【目次】
- 「人が怖い」と感じるには2パターンある
- あなたが怖がっているのは、心の中にいる「見えない相手」
- 怖いと感じる「見えない相手」は、あなたの過去の経験
- 0点と20点、どちらが良い点数でしょうか
- 折れない自信がつく「人生の目的」とは
「人が怖い」と感じるには2パターンある
今回は人が怖いと感じるときにどう対処していくか、そして折れない自信をもつ方法をお伝えします。
人が怖いといっても、2パターンあります。あなたはどちらでしょうか。
(2)不特定の人を怖いと感じる……面接に行くのが怖い、友達と接するのが怖いなど、広く不特定多数の人を怖いと感じる
(1)のように「この人が怖い」と感じるのなら、その人と距離を置く、関係を変える行動をするなどの対処法があります。あなたが長らく「この人が怖い」と感じるとき、あなたの周囲の人たちも怖いと感じていることが多いので、一度「あの人、怖いと感じるんだけど…私だけかな?」と誰かに話してみてください。良き理解者が近くにいるかもしれません。
今回、詳しくお話ししたいのは(2)不特定多数の人を怖いと感じる場合です。
あなたが不特定多数の人を怖いと感じているなら、そのメカニズムを理解すれば克服できます。
あなたが怖がっているのは、心の中にいる「見えない相手」
人は、人から生まれてきます。たった一人でこの世に存在できている人はいません。しかも、母親のおなかの中で10か月近くも育てられるのは、他の動物にはほとんど見られないことです。動物の中でも、人は依存して生まれてきて、依存して育っていきます。
親、兄弟、親戚、近所の人、学校、塾、習い事、店員さん……。幼いころから大人になるまで、たくさんの人と接します。大人になったら、面接を受け、職場で人と接し、取引先の人と接し、インターネット上の見えない相手と接します。行動を起こすたびに人と接する回数は増えてゆきます。生まれてからこれまで、何万人と接してきたことでしょう。人と接しなければ生きていけないからこそ「人が怖い」という悩みは、本当に切実ですよね。
緊張したり嫌なことがあったりしても、まずは「人と接して疲れた」=「行動を起こした証拠」=「よくがんばった!」と自分を褒めてあげてほしいと思います。
じゅうぶんに自分を褒めた上で、「人が怖い」気持ちに対処していきましょう。あなたは今、人が怖いと感じているけれど、世の中のみんなが実際に「怖い人」なのではありません。怖い人もいれば、優しい人もいます。
人が怖いとは感じない人がいます。人と接するのが大好きという人もいます。しかしあなたは今、人が怖いと感じています。この差は一体、どこから来ていると思いますか。
「人と接する」という行為自体に絶対的な意味(怖い・楽しい)はありません。その意味づけをしているのは、その人その人の「イメージ」です。不特定多数の人を怖いと感じるのは、自分の心の中にいる「見えない相手」のイメージが怖いのです。
例えばこれから面接を受けるなら、怖いのは「面接官」ではなく、自分の心の中の「イメージ」だと理解してください。イメージで怖がっているだけで、実際は、優しいかもしれないし、怖いかもしれない。イメージだと「100%人が怖い。無理だ…」かもしれませんが、実際は「優しいかも、怖いかも」50:50くらいではないでしょうか。
私が面接官なら、相手に怖い思いはさせないと思います。これから共に仕事をすることになるかもしれない人だから、良い関係を築きたいと思います。そういう面接官も、いるかもしれない。あなたの豊かな想像力で、良い面接官をイメージしたら、そういう人を引き寄せ、めぐり会えるかもしれませんよ。
怖いと感じる「見えない相手」は、あなたの過去の経験
「人が怖い」と感じるあなたは、これまで「怖い」と感じる経験が多かったのでしょう。もしくは、「怖い」と感じた時の印象が強烈だったのではないでしょうか。
私が子供と関わる仕事をしていた時、名前を呼ばれるとビクッとする子がいました。逆に、名前を呼ばれると嬉しそうに「はーい!」と笑顔いっぱいに飛びついてくる子もいました。その差は、これまで親や先生から叱られてきたか、褒められてきたかの違いでした。
名前を呼ばれる=褒められる→うれしい
名前を呼ばれる=叱られる →怖い
同じ「名前を呼ばれる」という出来事でも、意味づけが正反対ですね。これまでの経験から、「褒められるに違いない」と思っている子は、生き生きとしています。「どーせ叱られる」と思っている子は、何をするにもふて腐れていたり、ビクビクしたりしています。きっと頭の中の怖い「見えない相手」と戦っているのでしょう。そういう子は、周囲はみんな怖い人だと思っているので、褒められてもピンと来ない様子でした。褒め言葉を受け取るアンテナが弱ってしまっているのでしょう。
あなたも、褒め言葉やうれしい言葉を受け取るアンテナが弱ってはいませんか。脳は不思議なもので、意識した今この瞬間からアンテナが強くなり、幸せをキャッチできるようになります。怖いこと、嫌なこと、しんどいことをキャッチするアンテナを弱らせようとするのは難しいので、うれしいことをキャッチするアンテナを意識して強めていきましょう。
私の場合は、褒められる経験もたくさんありましたが、感受性が強く、叱られた時の印象が強烈に残ってしまいます。100回褒められても、1回の叱責が気になって仕方ありません。たった一度の叱責でも、気持ちを切り替えることができず、頭から離れなくなってしまうのです。それでも自分なりに色々な対処をしながら、仕事をして生きています。
あなたの感受性が強くても、大丈夫です。ちょっと引きずるかもしれないけれど、だんだんと嫌な気持ちを引きずる時間は短くしていけます。私が対処している方法は、たとえば次のようなものです。
ポイント:陥ってしまいがちなワナとしては、頭の中が自分の話している言葉でいっぱいになってしまい、相手のフィードバックが耳に入ってこないことです。これでは10人に聞いてもらったってスッキリはしません。自分の話で頭をいっぱいにするのではなく、相手の共感してくれた言葉をよく聞いて、心で受け取ってください。
ポイント:美味しい、すっきりする、幸せ~、を大切に味わいましょう。ガチャガチャになっている部屋を断捨離して整理したり、外食してしっかり味わったり。問題そのものに対処するより、感情を切り替える対処のほうがうまくいくこともあります。
ポイント;ふせんに「どんな良いことがあった?」と問いかけを書いて、トイレや洗面所に貼ってみましょう。トイレに行かない日はありませんから、必ず目に入ってきます。幸せを引き寄せる問いかけをしていくと、キャッチする情報が変わります。
この二つを繰り返していけば、不特定多数の人を怖いと感じる度合いは低くなってきます。むしろ、なぜだか分からないけれど親切な人に遇うことが増えたり、笑顔を返してくれる人と目が合ったりします。「世の中、こんなに温かい人がいるんだ」と思うようになってきます。そしていつの間にか、「人を怖いと感じていた時期があったなぁ」とたまに振り返るくらいになります。
0点と20点、どちらが良い点数でしょうか
いろいろな人が怖くなってしまう原因の一つに、完璧主義があります。私も完璧主義です。先に伝えておきたいことがあります。「完璧主義なこと自体が悪いわけではない」ということです。
最近は完璧主義は良くないと書いてある本が多いですが、私は完璧主義な性格をうまく利用すればいいと思っています。完璧主義を発揮して、他の人に真似できない良い仕事をすることもたくさんあります。完璧を目指していい結果になった経験が多いからこそ、あなたも、できる限り準備して、起こりうるすべてを予想して……と行動してきたのではないでしょうか。あなたは誰よりも一生懸命、社会に適応しようと努力してきたんだなと思います。その努力が実を結ぶように、これからは想像上の敵と戦うのではなく、目の前にある現実と戦いませんか。
目の前にある現実と戦うとは、0点になるくらいなら20点を取りに行く、ということです。わかりにくいかもしれませんが、完璧主義は100点以外は全部バツだと思いがちです。100点取れないときは、やらない。でも、テストは棄権したら0点です。試合は棄権したらその時点で負けです。0点になるくらいなら、20点を取りにいきませんか。
想像上の敵と戦っているときは、どうしても敵から逃げ出したくなってしまいます。想像上の敵ほど、手強い敵はいないからです。現実と戦えば、やればやった分の点数がとれます。一つ行動すれば20点。二つ行動すれば40点。そう考えると、0点を取るくらいなら、20点を取りに行こうという気持ちになりませんか。一つ行動できた。経験を積むことができた。その積み重ねだと思います。
もっといえば、自分で決めて「今回はやめておく」という選択肢もあると思います。「断る」「ほかの大切だと思うことを優先する」という行動を起こし、経験を積んだのですから、0点ではありません。「私の今できる最善を尽くした」ということからいえば、100点をあげたいくらいです。
「そんなの責任を果たしてない!」と思われるかもしれません。では「責任を果たす」とは何でしょう。日本人は「責任」と聞くと、漢字から連想して「やらないと責められることを任された…」とプレッシャーを感じやすいようです。実際、昔は「責任を果たす」究極は切腹でした。でも、イメージを一新してほしいのです。
「責任」を英語でいうとレスポンシビリティ(responsibility)です。
レスポンシビリティ(responsibility)
語源は、response「応答する・反応する」 + ability「能力」です。
つまり、「応答する能力を発揮した分だけ、責任を果たした」 ということです。
たとえ「今回は辞退させてください」と相手に伝えたとしても、相手に応じたのですから、自分の今できる精一杯の責任を果たしたことになると思います。「そうだけど、ダメだった。今の自分は0点だ」と、あなたが後悔の念にかられるなら、私も痛いほどわかります。でも、現実を見ていきましょう。ちゃんと断りの連絡を入れたなら20点。少しでも行動を起こせたなら40点、それなりにまあまあできたら、モヤモヤが残っていたとしても60点。
失敗だらけで終わったとしても、行動を起こした分が経験値であり、20点はとれたと思ってます。20点を5回繰り返せば、100点になります。一回で100点を取らなくたっていいじゃないか、と思いませんか。
折れない自信がつく「人生の目的」とは
あなたはきっと、5年後、今とはまったく別のことで悩んでいると思います。良いほうに転んでも、悪いほうに転んでも、5年後、今と同じ心境で悩んでいることはないでしょう。私が勝手に言っていることではありません。これは仏教の言葉で「諸行無常」と言われます。
諸行無常。国語の教科書などで聞いたことがあるのではないでしょうか。5年、10年の月日が経つと、いろいろなことが移り変わります。自分の人生に一本の筋を通す指針がなければ、出来事に一喜一憂し、めまぐるしく移り変わる波に翻弄されるばかりです。一生涯、筋の通った指針を「人生の目的」とも言います。
ところが、人生の目的を明確にしている人は、どれだけいるでしょうか。とても少ないのではないかと思います。蟻のように地面を歩き回り働き続けることも大事です。けれど一度、鳥が天空から見渡すように、人生を俯瞰(ふかん)することはもっと大事です。たとえば面接で人が怖いなら、5年後にその仕事をこなしている自分をありありと想像してみましょう。「ここでワクワクして働くため!」と思えば、面接で人が怖くても、きっと乗り越えられると思います。
人生の目的が明確になれば、面接、仕事、人間関係の悩みもすべて、単なる通過点です。想像してみてください。あなたは人生の目的がハッキリして、人生の指針に沿った行動をしています。…「そうなれば、折れない自信を持ち、悩んでもブレない人生を歩んでいけそうだな」と感じていただけたでしょうか。
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