前回のお話は、こちらをごらんください。
3回目の投稿、今回は「舌切り雀」のお話です。
重度の障害を持って生まれて来た我が子、真一。
この子が生まれるまで身体障害という言葉は知っていましたが、心身障害とは言葉さえ知りませんでした。
心身障害、心にも身体にも障害がある、なんてひどい言葉だろうと思います。
想いを上手く伝えられないことを心の障害と名付けてしまうその感覚の方が問題を抱えているような気がします。
などと不満を漏らしながらも重度心身障害児1級と判定された我が子、首も座らなければ言葉も発することが出来ないまま3年4年と過ぎ行く毎日です。
文句のひとつでも言ってほしい
「何っ!この子!親に文句を言って!」と怒る親がいます。
その通りかもしれません。
しかし話すことができない、何をされてもされるがままの我が子を見ていると、文句のひとつでもいいから、「イヤ」の一言でもいいから言ってくれないか、その方がどれほど気が楽かと思ってしまいます。
1歳半にして「現在の西洋医学では治療法はありません」と言われた長男、真一。
それからは東洋医学、中西医結合、第3医学、民間療法、異端の西洋医・・・
評判を聞いては、いろいろなものに首を突っ込みました。
「痛くありませんから」と勧められ
そんな中、紹介されたのが、富山のとある病院。
舌小帯、上唇小帯の切除手術を勧められました。
これは、舌の裏側にある細いヒダのようなもの、上の歯茎と上唇を結んでいる細いスジのようなものです。
ある人もない人もいますので、判りにくいかもしれませんが。
「それを切ると舌や口の動きが良くなり、血流も良くなります、脳の発達にも良い影響があります。全然痛くありません、焼き切るだけですから」とは、その手術を推奨する医者の弁。
まだスマホもなければインターネットも普及していない時代です。
ウソかホントか判らない。
親を信じ切って、身をゆだねている子供。
「どうする?」と聞いても「嫌だ」とも言えない息子。
想像しただけでも痛そうなのに、効果もハッキリ判らないのに、痛い目に合わせる決断はつらいです。
すると「痛くありませんから大丈夫ですよ」と、なおも勧める医者曰く。
「あっ、お父さんにもありますよ、一緒に切りますか」
「子供に痛い思いをさせる精神的な辛さも、一緒に痛みを受ければ少しは紛れるか」と思い、一緒に手術を受けることにしました。
案の定、痛かったです。
こんなにまでしてなぜ生きる
「お父さんはもともと元気だし、頭も良いから、効果を感じられないかもしれませんが、息子さんきっと良い影響出てますよ」
褒められたのか上手に言い訳されたのか、残念ながら私たち親子には効果が感じられませんでした。
この先も何度もこんな痛みを味わわせることになるのかな。
「こんなにしてまでなぜ生きる」。
一層深く重いテーマだと感ぜずにはおれません。
人は何のために生まれてきたのか、どんなに苦しくても生きていくのは何のためか。
「お父さん、しっかり考えて、ちゃんと見つけて、ボクをしっかり幸せの世界へ連れて行ってね」
両手に抱かれスヤスヤ眠る息子のおかげで、また毎日の大切さ、命の重さ、本当の生きる目的を知る大事さを教えてもらいました。
このままでは終われません。
(つづく)
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