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10人に9人が行動を変えられない理由とは?トリガーを味方にし、自己を改善する方法

こんにちは、ライターのゆうです。

「自分を変えて、いまのダメな自分を捨てたい」

「自分のイヤな部分を直して、人間関係をガラッとよいものに変えたい」

「悪い癖を直して、自己実現させたい」

という思いを持たれたことはないでしょうか?

生きていれば、自分に対する不満、不足の思いが出てきて、なんとか解消したいと思いますよね。

しかし自己改善というのは簡単ではありません。

たとえば、比較的簡単といわれる禁煙でさえ、たばこをやめようとした人の10人に9人は失敗しています。

禁煙に成功した人も、そこに至るまで平均して6回失敗しているのです。

いったい、どうすれば行動を有意義に改善できるのでしょうか。

そこでお話ししたいのが、人を行動改善へと導くプロであるエグゼクティブ・コーチ、マーシャル・ゴールドスミス氏の自己改善法です。

ゴールドスミス氏は、なりたい自分になるためには「トリガー」がキーワードであると言います。

「トリガー」とは何なのか、その「トリガー」を味方にして行動を変える方法を、仏教の教えもまじえてご紹介していきます。

10人に9人はやめるべきこともやめられない?行動改善の難しさ

「トリガー」について詳しく書かれているのが、マーシャル・ゴールドスミス氏の、その名のとおり『トリガー 自分を変えるコーチングの極意』です。

著者のマーシャル・ゴールドスミス氏は、世界的企業の経営者100人以上をコーチした実績があり、ナンバーワンコーチといわれています。

今日、同僚や部下、役員から評価してもらう「360度フィードバック」という制度が、様々な企業で人事評価に取り入れられつつあります。これも、ゴールドスミス氏が考案したものです。

数々の自己変革に携わってきたゴールドスミス氏は、まず行動改善の難しさを述べています。

先にご紹介したように、禁煙1つを見てみても、成功する人はごく限られています。

禁煙をしたいと言っている人のなかで、そもそも、何もやらない人が2/3といわれます。

そして実際にやめようとした人(1/3)の10人に9人は失敗をしています。

そうなると、禁煙したいと思っていて、実際にやめられる人はわずか3%なのです。

このような成功率の低さにもかかわらず、禁煙は、食事制限や運動習慣と同じく「自己完結型の習慣」なので、行動改善は簡単なほうといわれています。

まして、たとえば家庭でよい伴侶になる、職場でよい上司になるなどの「他人が関与する行動」は、幾何級数的に難しくなると指摘されているのです。

このような実状を踏まえ、自己実現のためにぜひ理解したいのが「トリガー」の概念です。

私たちの行動を決定づける「トリガー」とは?

トリガーとは「行動の引き金」となるものであり、「新たな思考と行動を引き起こす、刺激すべて」であると説明されています。

私たちの考え方や行動を変えるのに影響するすべてがトリガーです。

たとえば、焼けたベーコンの香ばしいにおいや、同僚からの適切なフィードバック、上司からのプレッシャーなど、思わず足を向かせたり、モチベーションが高まったり、イライラを引き起こしたりするものです。

こう聞くと、身の回りには、トリガーで溢れているとわかりますね。

このトリガーには、望ましい行動に導く“良いトリガー”もあれば、行動改善を妨げる“悪いトリガー”もあります。

医師からの「コレステロールを下げるよう」という忠告を無視させる「ベーコンのにおい」は悪いトリガー、反対に仕事をやる気を高める「同僚からのフィードバック」は良いトリガーといえそうですね。

これらのトリガーを、どうすれば味方にできるのでしょうか?

ます知っていただくべきは、トリガーには大きく分けて2種類ある、ということです。

1つ目のトリガーは「信念」、もう1つが「環境」です。

行動改善を阻む「信念のトリガー」

1つ目の「信念のトリガー」は、何かが起きる前の失敗を引き起こすトリガーです。

このトリガーによって望ましい行動そのものが遠ざけられてしまいます。

そうして誤った信念は、永続的に変化を妨害してしまうのです。

ゴールドスミス氏は、誤った信念を15とおり挙げています。それらのベースとなっている信念のトリガーが「わかったらやるよ」です。

「わかったらやるよ」は、「わかってもやらない」

自己改善の方法は、これまでもセミナーや本、ウェブサイトでよく取り上げられるので、知られているものも多いと思います。

ところが、「新しい方法を知ってから1年以上経っても、何も変わっていない」。こんな経験を、誰もがしているのではないでしょうか。

“知っている、理解する”ことと”実行する”ことには、あまりに大きな隔たりがあるのです。

ある上級管理職を対象にしたセミナーの終了時、ゴールドスミス氏が、参加者に、今学んだことを職場で実践するつもりがあるかどうかを尋ねました。すると、ほぼ100%が「イエス」と回答しました。
 
1年後、これらのリーダーの直属の部下に、上司が研修で学んだことを職場で実践したかどうか尋ねました。すると、30%が「上司はまったく何もしなかった」と答えました。

何をすべきかがわかり、実行しようと宣言しても、何もしない人が、優秀なビジネスマンであっても、実に3割もいるのですね。

このことからも、「わかったらやるよ」というのは誤った信念であり、「わかっててもやらない。実行に移さない。だから当然、行動改善ができない」というのが妥当な見方といえるでしょう。

この「わかったらやるよ」という信念から、

  • 私は意志が強いから誘惑には負けない
  • 今日は特別な日だ(だから何をやっても許される)
  • 私は人の助けも仕組みも必要としない
  • 時間はたっぷりある(だからまだやらなくていい)
  • 注意を逸らすものはない、予期せぬ出来事が起こることもない

という形を変えた誤った信念が生まれ、理解と実行との間にある壁を高くし、行動改善を妨げてしまうのです。

「わかったらやるよ」の信念を戒めた、高僧の大喝

実行することがいかに大事かは、仏教でも教えられています。

仏教に「行学」という言葉があります。

これは「実践と学問」ということで、教えを学び、教えのとおりに実行をすることを勧められた言葉です。

いくら教えを学び、勉学に勤しんでも、実践しなければ目的に向かって進むことはできません。

そもそも教えを学ぶのは、正しく実践するためです。

教えをただ学び、知っているだけでは宝の持ち腐れで、観念の遊戯となり、なおさら腰が重くなってしまうでしょう。

実践の重要性を教えられた、このような仏教のエピソードがあります。

唐の時代、高名な儒教の学者である白居易(はっきょい)が、これまた有名であった禅僧・鳥窠(ちょうか)にめぐり合いました。

白居易は元々仏教にどんなことが教えられているのかに関心を持ち、高僧に出会った際にたずねようと思っていました。

まさに好機を得た白居易は「仏教とはどんなことが説かれているのか。ひと言で教えてほしい」と仏教の大意を問います。

すると鳥窠は

諸悪莫作(しょあくまくさ)
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)
自浄其意(じじょうごい)
是諸仏教(ぜしょぶっきょう)

と説きました。

その意味は、「もろもろの悪をやめなさい。いろいろの善を行いなさい。自らその心を浄めなさい。これがもろもろの仏の説く教えである」ということです。

さぞ深遠な教えが聞けると思った白居易はいささか呆れて言いました。「悪をやめて、善をせよ? そんなこと、3歳の幼児でも知るところだ」と。

すかさず鳥窠は「3才の童子もこれを知るが、80の翁もこれを行うは難し」と答え、白居易を一喝したといいます。

「悪いことをやめなさい。善いことをやりなさい」。確かに当たり前のことですが、実行できているかどうかとなると、別次元の問題です。

やるべきことを知りながらも実行できず、「わかったらやるよ」と自己を見誤っている姿をズバリ戒められた言葉です。

「実践しなければ、分かったとは言えない」。このことをよく心に留めて、「信念のトリガー」を改めることが、日々の行動を改善するために大切なのですね。

信念よりずっと強く作用するトリガー

このように、信念のトリガーが自己変革を阻んでしまうことは、おわかりいただけたかと思います。

しかしこの信念のトリガーよりずっと強いものがあると、ゴールドスミス氏は語っています。

変えたいと思っているのに変わらないのは、実に大きな理由がある。立派な言い訳や前述のようなトリガーとなる信念よりずっと強いもの。それは環境だ。

私たちは、環境が私たちの行動を決めていることに気づかないまま人生を送っている。

信念よりずっと強く作用するトリガーとは「環境」であり、しかもその作用の大きさを私たちは理解していないと指摘されているのですね。

次回以降、環境のトリガーから、私たちは具体的にどのような影響を受けているのか、また環境のトリガーを味方にして行動改善を実現するヒントをご紹介していきます。

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この記事を書いた人

ライター:ゆ う



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