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五代友厚の力強さはどこから? 映画「天外者(てんがらもん)」から学ぶ、へこたれないメンタル

こんにちは、佐藤です。

受験に落ちた、失業した、失恋した、大切な人を失った、などなど、人生の苦難に直面してしまう時があります。

そんな時、どうすれば強く生きることができるでしょうか?

今回は、実際に歴史上に存在する人を題材にして作られた映画「天外者(てんがらもん)」を通してお話します。

主人公・五代友厚ってどんな人?

幕末から明治初期という激動の時代を生きた主人公・五代友厚(ごだいともあつ)は、武士の身分でありながら海外との貿易を通した商業立国を訴え、明治政府の役人となった後に実業家に転身。

海外視察時に滞在したイギリスの商業都市・マンチェスターに感銘を受け、大阪を「東洋のマンチェスター」に発展させるべく奮闘します。

多くの事業を手掛けただけでなく、大阪商工会議所を設立するなど、近代日本経済の基礎を構築しました。

映画の中に、たくさんの名台詞が出てきます。

あらゆる困難が、立ちはだかる中、なぜ五代は、途中であきらめずに行動することができたのでしょうか?

そのヒントとなる、以下のような五代の台詞が、映画の最後に出てきます。

「地位か名誉か、いや、大切なのは目的だ」

どんな困難に遭遇しても、なぜ五代のメンタルはへこたれなかったのか。

それは、五代には達成したい目的があったからです。

一人一人が夢を持てる国にするために、日本経済の基礎を構築することが、五代の目的でした。

ですが、目的を達成するまでの過程は、困難の連続です。

大切な人の死、自分の命を狙われ、相手からバッシングを受けるなど、様々です。

頑張っても、なかなか結果が出なかったりすると、自分を責めてしまうかもしれません。

しかし、目的があるからこそ、達成するまでは苦しいことも乗り越えるぞ、という生きる力が出てくるのです。

大切なのは目的、となるのはどうして?

そこで大切なのが、目的を正しく把握し、見失わないことです。

そのことがよく分かる、私の恥ずかしい失敗談をお話しします。

今の主人と付き合い始めた頃、初めての手料理が「へぎそば」でした。

新潟で家族と旅行した際、初めて食べた私は、あまりの美味しさに驚きました。

ものすごくツルツルしていて、弾力がありました。

そばのような、蒟蒻のような、不思議な食感!

「この美味しさを、彼と分かち合って喜んでもらいたい」

そう思い、ちょっと奮発し、早速、おみやげに買いました。

当時、一人暮らしだった私は、よく、冷凍麺を調理して食べていました。

普段、よく食べるのは、保存がきいて手軽に調理できる、乾麺のそばです。

「きっと同じような調理の仕方でできるだろう」

漠然とそう思った私は、へぎそばの袋に書かれているレシピをよく確認もせず、急いで作り始めました。

「できたてを早く食べてもらおう」と、気持ちが焦ったのは確かです。

そばを茹でた後、そばを器に入れ、そこに麺つゆを投入!

健康のために、と、「そば湯」も一緒に器に注ぎ込みました。

ところが、そこで、問題が起こりました。

へぎそばの麺は、つなぎに「布海苔(ふのり)」という海藻を使っています。

その麺を、ヘギといわれる器に盛り付けた切りそばなので、へぎそば、というのです。

茹で汁をそのまま使用したことで、独特の食感は台無しに!

そば全体が海藻特有のデロデロした状態になっていました。

「見た目から、普通のそばとちょっと違う……」

心の中で思いながらも、せっかく作ったのだからと、2人で実食。

おそるおそる、口の中に運び込みました。

案の定、粘性の高いそばで気道が塞がります。

彼は、言いました。

「う~ん!この、トッピングの天ぷら、美味しいね」

あのね、その天ぷらは、近所のスーパーで買ってきた惣菜の天ぷらなのよ。

褒めてもらいたかったのは、そこじゃなかったのよ。

私の心は、恥ずかしさでいっぱいになりました。

今ではよい思い出の一つですが、食事中、気まずい雰囲気がずっと、2人の間に漂ってしまったのでした。

目的が間違っているとどうなる?

なぜ、わざわざ新潟から買ってきた高価な「へぎそば」が美味しく食べられなかったのか?

どうして、スーパーで買ってきたトッピング用の安い天ぷらに、味で敗北する結果となってしまったのか?

それは、目的を正しく把握できず、見失ってしまったからです。

この場合の目的は、彼に喜んでもらうことです。

ですが、実際は失敗してしまったのです。

振り返ってみれば、彼に喜んでもらうことより、「手際よく、早く作る」ことを優先していました。

「正しい目的」
■目的:彼に喜んでもらうこと
   ↑
■手段:そばを食べさせる

※「美味しく、手際よくそばを調理すること」を考える

本当に目的が大事だと思っていたら、失敗しないよう、目的を達成するための手段が、同様に重要になります。

本当に「彼に喜んでもらうこと」が目的だったら、へぎそばを美味しく作るにはどうすればいいか、まずレシピを確認し、そのとおりに作るはずです。

苦い体験を省みるに、私は、「早く彼に食べさせなければ」という感情が先走ってしまい、そのために「早く作る」ことばかりを考えていました。

つまり、目的を間違っていたのです。

「目的の把握ミスによる悲劇」
■目的:「早く彼に食べさせなければ」という感情の解消
   ↑
■手段:そばを食べさせる

※「とにかく、早くそばを調理すること」を考える

このように、目的を間違えると、とんでもない結果になるんですね。

強い精神を持つために最も必要な「人生の目的」

行動したい気持ちは大事でも、感情が先走ってしまうと、目的を見失い、行動が空回りしてしまいます。

まず初めに、目的を正しく把握することが大切です。

では、私たちの人生において、「こちらに向かって進めば間違いない」といえるような目的とは何なのでしょうか?

人命は地球よりも重いと言われますが、日本は、先進国の中でも自殺者が多いです。

せっかく人として尊い生を受けながら、自分にとって何が本当に幸せなのかが分からない、という方も多いようです。

物であふれ、生活が便利になっていても、「生きていて幸せ」といえず「人間として生まれてきてよかった」という喜びがない限り、心は貧しいままです。

その「人間として生まれてきてよかった」という生命の歓喜を得ることが、万人共通の「人生の目的」であり、達成するまではどんなに苦しくても、生きなくてはならないと仏教では教えられています。

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この記事を書いた人

Webライター:佐 藤

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