こころ

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アンガーマネジメントの誤解を解く!「よくある5つの間違い」

【目次】

  1. 無視や沈黙は逆効果?アンガーマネジメントでやりがちなNG対応
  2. 怒りは消せない!感情を抑え込むとどうなる?本当のアンガーマネジメントとは
  3. 「怒った = 悪」は本当?感情と行動を切り分けて考えるコツ
  4. 怒りを我慢しすぎると危険!爆発を防ぐためのセルフケア術
  5. 「怒る人 = 面倒な人」ではない!「対等な関係」とアンガーマネジメント
  6. 仏教から学ぶ「怒り」の本質。「三毒」を知るだけで、自分の心を見つめなおせる
  7. 「心の悪人」でも幸せになれる―煩悩と向き合うアンガーマネジメント

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

アンガーマネジメントに取り組んでみましたが、うまくいきません。

怒りの心に向き合うことは、大切なことですね。

心のトレーニングは、筋トレ以上に難しいものです。
目に見えず、成長しているのに達成感をもちにくいもの。

「難しいことに取り組んでいるのだ」と、自分を励ましながら、小さな達成を見つけて、ぜひ取り組みを続けてもらいたいと思います。

そのときに、注意すべき点があります。

アンガーマネジメント「よくある5つの間違い」

せっかく筋トレをしても、まちがった方法ではケガにつながります。

同じようにアンガーマネジメントも、まちがった方法ではうまくいきません。

あなたの心を傷つけることにも、つながりかねません。

アンガーマネジメント「よくある5つの間違い」をまとめました。

あなたの心が健やかに、鍛えられることをサポートできたらと思います。

無視や沈黙は逆効果?アンガーマネジメントでやりがちなNG対応

「無視、威圧、沈黙」は、相手を追い込む行為です。

怒ってはいけないからといって、「無視、威圧、沈黙」という形に変えると、それはモラハラ(精神的な攻撃)となりかねません。

一時的な沈黙は、自分の身を守るためには、ありえます。
長すぎる沈黙・無視は、相手に苦痛を与えます。

「あいつが先に困らせることをしてきたから無視している」
この考え方は危険です。

「無視、威圧、沈黙」は、
理由があればやっていい、とは言われません。

これは心理学でも法的な考え方でも、ほぼ共通しています。

無視は、相手の存在否定です。人権侵害にあたる可能性があります。
怒ってはいけないからといって、無視や威圧で対処しないよう、気をつけましょう。

アンガーマネジメント よくある間違い1
怒ってはいけないから、無視する。

怒りは消せない!感情を抑え込むとどうなる?本当のアンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントは本来、
「怒りそのものを消す」ための道具ではありません。

怒りという感情が生じたときに、

・その背景にある事実やニーズを整理し、
破壊的にならない形で表現・対処する。

そのための技法です。

もし、「アンガーマネジメントをしましょう」と言っている人が、

・具体的な行為の検討を回避して、
・個人の感情のコントロールの問題にすり替える。

このようなことがなされているなら、アンガーマネジメントの乱用です。

怒りを消すと、喜びも消える

アンガーマネジメントでも、怒りは「喜怒哀楽」の一つであり、感じなくなるものではないと言われます。

怒りを消そうとすると、喜び・感動・感謝といった感情までも、小さくなって、消えていきます。

怒りだけにフタをしようとしても、
感情を感じる「心の自由な流れ」すべてが鈍くなります。

怒りだけを都合よく消すことはできないのです。

アンガーマネジメント よくある間違い2
怒りは消さねばならない。

「怒った = 悪」は本当?感情と行動を切り分けて考えるコツ

上司が部下に怒ったとします。
それを即座にコンプライアンス部に通報されてしまいました。

この場合、もちろん、怒りの表現方法は吟味する必要があります。
ですが、

・困りごとを作った行為は無罪放免
・怒った側だけが修正対象

というのは、「怒った」という一点だけが切り取られて、前後の文脈が削除されています。

感情の話をする前に、まず問題となった「行為」の話をしなければなりません。

「怒った=悪」

という単純なラベルを貼ってしまうと、問題が放置されてしまいます。

怒られた側は、すぐに「自分は被害者」と思い込むのではなく、問題となる行為はなかったか、反省する必要はあります。

アンガーマネジメント よくある間違い3
「怒った=悪」と単純化する。

怒りを我慢しすぎると危険!爆発を防ぐためのセルフケア術

「いつ・いかなる時も、怒ってはいけない」

このルールが固定されるのは危険です。

アンガーマネジメントでは、怒りには幅があると説明されます。
怒りの程度によって、意味が違ってきます。

大きな問題をはらんでいるのに、それでも「怒ってはいけない」というのは不可能です。

怒りは本来、

・境界が侵されたとき
・繰り返し問題が発生したとき
・大切にしているものが守られないとき

こういったときに生じる、身体からのサインです。

押さえつけようとすればするほど、噴き上がります。
サインを無視し続けると、いつか爆発します。

それはまるで、工場で有毒ガスが発生しているのに、処理もせず、排出もせず、無理やり溜め込むようなものです。

爆発するのは、時間の問題でしょう。

怒るのは、1つの結果でもある

仏教では、怒りは悪だと言われます。
それは、「怒りは無謀に始まり、後悔に終わる」というように、思いもよらぬ恐ろしい結果につながるから気をつけよと教えられるのです。

だからといって、「悪縁」が放置されていいとは言われません。

仏教は、「因縁果の道理」が根幹です。
すべてのものは、「因」と「縁」が合わさって生じる、ということです。

どんな結果にも、因と縁があります。
悪い結果には、悪因と悪縁があります。

悪因・悪縁となっている両方を正しく見極めるのが、「因縁果の道理」を諦観する(あきらかに観る)姿勢です。

「怒った」のは行為ですが、1つの結果でもあります。

なぜ怒ったのか。背景があります。因と縁を見極めることが大切です。

アンガーマネジメント よくある間違い4
いつ・いかなる時も、怒ってはいけない。

「怒る人 = 面倒な人」ではない!「対等な関係」とアンガーマネジメント

アンガーマネジメントは「対等な関係」を前提にします。

差別や偏見、不当な扱いを受けている。
それだけでなく、意見を聞いてもらうこともできない。

そういうとき、怒りが生じるのは、人間としては当然です。
それを封じ込めるのがアンガーマネジメントではありません。

「対等な関係」を前提にする、というのは、
意見に耳を傾けてもらえる土壌がある、ということです。

対等ではない関係で、差別や偏見、不当な扱いを受けているのに、
もし、「怒る人」は面倒な人だと放置されてしまったら。

怒りを封じられた側は、困っても、苦しくても、声を上げられなくなります。

怒りを出されると都合が悪いから、
怒りを封じてしまえ、黙らせよう、とするのは、「支配」に近い状態です。

「支配」とは、相手をコントロールすることです。

「支配」は、対等な関係ではありません。

気づかないうちに、「対等な関係」でなくなっていませんか。
それはアンガーマネジメントをする状態ではありません。

怒りはサイン

怒りの感情は、「こんな扱いをされて、悲しかった」「我慢してたんだ」と気づくきっかけになります。
ただ封じ込めればいいものではありません。

怒りは「大事なことに気づいたサイン」であり、「境界線を守る力」なのです。

怒りを感じるほど、生活を真剣に守ろうとしている。
怒りを感じるほど、尊厳を守ろうとしている。
怒りを感じるほど、大切なものがある。

その「守ろうとしているもの」が「守られる」環境にしていくことは、大切なことです。

怒りが爆発するときは、「大切にしている何か」が踏みにじられ続けたから、かもしれません。

アンガーマネジメント よくある間違い5
「怒る人」は面倒な人だ。

仏教から学ぶ「怒り」の本質。「三毒」を知るだけで、自分の心を見つめなおせる

「怒り」について、別の視点から学んでみましょう。

仏教では、怒りは「瞋恚(しんに)」と言われます。
「三毒」の一つと教えられます。

「三毒」とは、108の煩悩の中でも、とくに私たちを悩ませ、苦しませるもの。

猛毒のように苦しませるものです。

三毒とは、「欲」「怒り」「愚痴」の3つです。

余裕があるときは他人のことを考慮できる人でも、追いつめられると「自分さえよければいい」という本性が出やすくなります。

誰でもそういう「冷淡な心」をもっています。

そんな心に気づかず、冷酷な「欲」のままに行動してしまうことが、多くの犯罪の原因になっています。

「自分にもそういう心がある」と、認めたくない自分の心にも、向き合うことが大切です。

怒り

欲が満たせない状態になると、怒りの炎が燃え上がります。

怒っているときは、判断を誤りがちです。

言ってはいけないことなのに言ってしまい、相手を傷つけてしまいます。

愚痴

怒りを出せない相手に対しては、うらむ心が出てきます。

「あの人のせいで……」と思う心がありませんか。

うらむ心も、とても苦しいですね。

「心の悪人」でも幸せになれる―煩悩と向き合うアンガーマネジメント

すべての人は、煩悩によって苦しみます。

煩悩によって罪や悪をつくり続ける「心の悪人」と『歎異抄』などに言われます。
法律を犯した人や、倫理・道徳でいわれる「悪人」とは全く意味が異なります。

心の奥底まで見通されている、仏さまの眼から見られた悪人のことなのです。

心の悪人 = 煩悩で苦しんでいる人

怒りの心に苦しんでいるのなら、まず、心をよく知ってみませんか。
自分でも気がついていない「心の悪人」が、幸せになる方法があります。
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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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