目次
- 反芻は誰でも起きる、生きるために必要な機能
- 反芻と反省のちがい4つ。「これだけ考えたから、もう考えなくていいや」となるキーワード
- 反芻してしまう人が悪いわけじゃない。頭痛や筋肉痛のようなもの
- 反芻しても、大丈夫。反芻のスイッチをオフ!する方法
- 反芻がおきるタイミング・トリガーを把握して「心の安全地帯」に戻ってこよう
- 心の安全地帯をつくるときに役立つ「マインドフルネス」
はじめに

今回はこんなお悩みについてです。
思考を切り替える方法はありますか?
自分を責めないようにと思うのですが、ついついやってしまって、メンタルを削られます。
思い出したくもないのに、ふと気がついたら嫌な過去を思い出すこと、ありますよね。
反芻(はんすう)思考は、「反省」と似ていますが、別の言葉です。
「反芻」と「反省」の4つのちがいは、後で述べますが、まず「反芻」とは何か解説しましょう。
いわゆる「ぐるぐる思考」のことですね。
何度も繰り返される点が、草食動物の反芻と似ていることから、反芻思考と呼ばれるようになりました。
「反芻」と言うだけで、反芻思考のことを指すことも多くなりました。
ちなみに、受験勉強などで記憶に定着させるために、反復練習することも「反芻」と使います。この場合は、むしろ「しっかり反芻しましょう!」と、推奨されます。
今回お話しする「反芻」は、やめたくてもやめられない「ぐるぐる思考」についてです。
反芻は誰でも起きる、生きるために必要な機能
嫌な過去について何度も思い出す「ぐるぐる思考」は、「抑うつ的反芻」とも呼ばれます。
失恋、失敗、身近な人の死、災害など、きっかけがあれば誰でも「反芻」は起こります。
人間の脳に備わっている、生きるために必要な機能だからです。
「あの時、○○したのがいけなかったのかな」
「なんであんなバカなことをしたんだ」
「本当に情けない。消えてしまいたい」
このように、自分がこの状態に陥った原因について、延々と考えが止められなくなります。
しかし、あまり長く続くと、反芻すること自体がクセになり、マイナスに考える脳の回路が強化されてしまいます。
反芻の内容は、ほぼ「自己否定」です。
脳は、他人から言われたことも、自分で自分に対して言っていることも、区別ができません。
そのため、他人から罵声を浴びせられる「パワハラ」のように、じわじわとメンタルを削られます。
やめられない「ぐるぐる思考」から抜け出す方法を、一緒に考えましょう。
反芻と反省のちがい4つ。「これだけ考えたから、もう考えなくていいや」となるキーワード
「反省」の場合は、セットで「対策」が出てきます。
対策をたててしまえば、スッキリして前向きになります。
いわゆる「建設的な考え」です。
自分がこの状態に陥った原因について考えるのは「反芻」と似ていますが、
・建設的か
・スッキリするか
といった点が異なります。また、
「反芻」は、受動的。
反芻は、自分の意思で考えようとしてやっていることではありません。
「気づいたら考えていた」
といった性質のものです。
たいていは、最初にフラッシュバックがあり、洪水に流されるように不可抗力で考えてしまいます。
反芻の目的も、反省と同じで「次の危険に備えるため」なのですから、「対策」をたてることができれば、脳も「これだけ考えたから、もう考えなくていいや」と反芻が薄れていきます。
対策をたてても、すぐに反芻がおさまらないこともあると思いますが、反芻していることのいくつかは消失していくはずです。
ぐるぐる思考をしている内容について、脳が納得するまで「対策」をたくさん考えてみましょう。
・Aさんに相談してみよう
・嫌なことを言ってくるBさんには近寄らないようにしよう
・深呼吸をしてから発言しよう
・無理なことは断って、ペースを調整しよう
一番の「対策」は、「同じことが起きたとしても、大丈夫。なんとか乗り越えられる」と思えること。
根拠がなくても構いません。
・場数を踏めば、大丈夫
・まぁ、大丈夫!
後ほどお話しする「心の安全地帯」も、対策として役に立つでしょう。
反芻してしまう人が悪いわけじゃない。頭痛や筋肉痛のようなもの
反芻思考は不安を増大させる思考パターンです。
くり返すたびに、気持ちが滅入ります。
問題解決にはつながりません。
とはいっても、反芻してしまう人が悪いわけではありません。
イメージ的には、頭痛や筋肉痛のようなものです。
「筋肉痛は痛いんだからやめといたほうがいいよ」
なんて言ってもムダなのです。
心身があなたを守るために、必要だから起きていることです。
自分を責める必要はありません。
頭痛がおきたら、早く家に帰って、あたたかくして眠る。
筋肉痛がおきたら、一旦運動はやめて、お風呂に入り、湿布を貼って休息する。
それと同じように、
自然治癒力で回復します。
時間が解決してくれます。
反芻はいつのまにか消えていきます。
頭痛や筋肉痛は2~3日で治るものですが、
反芻思考は落ち着くまでに数週間~数か月かかるかもしれません。
気長に、ゆっくりと自分をいたわりましょう。
それだけ「心の傷」の回復には、時間が必要だということです。
反芻しても、大丈夫。反芻のスイッチをオフ!する方法
「これくらいのことで…」
と思われるかもしれませんが、処理できていない過去があるのでしょう。
反芻思考は、ちっぽけなことも多いものです。
「日常」というのは、ちっぽけな会話や振る舞いを、何億回も積み重ねているのですから。
そのうちの何個かに「危険!」と反応しても、おかしくありません。
ところが「反芻」自体がトラウマのようになってしまうことがあります。
と、自分を責めてしまうのですね。
反芻が起きたとしても、
と、気がついたときに自分にOKを出すようにしましょう。
反芻は、長引くほど心を消耗します。
電気は長く使うほど、電気代が高くなるようなものです。
そうすれば消耗は最小限で済みます。
何年も続くような反芻思考を静めるには、認知行動療法やスキーマ療法がありますが、まず最初にやってほしいことがあります。
「心の安全地帯」を確保すること。
心の安全地帯を作っておくと、反芻に気づいた瞬間、やめることができます。
余裕を持つ感じですか?
避難場所を決める感じですか?
心の安全地帯とは、余裕がない時も、避難場所にいけない時も、一瞬で安心な気持ちに戻ってこれる、安全なイメージです。
人生でいちばん楽しかった記憶が使いやすいでしょう。
私は、少し高級な店で、美味しくて大好きなものを食べた時の記憶を使っています。
心が動くには、1秒もかかりません。
安全地帯に戻ってくる練習をしていると、いつでも戻って来れるようになります。
反芻がおきるタイミングを把握して「心の安全地帯」に戻ってこよう
シャワーを浴びてる時が一番多いです。
外から声をかけられて我に返ります。
シャワーは洗う以外やることがなくて、頭が暇なので負のスパイラルが始まってしまいます。
「歴代嫌なことボックス」を自覚していらっしゃるのは、大切なことです。
思考に名前をつけたり、イメージ的に理解することで、自分から「離す」→「放す」ことができます。
「津波の濁流に押し流される」イメージよりも、
「歴代嫌なことボックス」のほうが、コントロール感をもちやすいですね。
嫌なことを封印しても、結局は、身体症状や鬱になって現れます。
反芻することで発散している部分もあります。
反芻にも意味があるのです。
「シャワーの時」など、反芻が起きやすいタイミングを自覚することも大切ですね。
反芻する前と後に、心の安全地帯をイメージすると良いでしょう。
シャワーを浴びるときは、いつも心の安全地帯を思い浮かべてスタートです。
反芻が起きても自分を責めず、心の安全地帯に戻ってくることだけを意識しましょう。
ちなみに、私が反芻しやすいタイミングは「朝、目が覚めたとき」
目が覚めた瞬間に、心の安全地帯を思い浮かべるのは難しいので、「布団に入って寝るとき」に心の安全地帯を思い浮かべています。
脳が「安全だ」と感じ、反芻する必要がなくなり、消えていきます。
心の安全地帯をつくるときに、役立つのが「マインドフルネス」です。
心の安全地帯をつくるときに役立つ「マインドフルネス」
マインドフルネス(mindfulness)とは、日本語でいうと「念」です。
「念」という漢字は、「今」の下に「心」と書きますね。
マインドフルネスは、「サティ」という仏教用語(パーリ語)を英訳したものです。
「マインドフルネス瞑想」などと表現されることもあり、仏教の修行の1つである「瞑想」から着想を得ています。
「マインドフルネス」は、反芻思考からの回復に効果的です。
簡単にいうと「いま・ここ」に集中し、気づくこと。
いくつかの要素がありますね。
- 自分自身を取り巻く環境(ここ)
- 自分自身の反応
- いまこの瞬間に気づき
- 受け止め、そのまま味わい、手放す
仏教の根幹は、「因縁果の道理」です。
因と縁が結びついて、結果が生じます。
因を変えるか、縁を変えるか。
どちらかを変えれば、どんな小さな変化であっても、結果は変わってゆきます。
因と縁をよく観察すること。
これまでなにげなくやってきた、心・口・体でつくる行い(因)を見つめてみましょう。
まわりの音、呼吸、香りやアロマ、寒暖、湿度、まわりに見えるもの、目の前にいる人に集中してみましょう。
◆反芻思考は過去に気持ちを向ける思考です。
マインドフルネスで「いま」に意識を戻すことで、反芻思考がストップします。
◆反芻思考はネガティブな部分にばかり気持ちを向けがちです。
マインドフルネスは「五感」や「まわりの環境」に目を向けることで、反芻思考がストップします。
◆反芻思考は、否定し、批判的で、その事柄にこだわっています。
マインドフルネスは、嫌なことが思い浮かんできても、
因と縁について、理解をより深めるには、因縁果の道理を学んでみてくださいね。
おわりに
嫌な感情が出てきたときに、つい判断してはいませんか。
「こんなふうに考えるからいけないんだ」
マインドフルネスでは、浮かんできた念(思い)に、一切の判断をしません。
良い・悪いとか、「ダメだ」とか「判断してしまった」という自分自身の反応さえも気づき、手放します。
悲しいことや、嫌なことは、否定し、無視し、拒絶する。
誰しもそうなりがちですが、自分の感情のありのままに気づき、受け止めます。
マインドフルネスによって、
・感情に巻き込まれない
・頭がスッキリする
といった効果が得られます。
ところが、マインドフルネスは一時的な対処法です。
仏教では、心について詳しく教えられています。
たとえば、心を8つに分けて「八識」と言われます。
八識には、マインドフルネスで扱う心よりも、もっと深い心があります。
また、心でどんなことを思っているかというと、
お釈迦様は「人間は108の煩悩のかたまり」と言われており、
その中で、代表的な煩悩を「三毒の煩悩」つまり、
この「欲」をさらに、代表的な5つを「五欲」と教えられます。
また、三毒の煩悩に3つ加えた「六大煩悩」は、
この「慢」も7つに分けて「七慢」と教えられます。
心について、これほど詳しく教えられた学問はあるでしょうか。
「心について学びたければ、仏教が一番」と言っても過言ではないくらい、詳しく教えられています。
あなたが自分の心を見つめるとき、どんな「心」があるのか、知っているのと知らないのとでは、気づき・理解が全然ちがってきます。
仏教で「心」を詳しく学んだうえで、自分の心を見つめてもらいたいと思います。
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