、思考パターンを変えることで、もっと有意義にすることができるかもしれません。

状況をどう考え、どう行動する?

なにか起きたとき、感情が起きるのは当然だと思っていませんか?
たとえば、

高速道路で猛スピードで追い抜かれたら、腹が立つ。

「そういう感情が起きるのも、当然だよね」という部分も確かにあります。
共感やねぎらいの心で接し、優しい言葉をかけることは大切です。

同時に、「みんなが同じ影響を受けるわけではない」ことも知っておいてもらいたいのです。

状況をどう考え、どう行動するかは、人それぞれ。

・「追い抜き返してやる!」と、デッドヒートを繰り広げて自分も危険運転をする。

・「一体どんな奴か見てやろう」と興味本位で追いかける。

・「あーあ、幼稚だな」と呆れて放っておく。

・「危ないから離れよう」と、そっとサービスエリアに避難する。

・車中の好きな音楽に集中して、何事もなかったように楽しむ。


その出来事を、あなたがどう解釈するかによって、決まります。

たとえば既読スルー。

A「無視された」「嫌われた」「いじわるされた」
B「忙しそうだな」「忘れてるかも」「後でもう一度、連絡してみよう」

Aの考え方をすると、嫌な気分になり、イライラして、落ち込むかもしれません。

Bの考え方をすると、中立的な気分でいられます。
たしかに気になるかもしれませんが、少し気になる程度で、あなたの気力を削がれるほどにはなりません。

≪ここまでのポイント≫

感情は、出来事によって決まるのではない。
あなたの思考が、あなたの感情を引き起こす。

思考は「生まれつきの特性 + これまでの経験」によって生じる

世の中には、いろんな人がいます。

環境に反応しやすい人、
あまり反応しない人。
感情が大きく揺さぶられる人、
ほとんど動じない人。
怖いもの知らずな人、
石橋を叩いて渡る人。
経験が豊富で、少しのことでは、めげない人。
経験が少ないために、大げさに騒ぐ人。

私は、「慎重」かつ「感情が揺さぶられやすい」タイプです。
楽観的とはいえず、最悪の状況も考えます。

そのおかげで、テストの対策は万全にしていました。
そのせいで、不安や落ち込みから立ち直れない時期もありました。

特性は、良いほうに働くことも、悪いほうに働くこともあります。

特性だけで人生が決まるのではありません。
あなたの思考は、「生まれつきの特性 + これまでの経験」によって生じます。

とはいえ、経験不足だと落ち込む必要もありません。
経験豊富なことがプラスに働くことも、足かせになることもあります。

「これまで、こうやってきたんだから」と既成概念に囚われて、大胆な発想ができなくなることもあります。

どんなことにも功罪があります。

だから「こんな考え方はダメなんだ」「直さなければいけない」と自分を責める必要はありません。

「認知のゆがみ」「思考のクセ」といっても、欠陥があるわけではない

私が認知行動療法を学び始めたころ、「認知のゆがみ」や「思考のクセ」と聞いて、重苦しい気持ちになった覚えがあります。

・欠陥がある
・性格がゆがんでいる
・矯正しなければならない

こんなイメージがありました。

それでますます「自分はダメなんだ」という思いを強めて、落ち込んだ時期もありました。
でも、そういうことじゃないんです。

心理学的なデータからいっても、最悪の状況も考えられるのは、「知能の高さ」と深い関わりがあります。

ハーバード大学の調査によると、医学部生の27.2%が「うつ病・抑うつ症状」を抱えていることがわかりました。(米医学誌「JAMA」47カ国を対象とした研究、2016年)

世界の人口に対する、うつ病の比率は約2%と推定されるので、医学部生のうつ病の割合がいかに高いか、わかりますね。

もちろん、プレッシャーや多忙さも影響するでしょう。でもそれだけではないはずです。

・不安が強いから、準備万端にして勉強することで、知能が高くなる。
・知能が高いから、将来のリスクまで考えることができて、不安が強くなる。

両方の側面があるのではないでしょうか。

日本でも、芥川龍之介や川端康成、太宰治など、知能の高い人は不安が強いようです。
彼らの作品を読めば、「認知のゆがみ」や「思考のクセ」と思えるような表現はいくらでも出てきます。

落ち込みやすいからこそ、読み継がれる傑作を書き残せたともいえます。

≪ここまでのポイント≫

「認知のゆがみ」「思考のクセ」といっても、欠陥があるわけではない。
特性は、良いほうに働くことも、悪いほうに働くこともある。

悲観的な人が、認知行動療法のスキルを身につけたら「最強」

それでも、落ち込む時間を短くして、あなたのエネルギーを使いたいところに使うなら、認知行動療法は有効です。

私が認知行動療法がうまくいくようになったのは、そもそも「認知行動療法の捉え方」を変えたからでした。

認知行動療法を、認知行動療法の考え方で捉え直したのです。

認知行動療法では、自分の考えと、「別の考え」を書き出します。

落ち込む考え方
・認知行動療法をやらなきゃ、治らない
・考え方を矯正しなければならない

中立的な考え方
・マイナスな考え方はできる。プラスな考え方もできると、なお良い。
・私は最悪の状況を考えることができる。真逆の可能性も考えられるようになれば、多角的な視点を手に入れて最強だ。
・今までになかった考え方を身につけられるなんて、ワクワクする。

実際、はじめから楽観的な人に「危機管理をしなさい」と言っても、難しいものです。
危機的な状況を、想像することができないからです。

悲観的な私が、認知行動療法のスキルを身につければ、ポジティブでいながら危機管理ができる「最強な」自分になれると思ったのです。

「思考を変えられる」という体験をすると、自信がつく

認知行動療法の考え方が身につくと、嫌なことがあっても「プラスの側面」を発見する力がつきます。

これまで慣れ親しんだ「自分の考え方」と、「別の考え」を書き出す練習をするからです。

その「別の考え」を採用したとき、気持ちがフッと軽くなるのを体感するはずです。

そして「これまでの考え方を採用するか? 別の考えを採用するか?」
自分で選ぶことができるようになります。

「思考を変えられる」という体験をすると、自信がつきます。

これまで「落ち込む」一択だったのが、新たに身につけたスキルで、「ワクワクさせる」選択もできるようになる。

これまでの自分を否定するのではありません。
慣れ親しんだ「自分の考え方」が消えてなくなるわけでもありません。
新たな選択肢が加わるだけです。

認知行動療法の具体的なやり方については、次回以降、少しずつお話ししていきます。

おわりに

仏教には、「転悪成善」という言葉があります。

悪が転じて、善になる。

苦しみが転じて、幸せになる、ということです。

苦しみが多ければ多いほど、幸せも多くなる。そんな世界があります。

悩んでばかりいた私が、明るく元気になったのは、「これまでの悩みがあったからこそ、こんな幸せになれた」と感謝の心で過ごせるようになったからです。

仏教を正しく聞けば、誰でも「転悪成善」の身になれるのですよ。
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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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