幸せとは

幸せとは

“結婚報告”“出産報告”で友達を失わないために気をつけること

目次

  1. “結婚報告”“出産報告”で、傷つく人がいるのはなぜ?
  2. “結婚報告”“出産報告”は、友達を失うリスクがある
  3. 幸せとは、誰かの悲しみの上に成り立っているもの
  4. 人を傷つけずに生きていくには、どうすればいいの?
  5. 比較して喜べる「相対の幸福」と、絶対の幸福

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

結婚報告をしたら、友達から「傷ついた」と言われてしまいました。
人を傷つけるとは思っていなかったので、ショックです。

せっかく、今とても幸せな時期なのに、友達から「傷ついた」と言われたら、ショックですよね。

私も、同じような経験があります。

「“結婚報告”“出産報告”で友達を失わないために気をつけること」について、一緒に考えてみましょう。

つらい経験を、今後の人生に活かせたら、もっと人生に深みが増すと思います。

“結婚報告”“出産報告”で、傷つく人がいるのはなぜ?

“結婚報告”“出産報告”は、幸せな報告で、誰も傷つけるつもりはないのに、傷つく人がいるのはなぜでしょうか。

その謎を解くには、知っておくべき「幸せのメカニズム」があります。

幸せのメカニズムとは

人はそれぞれ、ちがった人生を歩んでいます。

五体満足で生まれた人と、障害のある人。
女性と男性、そしてLGBTQIAの人。
中卒の人、高卒の人、大卒の人。
大企業に勤める人、中小企業に勤める人、自営業の人。
フリーランスの人、専業主婦。
結婚する人、独身の人。
子どもがいる人、夫婦だけの人。
……

挙げればキリがないくらい、ひとりひとり、経験がちがいます。

経験がちがえば、「価値観」「自分の課題」「苦しみ悩み」なども、ちがってきます。

誰かが喜んでいるとき、誰かは悲しんでいる。

幸せとは、そういう性質があるのです。

具体的に例をみてみましょう。

大学合格の幸せ

大学に合格した喜びは、落ちた人の悲しみの上にあります。
誰でも全員が行ける学校に入っても、それほど喜びはなないでしょう。

大企業に就職した幸せ

就職が決まった瞬間は「これからの生活が安定する」「親が喜ぶ」という理由で喜べます。しかし、何年もすると当たり前になって、喜びは続きません

大企業は、全体のたった1%しかないので、大企業の名前を出すと「すごいね!」と羨望のまなざしで見られます。

大企業に勤めて幸せなのは、大企業に入れない99%の人の上に立てるから、という点が大きいのではないでしょうか。

お金持ちの幸せ

お金持ちは、お金を持っていない人たちがいるから幸せを感じます。
全員がお金持ちだと“お金持ち”にはなりません。ただの“中流層”になります。

高額な絵画や骨とう品を手に入れて幸せなのは、ほかの人が持てないものを持っているからでしょう。

結婚報告

結婚は、純粋に好きな人と一緒になれた幸せだから、誰も悲しまないと思うかもしれません。

それでも、未婚の人に対して「結婚したら?」と思ったり、離婚した人を「かわいそう」と思ったりするなら、やっぱり「結婚してるほうが、してない人より幸せ」という比較があるのです。

「そんなこと思ってないです!」と思うでしょうか。

そんな純粋なあなたも、未婚のときは「早く結婚したいなぁ。結婚してる人はいいなぁ」と羨ましく思った経験はありませんか。

「結婚しました!」という報告を、羨ましく思い、あなたと比較して自分の“孤独”を嘆いている人が、どこかにいるのです。

これが“結婚報告”で、傷つく人がいる理由です。

出産報告

令和3年度、厚生労働省『不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック』によれば、生まれてくる子供の7%は、不妊治療を受けた親から生まれています。

不妊治療を受けた夫婦は18.2%にのぼります。しかも、仕事との両立ができず、仕事か治療のどちらかを諦めた人は34.7%です。不妊治療を受けた3人に1人が、苦渋の決断をしているのです。

不妊治療とは無縁な8割以上の人は、悲しみ苦しんだ経験がありません。

お金も、体力も、時間も、仕事も、あらゆるものを犠牲にしてさえ、子供を産めない人もいる。

そんな苦しみを味わった人が、「出産しました!」という喜びを聞いて、悲しまずにいられるでしょうか

これが “出産報告”で、傷つく人がいる理由です。

“結婚報告”“出産報告”は、友達を失うリスクがある

“結婚報告”“出産報告”は、友達を失うリスクがあります。

私の話になりますが、幸せな時は、誰かの悲しみを考えることもなく、幸せを表現していました。

でも、努力しても努力しても、どうしても得られない苦しみにぶつかったとき、私が欲しくてたまらないものを持っている人に対して、ねたましい、泥を塗ってやりたいような気持ちになりました。

そのとき初めて、こう知らされたのです。

「私も、気づかないうちに、多くの人を傷つけてきたんだな」

私は誰からも、直接「傷ついた」と言われたことがなく、気づくこともできませんでした。

「もっと早く、誰かが『幸せだって言われると、正直、傷つくんだ』と言ってくれていたら、傷つけずに済んだ人もいたかもしれないのに……」と、悩んだ時期もあります。

もしあなたが、誰かから「傷ついた」と言われたのなら、ラッキーです。

たしかに、「傷ついた」なんて言われたら、つらいと思います。

でもこれから先、人を傷つけてしまうことを減らせるのですから

多くの人は、なにも言わずに去ってしまいます。
もう一度、やり直すチャンスもなく、離れてしまうことがほとんどです。

“結婚報告”“出産報告”をしたことで、知らないうちにいなくなってしまう友達もいるのです。

幸せとは、誰かの悲しみの上に成り立っているもの

すべての喜びや幸せは、【相対的なもの】です。

相対的=比較して喜べるもの

自覚していなくても、幸せとは、“得られない状態”に対して“得た幸せ”なんですね。

しかも、“得られない人”が多いほど、“得られない状態”が苦しいほど、比較して、大きな幸せを感じるのです。

水道管が普及する前は、川や井戸から水を汲むのに苦労していました。水道管が引かれたとき、みんな大喜びだったでしょう。「こんなに便利で幸せなことがあるだろうか!」

でも今は、水道管があるのが当たり前
「毎日こんなに幸せ!」とは思えないですよね。それどころか、ごくたまに不具合が出ると文句を言う。「水が出ないなんて最悪の一日!」となってしまいます。

持っていない人が多いほど、
持っていない苦しみが大きいほど、

得たときの喜びや幸福感は強くなります。

だから、自分が最高に幸せなときほど、どこかで悲しんでいる人がいる、ということです。

“幸せ”は【誰かの苦しみが大きいほど】喜べる性質があるのですね。

人を傷つけずに生きていくには、どうすればいいの?

「それなら、人を傷つけずに生きていくには、どうすればいいのですか?」

「人を傷つけないようにしたい」と思う、優しい人だからこそ出てくる葛藤だと思います。

人を傷つけずに、生きていくにはどうすればいいのか。

結論からいうと、

「人を傷つけずには、生きていけない」

慎重で、思いやりが深い人は、「人を傷つけてはいけない」と思っています。

それはもちろん、すばらしいことです。

だけど、

相対的な幸福を感じて生きているかぎり、誰も傷つけないなんて、現実には不可能。

こう受け入れるのも、大切なことです。

「誰も傷つけないなんて、不可能。
だけど、人を傷つけたくない。
どうすれば、できるだけ人を傷つけないようにできるだろう?
どうすれば、できるだけ人を幸せにすることができるだろう?」

そうやって、いくつも悩んで、その時できるベストな自分の行動を選んでいくのです。

人徳のある人ほど、「人を傷つけずには、生きていけない」という事実を受け止め、誰よりも悩み、苦しみと向き合っています。

人を傷つけないことは、不可能だけれど、
最小限にすることはできる。

具体的には、

1・悲しむ人がいないかを考える

「この発言をしたときに、誰かが悲しむことはないか?」と考えるようにしましょう。

2・人を悲しませてしまったら、事実を受け入れる

自分なりに精一杯、考えたのに、悲しむ人が出てきたら、その事実を受け入れます。

「こう言うと、こう悲しむ人がいるんだな」

3・相手が悲しんだときは、きちんと境界線を引く

“相手の課題”である部分は、あなたが代わりに解決することはできません。

「これは相手の課題だな」

境界線を引き、課題を分離して理解することも大切です。

4・相手の気持ちに寄り添い、素直に謝る

境界線を引けずにあなたがショックを受けていると、相手のことを考える余裕がなく、本心から謝ることができません。

だから境界線スキルが重要なのです。

5・幸せを誰とシェアするのか、“相手”と“場所”を見極める

つらい経験をもとに、自分が幸せなときは誰とシェアするのか、“相手”“場所”を見極めて選びましょう。

1~5の繰り返しで、「こう言うと、悲しむ人がいるかも」と、感覚的にわかるようになっていきます。

大きな失敗はなくなっていくでしょう。

ただし、行動量が多くなるほど(接する人が多くなるほど)かならず失敗も増えます。

だからといって、「人を傷つけてしまうのが怖いから、人と接したくない」と縮小傾向にゆくのではなく、むしろ行動した自分を肯定しながら、成長していきましょう。

6・行動した自分を肯定する

「行動すれば、人を傷つけることもある。人を傷つけてしまったということは、自分がよく行動している証拠だ

というように、自己肯定しましょう。反省しながら、受け入れていくのです。

自己肯定が欠けていると、事実を受け入れることができません。
いつまでも引きずったり、ごまかして終わらせたりすることになります。

人を傷つけてしまったときのポイント
・自分のできたことは、しっかり肯定する。
・人を傷つけた事実は、受け入れる。
・反省して、次は同じことを繰り返さないようにする。

ショックをうけたとき、そのショックをただ静めるよりも、苦しいけどしっかり向き合ったほうが成長できることもあります。

自分のつらさ以上に相手はつらかったのだと思い直し、【深く悩んだときは、深い学びが得られるとき】と思って、これからの豊かな人生に活かしていきましょう。

比較して喜べる「相対の幸福」と、絶対の幸福

比較して喜べる幸せを、哲学的にいうと「相対の幸福」といいます。

それに対して、比較しない幸せを「絶対の幸福」といいます。

絶対の幸福について、もっと知りたい方は、ぜひ15通のメルマガを読んでみてくださいね。

この記事を書いた人

ライター:月見 草

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