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「やりたいことが見つからない」腕利き院長はこの閉塞感をどう打破したのか?

「やりたいことが見つからない」閉塞感をどう破ったのか?

こんにちは、えだまめです。

今回は、東京都で接骨院を開く大森雅彦さん(52歳、仮名)を紹介します。

「独立開業してからは、前へ前へと無我夢中で走ってきました。そして気がつくと、何を目指せばいいのか、やりたいことが見つからないようになってしまったのです。ぜいたくな悩みだ、と言われるかもしれませんが……」。人知れず苦しんだ胸中を語る大森さんも、今は患者さんの「ありがとう」にやりがいを感じる明るい日々を取り戻しています。やりたいことが見つからない閉塞感を、大森さんはどのように打破したのでしょうか?

やりたいことが見つからないようになった理由

最初はやりたいことをして、生活費が残ればそれでよかった

大学生まで接骨院とは無縁だった大森さんは、シルクロードを特集しているテレビ番組を見て中国に憧れを抱き、学生時代に1年間、中国・大連に語学留学をしました。留学中のある日、風邪を引いて病院に行くと、そこで「はり治療」が行われていたのです。初めて見る「はり師」の鮮やかな手つきに、すっかり魅了されてしまいます。帰国後、一度は貿易会社に就職したものの、「何かが違う」と1年で退職。中国での出会いが忘れられず、自身も「はり師」を目指すことにしたのです。

専門学校に3年通い、念願の「はり師」「きゅう(灸)師」の資格を取得。さらに研修先の病院の先生に勧められ、働きながら、夜間の専門学校にさらに3年通って、柔道整復師の国家資格も取りました。友人経営の接骨院で8年の下積みを経て、今から15年前、独立開業にこぎつけたのです。2人からのスタートでした。

もっと豊かになりたい

「当然、始めから順調というわけにはいきませんから、最初の2年ほどは、生活費が残ればそれでいいと思ってました。そのうち、もう少し生活に余裕が出ればいいなあ、と望むようになって……。あんな服が買いたいとか、こんな車に乗りたいとか、当時は、やりたいこと、欲しいものがポンポンと思い浮かびました」

「豊かになりたい」。そのために、懸命に技を磨きました。施術(せじゅつ)(※)に生かせると思うことは積極的に学び、幾つも資格を取得しました。

やがて、接骨院の経営も軌道に乗り、憧れていた服や車が手に入るようになると、目標は「豊かさをキープすること」に変わりました。その豊かさも維持できるようになると、「来院者数を1.5倍にしよう」「これだけ売り上げを伸ばそう」と、次々と新たな目標を立てては努力してきたのです。
※施術……医師でいう「診療」に当たる行為

やりたいことを続け、前へ前へと夢中で突っ走ってきた

10数年前から、規制緩和によって柔道整復師養成の専門学校は激増し、雨後のタケノコのごとく、全国的に接骨院が急増しました。都内も接骨院は飽和状態で、「他院と同じことをしていてはいけない」と大森院長は危機感を募らせます。

「肉体の痛みを取り除くだけなら、どこでも同じ。精神的な痛みが取り除かれてこそ、本当の治癒ではないかと思いました。多くの方を施術するうち、患者さんの痛みと向き合うには、その方の人生とも向き合わねばならないと感じるようになりました」。そこで、人間の心の動きに関心を持ち、最先端の心理学を学んで、施術に取り入れることにしたのです。

これは、患者とのコミュニケーション(対話)によって、痛みや不調の背後にあるストレスや悩み、患者本人も気づかないうちに足を引っ張っている〝思い込み〟などを発見するというもの。さらに会話を重ねることで、患者自らがポジティブなイメージを思い描き、ストレスや思い込みを解消に導く心理療法だそうです。

「会話にはこだわってきました」と大森院長が語るように、肉体だけでなく精神的な痛みにまで真摯に向き合う施術が評判となり、来院者数も右肩上がりに増えていきました。

さらなる高みを目指して

来院者数や売り上げが伸びたら、スタッフを増やして待遇もよくしよう。それも叶えば、今度は新しい機器の導入だ。1年1年、高い目標を立ててはクリアしていくことに、大きな生きがいや喜びを感じてきました。

「目標が高ければ高いほど、達成した時の喜びは格別で、次もこの喜びを味わいたい!とますます燃えるんです。毎年、さらに高いハードルを設定して、夢中で突っ走ってきました」

2人から始まった接骨院は、有能な人材が集まり、スタッフ20名を抱えるまでに成長しました。10年目には立地のよい場所に移転。翌年にはリハビリ施設もオープンさせました。

しかし、規模が大きくなるのは、よいことばかりではありません。経営者である以上、スタッフとその家族の生活を支えねばならない。年間の収益も現状維持ではダメ。そんなプレッシャーを抱え、経営術を集中的に学んだ時期もあったといいます。

そして何より、目標に向かうワクワク感が、いつからか変化していることに、大森さんは気づいたのです。

金も時間もある。でも、もうやりたいことが見つからない

やりたいことが見つからない理由1(感情の変化)

ある時から、目標を頑張って達成しても、喜びは一瞬で消えてしまうと感じるようになりました。さらに上の目標を立てて必死に達成しても、またすぐに冷めてしまう。
「目標を追いかけていたはずなのに、逆に追いかけられる感覚になり、だんだん苦しくなっていきました。『あれ?一体どこまで続ければいいのかな?』と、それまで感じたことのなかった疑問がふと起きたのです」

やりたいことが見つからない理由2(達成しても満たされない)

また、困らない程度のお金と自由に使える時間を手に入れたものの、家も車も既に持っているし、妻子にも恵まれて、特別に欲しいものもありません。頑張って来院者もスタッフも増やしましたが、人が増えればトラブルも増え、「いっそのこと、1人から再出発しようか」と悩んだ時期もありました。

接骨院を若手に任せて、悠々自適の生活を送ろうか?
――いや、退屈なだけだ。
じゃあ、新たにボランティアでも始めようか?
――それなら、仕事をするのと変わらない気がする。
結局、これ以上やりたいことが見つからないと、目標を完全に見失ってしまったのです。

やりたいことが見つからない状況を打破しようとして……

そんな迷いを振り払おうと、大森さんは、患者への心理療法を自分に試してみました。自問自答を繰り返し、自分の中によいイメージを生み出そうとする。ところが、心が晴れるどころか、かえってどうしても解消できないものが心の隅に常にあることに気づきます。予想外の結果に、悩みは深まってしまいました。「それは今までに感じたことのない、〝モヤモヤ〟としか言いようのないものでした。この〝モヤモヤ〟の正体を突き止めたくて、世の成功者といわれる人たちの本を何十冊と読みましたし、さまざまなネット動画も見ました。それぞれに学ぶことはあっても、これだ、というものには出会えませんでした」

やりたいことが見つからない日々にサヨナラする機会到来

本当にやりたいことが仏教に教えられている?

ある日、いつものようにインターネットを検索していると、「本当の幸せは仏教に教えられています」。このフレーズに思わず引き寄せられました。

〈え?仏教?仏教なんて、葬式とか法事とかくらいしか用事がないんじゃないの?〉

そう思いつつも、何でもいいから〝モヤモヤ〟を晴らすきっかけがあればと、早速、仏教メルマガを登録。「メルマガを続けて読んでいくと、生きる目的が説かれているのが仏教だと分かってきました。〈生きる目的って何だろう?そういえば答えられないな〉と思いました」
答えを知らないままだと後悔するような気がして、オンライン講座を申し込み、仏教を1から学んでみることにしたのです。

セミナーの後もマンツーマンで

オンラインでの講座を重ねる中で、都内の会場でもセミナーが開かれていることを知り、休診日に足を運ぶようになりました。ところが、
「まいたタネは必ず生える。まかぬタネは絶対に生えない。よいも悪いも、すべてが自業自得」という話が、何度聞いてもなかなか納得できません。セミナー後、講師とカフェに行き、疑問をぶつけては、2時間も3時間もマンツーマンで話を聞きました。

「そうしてようやく少しずつ、仏教の話が心におさまるようになりました。今までは他人や過去の自分と比べて感じる幸せばかりを追いかけてきたから、どれだけ目標を達成してもキリがなくて苦しんでいたこと、そして、変わらない崩れない『絶対の幸福』になることが、生きる目的だと分かってきました」

生きる目的がハッキリし、本当にやりたいことが見つかった

大森さんの接骨院には、今日も多くの老若男女が足を運んできます。施術の際、かつては熱心に学んでいた心理療法を、今はほとんど使わなくなりました。

「小手先の会話術は、もういらないと思って。患者さんの悩みやグチを聞いていると、講座で学んだお釈迦様のエピソードや仏教の和歌が自然と口をついて出るんです。『それ、いいお話ですね』と関心を持たれる方も少なくないです。この人の話には何かある、と感じてくださる方が一人でもあればうれしいですね」

3年前からは、休診日に月1回、院内で仏教セミナーを開催しています。まずは、縁あって一緒に働くスタッフたちに、「仏教に教えられる本当の布施の精神を知って、患者さんに接してほしい。そして、本当の幸せになってもらいたい」と願っています。そんな院長の気持ちが通じて、3年間、皆出席のスタッフもいるそうです。「東京にはたくさんの人がいますが、仏教に教えられる『絶対の幸福』を知らない人ばかり。私から発信していきたい」。再びやりたいことが見つかった大森さんの目は少年のように輝いていました。

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この記事を書いた人

編集者&ライター:えだ まめ



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