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得意なことって何?特技なんてありません。

【目次】

  1. 得意なことって何?――比較して判断するのが「得意なこと」
  2. 得意なことを見つけるコツ1――比較の対象を変える
  3. 得意なのに不幸?――ハーバード大学生の5人に4人がうつ状態になる
  4. 得意なことを見つけるコツ2――「必要としてくれる場所」に行く
  5. 特技がわからないのは、「自分の弱みと、他人の強み」を比較しているから
  6. 比較して感じる「相対の幸福」では、「心からの満足」には、なれない

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

得意なことや、特技って、なんですか。
得意なことがわかりません。
特技なんてありません。

就職、転職活動で、必ず聞かれることは、

「得意なこと」「特技」

履歴書に記入し、面接でも答える、必須項目ですね。

ところが、「得意なことがわからない」「特技なんてない」とよく耳にします。

どうすれば、自分の得意なことが見つかるのでしょうか。
一緒に考えてみましょう。

得意なことって何?――比較して判断するのが「得意なこと」

得意とは……意を得るもの。自分の心に合う、自分の思うままに事が進むもの

自分の思うままに事が進むものなんて、めったにないかもしれません。

オリンピックで金メダルを獲るような、自由自在に見える人でも、「思うままに事が進む」と言えるでしょうか。

最高峰のレベルを目指すからこそ、練習で思うままにならない苦心何千回、何万回と味わっているはずです。

たとえ若い時にはメダルを獲れても、年齢が上がれば自由に身体が動かなくなっていきます。

なんでも自分の思うままに事が進むことが「得意」だとしたら、「得意なことなんてない」となるのも当然です。

金メダリストでも「得意なことはない」ということに、なってしまいます。

得意=自分の思うままに事が進むもの、ではない

得意とは、あくまで「他人よりも」思うように事が進む、という、比較して判断しているものです。

あの人よりは得意
多くの人よりも、うまくできる

そういうものを「得意なこと」と言うとしたら、
あなたも何か1つ2つ、誰かよりうまくできることはありませんか?

得意なことを見つけるコツ1―比較の対象を変える

・テレビに出ている有名人と比較したら、自分なんてコミュニケーションが下手だ。

・インターネットの動画をつくる人は、素人でもハイレベル。自分なんて下手だ。

・SNSのあの人は、おしゃれで、可愛くて、お金持ちで、素敵な旦那さまがいて、子どももいて、仕事もしていて、家は広くて、なにもかも素敵。私はなんて平凡なんだろう。

「得意なことは比較」と言いましたが、世界中の人と比較したら、上には上がいて、つねに「自分は劣っている」と感じることになります。

比較する相手を、身の回りの人に限定してみましょう。

友達の中では、私がいちばんうまい」
家族の中では、私がいちばん得意」

そういうものを見つけてみましょう。

縄文時代は、20人くらいの集落で、槍を作るのが得意なら、槍づくりの名人だったでしょう。
江戸時代でも、機織りが得意、植物を見つけるのが得意、菓子作りが得意など、それぞれその村で一番うまい人のところに集まったでしょう。

現代は、インターネットやマスメディアで、つねに比較の対象は日本人全員。いや、世界中のすごい人と比較して「自分なんて平凡」と思いがちです。

もっと身近なところで、家族の中でいちばん得意、友達の中でいちばん得意、というものを探してみましょう。

必ず、あなたの「得意」が見つかるはずです。

得意なのに不幸?――ハーバード大学生の5人に4人がうつ状態になる

ハーバード大学では、学生の5人に4人が「1年間に1回以上、うつ状態に陥っている」という調査結果があります。

ハーバード大学といえば、世界ランキング1位2位を争うような大学。まさしく世界最高峰のレベルです。

その入試を突破した学生たちですから、「得意科目ばかりで、なんでもできる人」の集まりでしょう。

コミュニケーション能力も問われる大学ですから、人付き合いも得意なはずです。

それなのに、なぜ、学生の5人に4人が「1年間に1回以上、うつ状態に陥っている」のでしょうか。

いくつか考えられる理由があります。

自分に高いハードルを強いているから。

「これが達成できなければ、ダメだ」という強い思い込み(ドライバー)があると、すばらしい成果を出していても、本人は苦しみます。

「周りがみんなレベルの高い人たち」だから。

隣にいる人も、向こうにいる人も、周りじゅう、自分より優れた人ならば、自分は劣っていると感じます。

得意なことを、山ほど持っていても、苦しむのです。

一体、幸せはどこにあるのでしょう。

得意なことを見つけるコツ2――「必要としてくれる場所」に行く

ある会社に、パソコンを使える人が誰もいません。

あなたが少しパソコンを使えるので、みんなから「パソコンが得意だね」と重宝されます。

あなたが今すでにもっている能力や、
まだもっていなくても、これから身につけられそうな能力。

それを「必要としてくれる場所」に行けば、れっきとした「得意なこと」になります。

今の日本は、従業員10人未満の中小企業が全体の75%です。(令和3年、総務省・経済産業省による経済センサス活動調査)

従業員10人以下のメンバーの中で、あなたがいちばんになれることはありませんか。

特技がわからないのは、「自分の弱みと、他人の強み」を比較しているから

自分の弱みと、他人の強みを、比較していませんか。

おしゃれ度では、自分と、女優さんを比較する
学力では、自分と、クイズ王を比較する
家事能力では、自分と、すごい主婦を比較する
については、自分の夫と、イクメンな俳優さんを比較する
については、自分の親と、すぐれた教育力の話の本の著者を比較する
マイホームは、テレビの豪邸と比較する

情報があふれていて、その中でとくに優れた人と比較していませんか。
勝てるわけありませんよね。

こんな比較をしていたら、

「得意なことがわからない」「特技なんてない」

そう感じてしまうのも、当たり前です。

身近な人との比較であっても、

子育てではAさんのほうが私より上
家事はBさんのほうが私より上
収入はCさんのほうが私より上

自分の弱みと、他人の強みを比較したら、どんどん「できない自分」「ダメな自分」に見えて、劣等感を強めてしまいます。

自分のいいところを、ありのまま見ましょう。

あなたが、他人よりも少し苦労しなくてもできること。

それはじゅうぶん「特技」です。

家事全般は苦手だけど、排水溝そうじだけは、みんな嫌がってやらない中で、私はそれほど苦痛じゃない。

「えっ?苦痛じゃないの?すごいね!」

これはじゅうぶん「特技」です。
そういうものを見つけてみましょう。

比較して感じる「相対の幸福」では、「心からの満足」には、なれない

「得意」や「特技」を見つけるときの、「比較のコツ」を3つお伝えしました。

  1. 比較の対象を変える
  2. 必要としてくれる場所に行く
  3. 他人よりも少し苦労しなくてもできることを見つける

ところが、
比較して感じる「相対の幸福」だけでは、心からの満足はありません。

比較して感じる「相対の幸福」は、いつか崩れるものだからです。

・いまは得意でも、しばらくしたら、AI技術に仕事を奪われるかもしれません。

・年齢が上がれば、時代についていけなくなるかもしれません。体力、知力、能力も落ちていくでしょう。
適応力のある若い人には、かないません。

・上を見ないようにしていても、目の前に自分より優れた人が現れたら、いまの立場が揺らぐことになります。

そうはいっても、人間社会は「比較して感じる幸せ」しか、ないのです。

仏教には、誰かと比較して感じる幸せではない、「絶対の幸福」が教えられています。

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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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