世界的ベストセラー『ホモ・デウス』とは
『サピエンス全史』の続編『ホモ・デウス(テクノロジーとサピエンスの未来)』(ユヴァル・ノア・ハラリ 著 柴田裕之 訳)は、35ヵ国以上で400万部突破の世界的ベストセラーになっています。
「内容紹介」には次のように書かれてありました。
『サピエンス全史』は私たちがどこからやってきたのかを示した。
『ホモ・デウス』は私たちがどこへ向かうのかを示す。
全世界800万部突破の『サピエンス全史』の著者が描く、衝撃の未来!
※前回、記事に書きましたので、まだの方はそちらから先にお読みください。
飢饉・疫病・戦争を克服したあと、人類に残るもう一つの課題とは
『ホモ・デウス』には、人類は3000年以上、どの時代も、どの国も【飢餓】
【疫病】【戦争】が問題のほぼトップ3にあったのが、3つとも確実に克服に向かっていると書かれてあります。
しかし、これらの問題が解決(減少)しても、なおも、大きな問題が残るのが、【死】と【幸福】だといいます。
前回は、【死】について述べましたので、今回は【幸福】についてお話ししたいと思います。
著者のハラリ氏は、こう語ります。
「人類の課題リストに入る二つ目のプロジェクトはおそらく、幸福へのカギを見つけることだろう」
「幸福」。あなたは、ありふれた言葉と感じられるでしょうか。
実は、「幸福」について探究すればするほど、その奥深さに驚かされますy。
『ホモ・デウス』を読み進めていきましょう。
「幸福」こそが唯一の人生の目的
「古代ギリシアの哲学者エピクロスは、(中略)幸福こそが人生の唯一の目的であると説いた。(中略)今日でこの主義が当然の見方になっている」
「幸福」こそ最も大事であり、唯一の人生の目的ともいえるといわれています。
それこそ「幸せ」は「生命」よりも大事といえましょう、それは
「永遠に生きられたとしても。永遠に悲惨な状態で生きるのでは意味がないではないか」
というハラリ氏の言葉からも分かられると思います。
しかしこれまで私たちは、「幸福」とは何かを正しく見定めず、お金が多いほどいい。国でいえば、生産が上がり、豊かになればいいと考えがちでした。
それが、最近、見直されてきています。
そのことを『ホモ・デウス』には、こう書かれてあります。
「けっきょく、人々は何を望んでいるのか? 生産したいとは思っていない。
幸せになることを望んでいるのだ」
「生産は手段にすぎず、目的ではない」
そしてさらに、ハラリ氏は、あなたへこう問いかけています。
あなたは、非常に生産的であっても不満なシンガポール人になりたいだろうか? それとも、生産性は低いが満ち足りたコスタリカ人になりたいだろうか?」
そしてこのことは、さらに深刻な問題を含んでいます。
いわゆる「自殺」の問題です。
先進国ほど自殺率が高いことを色々なデータで示しています。
先進国ほど自殺率が高い悲しい実態とその理由
「ペルーやハイチ、フィリピン、アルバニア(貧困と政情不安に苦しむ開発途上国)では、毎年自殺する人は10万人当たり5人程度だ」
「一方、スイスやフランス、日本、ニュージーランドのような豊かで平和な国では、毎年10万人当たり10人以上が自ら命を絶っている」
韓国は1985年には10万人に約9人自殺したのに対して、今日では10万人に36人が自殺しているといいます。
さらに日本についても言及されています。
かけて、平均実質所得は5倍に増えた」
にもかかわらず
1990年代の日本人は、50年代の日本人の主観的幸福度と変わらない、もしくは不満という結果だった。
5倍の成長も幸せをもたらしてはくれなかったのです。
なぜ、こうなってしまうのか。
このサイトの記事、
「幸福度 年収8万円と1兆円で その差わずか0.1の謎 マサイ族と富豪」
は多くの反響を呼んできました。
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