仕事

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競争社会に疲れた。落ちこぼれて「いいこと」がない不幸からの脱却方法

【目次】

  1. 競争社会で「経営者が悪い」と感じたときの考え方
  2. 競争社会で、他人をうらやましく思うときの考え方
  3. 競争社会がイヤになった時の考え方
  4. 競争社会で、自分は「負けている」と感じるときの考え方
  5. 競争社会で「いいこと」なんてない、と感じるときの考え方
  6. 読むだけで、見方が変わる。幸せな気持ちになれる。
  7. この幸福感が続くためには

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

競争社会にうんざりします。
なんでこんなに働かなきゃいけないのでしょうか。
仕事がしんどいです。

一日の大半の時間は働いていて、「この人生でいいんだろうか……」と思うこともありますよね。

仕事がきつい。
給料は上がらない。
自由に休むこともできない。

仕事に対して、何かしら不満を抱えている人は多いと思います。

経営者が悪い。
こんな社会が悪い。
なぜ、自分ばかり苦しいのか……。

こんな気持ちが出てきたとき、「気持ちが楽になる考え方」を、一緒に考えてみましょう。

競争社会で「経営者が悪い」と感じたときの考え方

楽で、給料が高い仕事がいい。

きっと誰でも望むことでしょう。
ではなぜ、そうならないのでしょうか。

競争がある以上、会社は他に勝たねば生き残れません。
会社が潰れたら、従業員は職を失うことになります。
楽をすれば、仕事そのものがなくなってしまうでしょう。

また、経営者の立場を想像してみると、どうでしょう。
従業員の給料を上げたくても、会社を存続させるだけで精一杯なのかもしれません。

いや、経営者はラクしてます。

そう思う場合も、あるかもしれませんね。

たしかに「今」だけを見たら、経営者はラクしているかもしれません。
企業が軌道に乗るまでは、どうだったでしょう?
起業した当初の話を、一度、聞いてみてはいかがでしょう。

親の会社を継いだだけで苦労はなさそうだけど。

はたから見ると、苦労なく地位や名誉を得たように見える人もいますよね。
二代目社長は、創業社長と比較され、「前のほうがよかった」と言われがちのようです。
ラクしているように見えて、周囲の期待や失望の重圧に耐えているかもしれません。

経営者の苦労話は何度も聞いてます。でも経営者が悪いです。

よほど今の労働環境が苦しいのですね。
もし経営者が悪いと思うなら、その人を反面教師にして、あなたが起業してみるのもいいと思います。

日本で起業する人は、年間14万件。
理想の職場を、あなたが自分の手でつくってみてはいかがでしょうか。

競争社会で、他人をうらやましく思うときの考え方

“ 隣の芝生は青く見える ”

ということわざがありますね。

芝生はどこも同じように生えていますが、見る角度によって、光の当たり具合が異なります。

自分の足元は、真上から見るので、芝よりも土などが見えて、黒ずんで見えます。
隣の人の足元は、横から見るので、芝の緑の面がよく見えて、美しい緑色に見えます。

「向こうの芝生は青い、いいなぁ!そっちに行ってみよう」
そう思って移動すると、先ほどと同じ理由で、また隣が美しい緑色に見えます。

さっきまで自分が居た場所も、芝生が青々と茂っていることに気がつきます。

他人をうらやましく思うとき、あなたから見える一面が美しいだけで、その人の立場で見ると、楽でも美しくもないのかもしれません。

競争社会がイヤになった時の考え方

どの立場でも苦しいのは少しわかりました。
そもそも、競争社会にうんざりします。

たしかに競争がなくなれば、もう少し楽になるかもしれませんね。
なぜ、こんなに競争しなければならないのでしょう。

「経済中心主義」「大量生産・大量消費」というのが、近代化の流れです。
この流れがあるかぎり、競争になります。

近代化ではいけない、反近代化・脱近代化しよう!

そういう動きは20世紀後半以降には始まっていました。

経済よりも、生きがい・ゆとりを重視しよう。
大量生産よりも、エコ・地産地消をしよう、など。

しかし、大量生産・大量消費はなかなか止まりません。
なぜでしょうか。

職人の作る工芸品
コストがかかる。一個ずつ手作りなのでバラつきが出る。時間がかかる。
大量生産のもの
「安い」「すぐ手に入る」「品質が安定している」

大量生産のものには、こういうメリットがあります。
自由競争だからこそ、より安いもの、より良いものが、次々と生産されます。

「安くて良いモノが手に入った!」とあなたが喜んでいる裏には、競争社会の恩恵を受けている現実があります。

競争をやめるためには、買う人が、

「値段が高くても、納品まで時間がかかっても、文句は言わない」
「品質がバラバラで安定しなくても、職人の作ったものを買う」

という行動をとらねばならないでしょう。

「安く、すぐに、良いモノが欲しい」
この欲望を満たすことと、競争社会は、ウラ・オモテの関係です。

競争社会になった理由は、多くの人が「安くて、すぐ手に入る、品質のいい商品」を選んで買っているからなのです。

「競争社会がイヤだ」

そう感じるなら、大量生産されたモノを大量消費する流れから、少し距離を置いてみるのもいいでしょう。
職人の手作りの商品を購入してみるなど。

そんなの、なんの解決にもならないですよ。

そう思うかもしれませんが、社会のしくみを知った上で、自分の行動を変えてみると、小さなことでも、見え方や気持ちが変わるかもしれません。

競争社会で、自分は「負けている」と感じるときの考え方

「楽で、給料が高い仕事がいい」
「安く、すぐに、良いモノが欲しい」

こういうが、人を動かしています。
それなのに、多くの人は、どう感じているでしょうか。

「給料が安い」
「自分はこんなに苦労しているのに」
「欲しいものも手に入らない」

欲が満たされずに苦しむことが多いですね。
なぜ、欲を満たすのは難しいのでしょうか。

心理学の言葉に「快楽順応」があります。

寒い外から帰宅すると、暖炉の火が暖かく、幸せを感じます。
ところが、ずっと暖炉の前にいると、慣れてきて幸せを感じなくなります。
それどころか、暑くなり、苦痛さえ感じます。

同じように、収入、財産、地位、名誉、結婚、マイホーム、美しさ、恋、健康などは、すべて「快楽順応」によって、幸せを感じなくなってしまいます。

求めているときは、「あれが手に入れば、幸せになれるのに」と追い求めます。
手に入らないときは、渇望感で苦しみます。

渇望していたものが手に入った瞬間は、幸せを感じます。
ところがそれは、ほんのしばらくの間だけ。

やがて、慣れて当たり前になり、幸福感は薄れていきます。
それどころか、苦痛さえ感じるようになります。

競争社会で、自分は「負けている」と感じるのは、「あの人は持っている、自分にはない」と苦しむときでしょう。ところが、

欲しいものが手に入っても、幸福は続かないのが現実

競争社会で、負けているから苦しいのではないのです。

競争社会で「いいこと」なんてない、と感じるときの考え方

「快楽順応」を防ぐ方法が、1つあります。
それは、感謝です。

『幸せがずっと続く12の行動習慣』(ソニア・リュボミアスキー著、日本実業出版社、2012)には、こう書かれています。

人生に起こる「いいこと」を当たり前のように思わないなら、感謝をすることで「快楽順応」の影響にも抗うことができます。

人生に起こる「いいこと」を当たり前のように思わない方法は、あるでしょうか。

「いいこと」なんて、ほとんどありません。

そう感じるくらい、苦しいときもありますよね。
あなたはとても疲れていて、休みが必要なのかもしれません。

もし「考え方」で幸せを感じたいなら、一度、見方を逆にしてみてはいかがでしょう。

「モノに恵まれすぎるくらい、恵まれている」

「必要なものは、すでにある」

「多くの人の協力を得て、仕事ができている」

「もっと苦労して当然なのに、この労働で給料をもらえて有り難い」

「数えきれない人達の研究・工夫があったから、今の製品やサービスが成り立っている」

「多くの人が、日々働いてくれているから、自分の手元にモノが有る」

そんなふうに、思えないです。

そうですね、そう思い込もうとしても無理でしょう。

でもこれが「事実」だとわかると、幸せな気持ちになります。
読むだけで、あなたの見方が変わる「事実」をみていきましょう。

読むだけで、見方が変わる。幸せな気持ちになれる。

この章を読むだけで、あなたにはすでに「いいこと」がたくさんある事実を知ることができます。

モノに恵まれている事実

縄文時代は、自分で狩りをして、自分で器をつくり、自分で火をおこし、ようやく食事にありつけたでしょう。

江戸時代、殿様であっても、冷暖房は無い環境で過ごしました。
車も無いので、何日間も輿に乗り、腰が痛くなったことでしょう。

戦中・戦後は、貧しく、配給の分しか食べるものがない時代もありました。
今なら、コンビニに行けば、おにぎりがすぐ手に入ります。

「モノに恵まれすぎるくらい、恵まれている」
「必要なものは、すでにある」

これが事実なのだと、思えてくるのではないでしょうか。

仕事に恵まれている事実

工場で働いているなら、機械をすべて自分で用意することができるでしょうか。
人や資金を集めることはできますか。
多くの人や資金や設備がそろって、企業が成り立ちます。

営業の仕事なら、販売する商品があってこそです。
本来、商品を自分で1から作って当然なのに、誰かが作ってくれたもの。

動画やコンテンツを製作する仕事はどうでしょう。
パソコンやスマホというツールが存在しなければ無かった仕事です。
ツールを開発し、普及させてくれた人のおかげです。

「多くの人の協力を得て、仕事ができている」
「もっと苦労して当然なのに、この労働で給料をもらえて有り難い」

これが事実なのだと、思えてくるのではないでしょうか。

未知と闘った歴史の上にある「今」という事実

「タコマ橋の崩落」をご存じでしょうか。
1940年、アメリカにある大きなタコマ橋は、少しの風が吹いただけで、グワングワンと揺れて、ついに崩落してしまったのです。

当時は誰も知らなかった「振動現象」のせいだと言われています。
まさに「未知」であり、事故を防ぐことはできませんでした。

過去の人々が、さまざまな「未知」に遭遇し、対策し、乗り越えてきた歴史の上に、今の安全があります。

「数えきれない人達の研究・工夫があったから、今の製品やサービスが成り立っている」

これが事実なのだと、思えてくるのではないでしょうか。

現代の多くの人に支えられている「私」

歴史上の多くの人たちの研究・工夫だけではありません。
現代の多くの人たちにも支えられています。

コーヒー1杯を飲むにも、コーヒー豆を農園で栽培し、収穫し、輸送してくれた人たちがいます。

「多くの人が、日々働いてくれているから、自分の手元にモノが有る」

これが事実なのだと、思えてくるのではないでしょうか。

この幸福感が続くためには

「事実」を知るだけで、幸福感を得ることができます。
「事実」を知れば、自然と見方が変わるからです。

自分に必要なものは、すでにある。
長い歴史の中で、あなたは恵まれている。

この記事を読み、ちょっと幸せな気持ちになれたとしたら、
「この事実を忘れないようにして、感謝して生きよう」
と思われたのではないでしょうか。

ここで「めでたし、めでたし」で終わりたいのですが……

こんなに恵まれているのに、幸福感は続きません。
恵まれている「事実」を知っても、すぐに忘れてしまいます。
嫌なことがあると、また苦しくなります。

人間は「煩悩具足の凡夫」と言われます。

煩悩の代表は「欲」

次々と「もっと欲しい」「もっとこうしたい」欲が出てきます。

仏教では、欲は苦しみの原因だと言われます。
同時に、欲は、なくすことはできないと喝破されています。

魚が水から離れて生きることができないように、
人間はから離れて生きることはできません。

そして「諸行無常」とお釈迦様は説かれています。
「すべてのことは、続かない」ということです。
感謝の気持ちも、続きません。
幸福感も、続きません。

苦しむしかないということでしょうか……

人は、苦しむために生きているのではありません。
幸せになるためです。

煩悩具足で、諸行無常の世界に生きる人間が、どうすれば幸せになれるのか。

心の幸せを教えられたのが、仏教です。

仏教で説かれる幸せの1つに「心多歓喜の利益(幸せ)」があります。
心に歓喜が多くなる幸せです。

不平不満ばかりの人生が、喜びの人生になります。

仏教を聞いてみませんか。
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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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