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リラックスしようとするのはNG?プレゼンや面接で緊張しない最善の方法

こんにちは、ライターのゆうです。

あなたは、プレッシャーのかかる場面と聞くと、どのような場面を想像するでしょうか。

大学生・社会人ならば就職や転職の際の面接、社内・社外でのスピーチにプレゼンテーション、スポーツをしている人であれば、試合の直前などを思い浮かべられたかもしれません。

そんな場面で極度に緊張してしまって持てる力を出せずに失敗し、後悔したこともあるのではないかと思います。

このようなプレッシャー・ストレスのかかるときに、高いパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいのでしょうか。

多くの人は、先のことは考えないようにして、緊張をほぐすために、とにかくリラックスすることが大切、と思われると思います。

ところが、緊張しないようリラックスすることは、力を発揮するのに最善の策ではないことがわかっています。

ストレスとの上手な付き合い方を紹介している『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ケリー・マクゴニガル著)から、最新の研究結果にもとづくプレッシャーの乗り越え方をお話しします。

リラックス vs 気合-緊張する場面をうまく乗り越えるのはどっち?

プレッシャーへの適切な対処方法がわかるのが、ハーバード・ビジネス・スクール教授 アリソン・ウッド・ブルックス氏が行った実験です。

ブルックス教授は数百人を対象に、このような質問をしました。

「プレゼンテーション前で、緊張と不安でいっぱい。こんなときは落ち着いたほうがいいのか、気合いを入れたほうがいいのか」

すると、実に91%の人が、「いちばんよいのは心を落ち着かせることだ」と答えたそうです。

多くの人は、緊張している中で気合を入れようものなら、気持ちが空回りしてプレゼンに失敗するだろうから、リラックスしたほうがいい、と思ったのだと思います。

プレッシャーの中でも実力を発揮するには、

・心を落ち着かせるのがいちばんの方法なのか

・気合を入れたほうがうまくいくのか

その真偽を確かめるために、ブルックス教授は、スピーチを控えた実験参加者に、事前に2つの指示を与えました。

数名の参加者には、リラックスして心を落ち着かせるために「私は落ち着いている」と心の中で言うように伝えました。

ほかの数名には、不安を受け入れ、「私はワクワクしている、興奮している」と心の中で言うように指示をしました。

その結果、どちらのグループも、スピーチ前の緊張は解けませんでした。

ところが、プレゼンを聞いていた人たちは、「ワクワクしている」と心の中でつぶやいたスピーカーのほうが、「落ち着いている」と心の中で言ったスピーカーよりも、説得力が高く、自信にあふれ、有能に見えると評価したのです。

「プレッシャーやストレスはパフォーマンスの害になる」と思って、プレッシャーやストレスを自分の中から締め出そうとすれば、それがまたストレスとなるため、重圧からますます逃れられなくなります。

それとは反対に、「私は緊張している。不安になっている」と認めたうえで、「それだけワクワクしているということだ」と認識を変えることで、ストレス・不安がエネルギーへと変換されたのですね。

重圧の中で最もやってはならないこと・プレッシャーを乗り越える最善の方法

先で見てきましたように、不安をエネルギーへと変えることが、プレッシャーのかかる場面でも実力を発揮するいちばんの方法といえます。

反対に最もやってはならないことは、「自分は全然緊張していない」と自分をあざむき、無理に落ち着かせようと、緊張を振り払おうとすることです。

そのため、大事なことは、無理に落ち着かせるのではなく、自分の状態を把握すること。

具体的には「緊張していない」とあざむくことではなく、「私は緊張している。不安を抱えている」と、自分の気持ち・状態を認めることです。

自分の気持ちを認めることで、自分を客観視でき、無理にではなく、本当に落ち着いた状態になります。

そのうえで、さらに、「不安」「ストレス」を「ワクワク」「興奮」と言い換えれば、わずかながらでも力強い変化が起こり、緊張状態をよい方向に持っていけるのです。

この「不安やストレスを受け入れて、エネルギーへと変える方法」は、プレゼンや面接など、限られた場面でだけ使えるものではなく、日々の勉強や仕事にも役立つこと、モチベーションを維持できることが実証されています。

“体の反応”も利用することで、プレッシャーに強くなる

プレッシャーを乗り越える際に、体の反応も利用することが勧められています。

具体的には、心臓がドキドキして、呼吸が速くなっていることに気づいたなら、「体が自分にエネルギーを与えるようとしているんだ」とつぶやいてみる。

体がこわばっていることに気づいたなら、「ストレスのおかげで、かえって力が湧いてきている」と言ってみることで、ストレスに対する体の反応がよいものに変わるともいわれています。

・自分の気持ちと状態を認める

・不安やプレッシャーを、ワクワク・興奮している、と言い換えてみる

・体の反応にも気づいて、前向きに受け止める

ということをぜひ試してみてください。

ここぞ!という場面で力を発揮するには?普段から“ストレスマインドセット”を意識する

ストレスや不安に対して、どのような考え方を持っているのか、ストレスへの考え方を「ストレスマインドセット」といいます。

適切なストレスマインドセットを持つことで、体の反応が切り替わり、緊張がなくならない中でも力を発揮することができるのです。

ここぞ!という場面で力を存分に発揮するためにも、普段から、自分はストレスについてどんな考え方をしているのか、不安に対してどう思っているのかをぜひ意識していただければと思います。

ストレスのみならず、自分は人生についてどんな考え方を持っているのか、人生についての適切なマインドセットを持ったならば、日々行っていること一つ一つにも大きな意味があることがわかり、生きる意欲があふれていきます。

人生についても、改めて考える機会となり、感謝があふれるでしょう。

参考文献:
『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ケリー・マクゴニガル著 大和書房)

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この記事を書いた人

ライター:ゆ う

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