幸せとは

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ポジティブとは、考え方でなく「質問」で決まる?!「前向き質問」30例、シチュエーション別に大公開

【目次】

はじめに

  1. ポジティブになれるかどうかは、考え方ではなく「質問」で決まる
  2. ポジティブシンキングと「前向き質問」は別物!
  3. ポジティブになるスイッチ!「前向き質問」を、シチュエーション別に使ってみよう
  4. 「ポジティブになれない」と落ち込むあなた。実は幸せに近い人かもしれません

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

「ポジティブになりたい!」
「いつもポジティブでいたい」

多くの人が望んでいながら、誰もが「なかなか難しい」と感じているのではないでしょうか。

実は「いつもポジティブ!」には“意外な落とし穴”があることを知っていますか?

落とし穴を回避しつつ、ポジティブになる方法を『すべては「前向き質問」でうまくいく』(マリリーG.アダムス著、鈴木義幸監修)からお答えします。

ポジティブになれるかどうかは、考え方ではなく「質問」で決まる

あなたは朝起きた瞬間から、寝るまでの間に、おびただしい数の「質問」を自分に投げかけています。

「あと5分だけ寝てもいいかな?」
「どの服を着よう?」
「今日の仕事、うまくいくかな…?」
「なに食べようかな?」

これらを心理学では「セルフトーク」「セルフクエスチョン」と言います。

たいていは
【批判する人の質問】or【前向き質問】どちらかに分類できます。

(『すべては「前向き質問」でうまくいく』では、「前向き質問」のことを「学習者の質問」「学ぶ人の質問」と書かれています)

あなたは、どちらのセルフクエスチョンを多く使っていますか?

【批判する人の質問】(トラブルメーカー・クエスチョン)

「仕事、どうなるかな。気が重いなぁ」
「どうしてこうなったんだ。」
「なんで成果が上がらないんだ…」
「誰のせいだ!」
「私のどこがいけないんだろう」

使っているうちに、どんどんネガティブな気持ちになります。

【前向き質問】(ヘルプ・クエスチョン/クエスチョン・シンキング)

「ここから、何を学べるだろう?」
「私は、ほんとうは何を望んでいる?」
「結果を出すためには、どんな準備が必要だろう?」
「どうしたらここから学べるだろうか?」

使っているうちに、どんどんポジティブな気持ちになります。

どちらの質問を多く使い続けるかで、人生の質がみるみる変わります。

あなたはいままで、自分に「質問」していることに気づいていたでしょうか。

たまに「こんなこと考えてちゃ、いかんいかん」と我に返ることがあっても、ほとんどは無意識だと思います。

意識していくと、1日に何度も「批判する人の質問」をしていることに気づくはずです。
気づけたらラッキーです。ポジティブになるチャンス到来です。

批判する人の質問をすかさず、「前向き質問」にチェンジしましょう。

心がふっと軽くなり、脳の血流がじんわりと良くなり、身体の緊張がほどけるのが体感できると思います。

ポジティブシンキングと「前向き質問」は別物!

「ポジティブに過ごしたいなら、ポジティブシンキングをすればいいんだよね?」

そう思われるかもしれません。ポジティブシンキングは、日本語では「積極思考」と訳し、なんでも前向きに物事を考えればうまくいく、という考え方です。

とにかく良い面だけ見ていこうとするんですね。

実はポジティブシンキングには“落とし穴”があります。

「ポリアンナ症候群」といって、ポジティブに捉えすぎて問題から目を背け、現実逃避する心理状態があります。

たとえば、親から虐待を受けて、本心はとても辛くて嫌だったのに「親からあれくらい叩かれたから私は成長できたんだ。よかったんだ!」とポジティブに捉えたとします。

そうやって悲しみを乗り越えることもありますよね。

ところがその結果、「私は叩かれて成長できたんだから、子どもにも叩いて教えないと」と無意識に行動したら、虐待の連鎖につながりかねません。問題解決にはならないのです。

ここまでひどい例でなくても、次のどれか、あなたにも当てはまっていませんか?

ポジティブの落とし穴 具体例その1

●仕事で行き詰まっているのに「まぁいっか、直前になれば誰かがなんとかしてくれるよね!私も精一杯やってるし」と言い聞かせて必要な対策を打たない。

ポジティブの落とし穴 具体例その2

●借金が膨らんでいるのに「お金は使うためにあるんだから、楽しんだ者勝ちだ」と言ってさらにギャンブルにつぎ込んでしまう。

ポジティブの落とし穴 具体例その3

●家族との関係がギクシャクしているのに「仕事をがんばるのが一番!家族のために働いているんだから、いつかみんな分かってくれるさ」と思って、家族と向き合おうとしない。

ポジティブの落とし穴 具体例その4

●成績が上がらないけど「オレもあんまり勉強してないけど、アイツよりはマシ。だから大丈夫」と言って、自分より下の人と比較して、自信を持とうとする。

といった「見せかけポジティブ」があります。これらは、クサイ物にフタをして、放置して腐っているのに、笑ってごまかしているだけです。

ポジティブに見せかけた現実逃避をしていないか、あなたもチェックしてみましょう。

ポジティブに過ごせたら幸せだけれど、長期的な幸福のために、苦しくても向き合わなければならない問題はあります。

『すべては「前向き質問」でうまくいく』では、「前向き質問」のことを「学習者の質問」「学ぶ人の質問」と書かれており、問題解決につながる行動を考え、学ぶ姿勢を示されています。

ポジティブな気持ちになるのは、「前向き質問」をして、今ベストな行動をとるからこそ、出てくる“自信”の結果なのですね。

ポジティブになるスイッチ!「前向き質問」を、シチュエーション別に使ってみよう

ポジティブになれる「前向き質問」を、シチュエーション別に30選ご紹介します。

手帳やスマホにメモして、スキマ時間に見るようにしてみてください。1日の充実度がうんと上がりますよ!

ポジティブになれる言葉 <起床時>

【批判する人の質問】
「もう起きなきゃいけないかな。あー寒い、冬のせいだ」
「朝ごはん食べてる時間ないかな。お母さんが起こしてくれないからだ」
「雨だなぁ、濡れないかなぁ」

【前向き質問】
「今日はどんなことを学べるかな?」
「今日は何にアンテナを張ろうかな?」
「あの苦手な仕事、どうすれば前進するかな?」
「体調悪い中でも、なにができるかな?」

ポジティブになれる言葉 <出勤時>

【批判する人の質問】
「電車、混んでないかな。うわっ混んでる、押してきたヤツ誰だよ」
「バスで信号赤になるなよ?あー赤になっちゃったサイアク」
(人がぶつかってきて)「なんで私がこんな目にあわなきゃいけないんだ」

【前向き質問】
「私は『批判する人の質問』をしていないかな?」
「ほかに考えるべきことはないかな?」
「あの人はなにを必要としているんだろう?」

ポジティブになれる言葉 <仕事中(人に対して)>

【批判する人の質問】
「あいつ、今度はどんな面倒なことをしでかすのか」
「私のどこがいけないんだろう」
「なんで私が叱られなくちゃいけないんだろう」

【前向き質問】
「あの人との仕事をうまくいくようにするには、なにをしたらいい?」
「この経験に、どんな価値を見いだせるかな」
「この状況を変えるために、まず誰と話そうかな?」
「別の見方ができないだろうか」

ポジティブになれる言葉 <仕事中(プロジェクトに対して)>

【批判する人の質問】
「なんでこんなことしなきゃいけないんだろう」
「どうして私は失敗ばかりするんだろう」

【前向き質問】
「この問題から何が学べるだろうか?」
「どう直せばいいかな?」
「どうすれば達成できるかな?」
「今なにをするのが最善だろう?」

ポジティブになれる言葉 <帰宅時>

【批判する人の質問】
「朝、旦那とケンカして出てきたんだった。まだ怒ってるかな」
「飲み会めんどくさいな。行かなきゃだめかなぁ」

【前向き質問】
「私はケンカに勝ちたいの?それとも楽しい時間を過ごしたいの?」
「最近、自分の休養は十分にとれてる?」
「今日飲み会に行くことで、私が得たいものは何だろう」

ポジティブになれる言葉 <恋愛中のとき>

【批判する人の質問】
「彼は私のことが本当に好きかしら」
「嫌われてないかな」
「私なんかきっとダメなんだ。どこがダメなの」

【前向き質問】
「印象をよくするために、できることは何かしら?」
「このままの関係を続けることが私にとってベスト?」
「私が得たい未来はどんなだろう」
「私は自分自身に正直になってる?」

ポジティブになれる言葉 <家にいる時>

【批判する人の質問】
「資格勉強しなきゃな。でも明日からでもいいかな」
「またお菓子食べちゃった。どうして私は食欲を抑えられないの」

【前向き質問】
「このままで自分が望むようになれるかな」
「食べること以外で気分を良くする方法はなにかな?」

ポジティブになれる言葉 <寝るまでの時間>

【批判する人の質問】
「あとちょっとだけゲームしてもいいかな」
「早く今週終わらないかなぁ」

【前向き質問】
「今日できたことは何だろう」
「人生の目的に近づく行動をできたかな」

「ポジティブになれない」と落ち込むあなた。実は幸せに近い人かもしれません

どんな人にでも「批判する人」になる時があります。人間ならば当然のことです。

「常にポジティブでいられない自分に落ち込んでたけど、ちょっと安心しました。でも、ずっと前向きな人もいるのでは?」

他人を見ていると、うらやましくなるくらい、いつも前向きポジティブな人っていますよね。

でも、それは外から見えているだけです。人間なら「批判する人」の質問が頭に浮かんでくるのは当然なのです。

400年前、井原西鶴は「人間は欲に手足のついた物ぞかし」と言い、

700年前、歎異抄には「煩悩具足の凡夫」と書かれ、

1000年前、枕草子には「あなわびし。煩悩苦悩かな」と、日常的に使っていた会話が書き残されています。

古典を紐解くと、“人は「煩悩」だらけ”と散見されます。

「煩悩」と聞くと「自分とはあまり関係ないもの」と感じるかもしれません。でも煩悩について知っていると、自己理解がグッと深まります。

煩悩には代表的なものが3つあります。

「欲」「怒り」「愚痴」

欲が満たされないと、怒りになります。怒ることができないとき、愚痴になります。

すべての人は、オギャッと生まれた赤ちゃんのときから、煩悩で動きます。
「早くごはんくれー!(食欲)」「寝たい!(睡眠欲)」といった欲が満たされないと、怒り、泣き叫びます。

「赤ちゃんは欲で動くかもしれない。けど大人になったら欲は少なくなるんじゃないの?」

欲が少ないように見える人は、欲丸出しにして悪く見られたくない(名誉欲)で動いているだけなのです。

どんなに賢い有識者でも、穏やかそうに見える人でも、その人が欲するものが壊されそうになれば、怒りや愚痴になります。人間ならば当然のことです。

「欲・怒り・愚痴の言葉ばかりが頭に浮かんで、『前向き質問』ができないんです…」

そんなときも、落ち込んで自分を責める必要はありません。
落ち込んでしまうとき、無理やりポジティブにならなくていいのです。

ポジティブもネガティブも、全部ひっくるめてあなたです。
ネガティブを排除していたら、自分を心底から肯定できる日は来ません。

欲・怒り・愚痴があるまま、幸せに生きる道があります。

「欲・怒り・愚痴があるままで、どうすれば幸せに生きれますか?」

「ポジティブになれない」と悩みながら、幸せを探求する「前向き質問」をしているあなたは、実は幸せに近い人かもしれません。

この記事を書いた人

ライター:月見 草

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