【目次】
はじめに これ以上自信をなくさないためにすべきこと
- 自信がもてない原因1、うかつに自分の悩みを打ち明けてしまう
- 自信がもてない原因2、一気に解決しようとする
- 自信がもてない原因3、すべての人の意見を聞いている
- 自信がもてない原因4、あなたを敵視する人の言動をうのみにしている
- 自信がもてない原因5、「自信がもてない」と言って自分を否定している
おわりに 自信がもてない自分を受け入れて、幸せ力を高めよう
はじめに
「なぜ、わたしはこんなに不完全なんだろう」
あなたは、なにもダメではない自分を責めていませんか?
「だって、いろんな人から『あなたはダメだ』って言われている気がするんです…」
自信がもてない人は、どうしても悪い評価に反応しやすい脳になっています。
たとえ偉い人から「あなたはダメだ」って言われたとしても、
たとえ研究者から「あなたは間違ってる」って言われたとしても、
あなた自身が「私は大丈夫」と自分を肯定できたら、それほど苦しくはなりません。
あなたの自分を信用する力(自信度)は、どれくらいあるでしょうか。
□自分のダメな部分を受け入れられない
□「私は必要とされている」と思えないことがある
□他人から認められていないと不安
□叱られるのがとても怖い
□1つ失敗すると、ひどく落ち込む
□「もっとがんばらなきゃ」といつも思う
□自分は生きている意味があるとは思えない
チェックリストに1つでもチェックがつくなら、自分を信用する力が低いかもしれません。
私は以前、自分を信用する力が低く、外では嫌われないようニコニコしているのに、家では自分を責めて落ち込んでいました。
いろんな人の言葉を素直に受け止め、自分のダメなところをぜんぶ直そうとしてきました。
「もっとがんばらなきゃ」
と、がんばり続けるのですが、完璧をめざすほど、少しのミスがずっと頭に残ります。
その結果、自分を信用する気持ちはさらに弱くなり、生きていくのが辛くなってしまいました。
今は、自分を信用する力を自分で高めてきた、という自信があり、たまに古傷が痛んでも「ダメな部分もある私だからこそステキ」と心から自分を肯定できます。
「自信がもてなくて、一体どうしたらいいかわからないんです」
こんなお悩み相談を何度も受けてきました。
自信がもてず、生きるのが辛い。
そこまで自信がもてなくなってしまった原因と、ドン底から抜け出すためにやってほしいことを5つ紹介します。
自信がもてない原因1、うかつに自分の悩みを打ち明けてしまう
あなたが、どうも自信がもてないなら、まずチェックしてほしいことがあります。
うかつに自分の悩みを打ち明けていませんか?
相談する相手を間違えると、あなたの自分を信用する気持ちはますます弱くなってしまいます。
※「相談に乗ってくれるけど要注意なタイプ」を3つ紹介します。
「いつでも相談してね」と言ってくる人に多い。他人の相談にのっているつもりで、言いたいことを言って自分がスッキリするタイプ。
助けたいと思ってはいるが、知識がないタイプ。正しい知識がなければ有効なアドバイスはできません。
活動的で仕事ができる人に多い。手っ取り早く解決してあげようとして、踏むべき手順をすっ飛ばし、かえって状況が悪くなることも。
深い悩み相談を受けるのは、高度な傾聴スキルと、正しい知識と、忍耐力を要する大変な作業。
だから他人の悩みは、そんなにカンタンに聞けるものじゃありません。
ところが深く悩んでいると「早く解決したい」とあせりがち。
そこに「相談に乗ってくれるけど要注意なタイプ」が現れると、うまくマッチングしていまいます。
傾聴スキルがあり、正しい知識をもち、あなたの相談につきあう忍耐力がある人。こんな条件がそろった人というのは、そう多くはいません。
だから、誰でも彼でもうかつに自分の悩みを打ち明けないこと。
自信がもてないあなたが、さらに自信を失ってしまわないために、まずやるべきことは「相談する相手を見極めること」です。
自信がもてない原因2、一気に解決しようとする
あなたは、悩みを一気に解決しようとしてはいませんか?
悩み10個のうち1個解決できたら、ちゃんと前進しています。
それなのに10個ぜんぶ解決するまではダメだと思っていると、「私、がんばってるな」と自分を肯定することができません。
9個の悩みが頭の中をすべて占領するので、せっかく90%になった悩みが100%に引き延ばされ、少しも幸せを感じることができません。
できた10%に目を向けるようにしましょう。
同じように、相談できる人には、重い相談を次々にしてしまわないよう気をつけてください。
相手も人間です。あれもこれも相談すると、相手がしんどくなってしまいます。
せっかく相談に乗ってくれる貴重な人に出会えたのに、あまりに重すぎると、あなたから離れていってしまうでしょう。
どんな凄腕の人でも、悩みを一気に解消なんてできません。
一度に1つずつ、仲間とともに、悩み玉をつぶしていきましょう。
自信がもてない原因3、すべての人の意見を聞いている
「私って自分の意見がないな…」
そう感じることはありませんか?
それは、自分の意見がないというよりも、人の意見を取り込みすぎているのです。
いろんな人の意見を聞けるのは、素直で柔軟な、あなたの良いところです。
でも、それで自信がもてなくなっているなら、人の意見を聞くのをやめてみましょう。
世の中には「どっちもそれなりに正解」ということが山ほどあります。
ところが「船頭多くして船山に上る」ことわざのように、あらゆる意見をどれも聞いていると、おかしな方向へ進んでしまいます。
たとえばリレー将棋。ふつうの将棋は1対1ですが、リレー将棋は3対3など複数同士、順番にバトンタッチして指します。
全員が強いプロ棋士。それぞれが素晴らしい良い手を指しているのに、なぜかおかしな流れになっていきます。みんな「こういう予定だったのに…」と弱体化してしまいます。
すべての人の意見を聞くのも同じです。
「これが正しいと思っていたのに、まちがいなのかも」と自信がなくなり、自分軸がブレて、自信がもてなくなってしまいます。
いろんな人の意見を聞くのはいいことですが、その中から厳選して「私はこうする」と決断しましょう。
選びきれないのなら、人の意見を聞くのは一旦やめてみましょう。
自分で決断すると、自分を信用する力を高めることができます。
自信がもてない原因4、あなたを敵視する人の言動をうのみにしている
あなたを嫌う人は、必ずいます。
すべての人から好かれる人間なんていません。
人気になるほど、批判も増えます。
勝ちすすむほど、敵も強くなります。
正しいことを言うほど、反発する人が出てきます。
幸せになるほど、ねたむ人が現れます。
あなたを敵視する人の言動をうのみにして、落ち込んでいませんか?
「自分がまちがっているのではないか?」
と自分を否定して、自信をなくしていませんか?
ただそれだけのことです。
動物園のサルたちが、こちらにむかってキーキー叫んでいても、あなたに問題があるわけではありません。
サル自身が空腹でイライラしているだけです。
サルは誰に対してもキーキー叫びます。
あなたは柵の外からながめているだけ。
自分から柵の扉をあけなければ、安全は守られています。
ちょうどそのように、あなたを敵視する人たちが、アレコレ言ってきたとしても、あなたの価値は変わりません。
あなたが心の扉をあけなければ、あなたの自分を信用する気持ちは守られています。
自信がもてない原因5、「自信がもてない」と言って自分を否定している
「自信がもてない」ことは、“悪いこと”ではありません。
こう言うと大抵、
「自信がもてたほうが、いいに決まってるじゃないですか!」
と反論が来ます。
たしかに、自信がもてないと生きづらく、毎日がしんどくなりがちです。
自分を信用する力は、浮き輪のようなものですから、
自分を信用する力が高い人は、浮き輪をつけて海に浮かんでいるようなもの。
自分を信用する力が低い人は、浮き輪がなく、すぐ波に飲まれてしまうようなもの。
だけど、だからこそ、自信がもてない人ほど「私、がんばって生きてる!」と自分をねぎらい、自分を褒めてほしいのです。
なのに、あたかも「自信がもてない=ダメ」のように感じていませんか。
「自信がもてない私は、ダメなんだ」なんて思い始めると、ますます自分を信用する力が弱くなってしまいます。
心理学では「マインドセット効果」と言い、「自信がもてないのは悪いことだ」と思いこんでいると、自己否定のループに嵌まってしまいます。
「自信がもてなくたって幸せ」
そう言っていると、小さな幸せを喜べるようになります。
さらに私は、
「自信がもてないからこそ、こんな幸せになれた」
と心から思っています。
おわりに 自信がもてない自分を受け入れて、自分を信用する力を高めよう
完璧な自信をもっている人などいません。
ずっとハッピーで、まったく振り回されない人生など、ありえないのです。
それなのに、感情が揺れるたびに、自己否定してはいませんか?
泣いたり、不安になったり、落ち込んだり。
そんな感情豊かな自分を認めてあげましょう。
仏教では、すべての人は「煩悩のかたまり」と言われます。
煩悩とは、「人から認められたい」「嫌われたくない」「完璧でありたい」と思う“欲”のこと。それによって泣いたり、不安になったり、落ち込んだりすることです。
「こんなふうに思っちゃダメだ」
「こう考えてしまった自分はダメだ」
あなたは、まだそんなふうに思っていませんか?
煩悩のかたまりであることを認められれば、「こんな自分は生きている意味がない…」と嘆くこともなくなります。
「自信がもてないからこそ、こんな幸せを見つけることができた」
自信がもてない自分を受け入れて、自分を信用する力を高めていきましょう。
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