「こうなりたい」と思いつつ、言い訳をして自分を納得させ、足踏みしてしまうことはありませんか?
「今は仕事が忙しくて、時間がないから難しい」
「自分は昔からこういう性格だから、できなくても仕方がない」
「トップ5%しか成功しないから、努力しても無駄」
このようなやらない理由を考えるとき、私たちは知能指数が上がり、創造的になります。
しかし、この「ぬるま湯」状態に浸っていては、なりたい自分にいっこうに近づけません。
どうすれば、この状態から脱出して、成長していけるのでしょうか?
そこで知っておきたいのが、「コンフォートゾーン」というキーワード。
ビジネス書などでは、私たちが生きていくゾーンには大きく分けると2つあり、成長を目指すときには、自分がどのゾーンの中にいるのかを意識しつつ、どのゾーンに身を置くのか、選ぶことが大切だと言われるのです。
高いレベルでできることを増やしたい、自分を変えたいという人に、ぜひ知っていただきたいコンフォートゾーンについて、ご紹介します。
コンフォートゾーンは“高いパフォーマンス”を発揮できる領域
コンフォートゾーンとは、「自分がそこにいると心地よい状態」を指す言葉です。
まず、コンフォートゾーンとはどういうものか、2つの具体例を通して考えてみましょう。
1つ目は、サッカーの例です。
あるところに、国内で無双の強さを誇るサッカー選手がいました。
ボールさばきも、パスセンスも、得点力もバツグン。
「彼をおいて、日本代表はありえない!」
サッカーファンからも呼び声の高い、誰もが認めるトッププレーヤーです。
ところが、そんな彼が日本代表に選ばれ海外で試合をすると、国内では見せなかったメンタルの脆さが露呈。日頃外したことのないPKを外してしまう。そんな現象が起きます。
海外で、言葉も通じず、 応援してくれるサポーターの数も少ない。
そんな状況だと、どうしても緊張や不安を感じてしまい、本来のパフォーマンスを発揮できなくなる。こういうことは、少なくありません。
2つ目は、スピーチの例です。
Aさんは、みんなと雑談を交わす時には、軽妙なジョークを交えながら、楽しく場を盛り上げてくれる人でした。
そこで、ある人から、「今度、僕の結婚式で友人代表としてスピーチをしてくれないか」と依頼されました。
ところが、大勢の人の前に立ったAさんは、筋肉がこわばり、声もうわずっている。
Aさんの心臓の音が、マイクを通じてここまで聞こえてきそうです。
いわゆるアガった状態になってしまったAさんは、日頃の軽妙なトークはどこへやら。
しどろもどろの状態で、舞台をあとにしたのでした。
2つの例でお分かりいただけたように、人は、いわゆる「ホーム」にいるときにパフォーマンス能力が向上し、「アウェイ」にいるときはパフォーマンスが下がります。
このホームが、コンフォートゾーンの中にいるときであり、アウェイはコンフォートゾーンから外れているときです。
脳機能学者の苫米地英人博士は、次のように説明しています。
逆にいえば、コンフォートゾーンにいる人は、当たり前のことのように高いパフォーマンスが出てくるのです。
そのときに何か問題が生じたとしても、創造的無意識が勝手に解決してくれます。
(『TPIEプログラム コンフォートゾーンの作り方』苫米地英人著)
コンフォートゾーンの中にいるときは高いパフォーマンスを示せるのです。
しかし、私たちの生活の中では、プレゼン、発表会、新しい職場など、たとえアウェイであっても能力の発揮が求められることが多いでしょう。
そのためには、コンフォートゾーンを広げていくことが必要になってきます。
成長したいときは、ラーニングゾーンへ踏み出せ!
「現状維持 即是後退」と言われるように、コンフォートゾーンの中にいるのは、いわば現状維持であり、進歩や発展はありません。
そのため、高いパフォーマンスを発揮するには、慣れ親しんだコンフォートゾーンの外側に、足を踏み出さなくてはならないのです。
私たちが何か新しいことにチャレンジするとき、ストレスや不快感を感じることがあります。
例えば、一人で海外に行ったり、新しいプロジェクトを任されたりする。
すると、緊張して体がこわばったり、気分が悪くなったり、不安に襲われることがあるかもしれません。
そのように不安レベルが上がっているのは、コンフォートゾーンの外へ出た状態であるといえます。
この、自分にとってなじみのないコンフォートゾーンの外側を「ラーニングゾーン」とか「ストレッチゾーン」といわれます。
高いレベルでできることを増やしたい、自分を変えたいという人は、コンフォートゾーンから抜け出し、ラーニングゾーンに飛び込まなければなりません。
もちろん、ただ変わりたいあまりに、いきなり不安レベルが高い行動を起こすと、場合によってはパニックに陥り、パフォーマンスが落ちてしまいます。
しかし、だからといって、人は不安から逃れるために、何もしていない現状に戻っていては、ますます低いコンフォートゾーンに居続けることになります。
動機づけに関するベストセラー『モチベーション3.0』でも、このように説明されています。
(『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』ダニエル・ピンク著)
ラーニングゾーンをコンフォートゾーンに変えるのに知っておきたい因・縁・果の関係
これについて考えさせられるのが、仏教の「因縁果の道理」です。
仏教では、この世の一切の結果は「因と縁によって生じる」と説かれています。
因は直接的な原因、縁とは間接的な原因のことです。
すべてのことは、因と縁がそろって、はじめて結果が現れます。
因があっても縁がなければ、結果は現れませんし、反対に縁があっても因がなければ、結果は現れません。
例えば、お米というのを結果とすると、その因はモミ種です。
しかし、モミ種を机の上に置いていては、いっこうにお米になりません。
土、日光、空気などの環境という縁がそろって初めて稲穂に成長し、お米になります。
これはお米に限りません。
私たちに起こる結果のすべては因と縁とが結びついて生じています。
自分が身を置いている環境も、縁です。
縁次第で、どうにでも感化されてしまう私たち。
もし向上したいと思うのであれば、自分を成長させる環境に身を置いてみましょう。
成長するには、良い縁を選ぶことが重要なのです。
環境そのものをラーニングゾーンに
成長するには、周りの人間関係、住んでいる場所、仕事などの環境そのものを、ラーニングゾーンに変えてしまうのがよい方法です。
身を置き続けることで、ラーニングゾーンがだんだんとコンフォートゾーンに変化していきます。
良いパフォーマンスができるようになって、「ぬるま湯」につかっていては得られなかった良い結果、自己成長も得られるようになっていくでしょう。
環境を変えれば、人生は大きく変わっていきます。
例えば、英語をペラペラしゃべれる自分になりたいと思ったとき。
もし本気で変わりたいなら、学校で週1回の英語の授業を受けているだけではとどまらず、海外に留学する。
英語しか使われていない環境に身を置くと、嫌でも英語が喋れるようになります。
留学はハードルが高いという方も、英会話カフェに通ったり、インターネットで海外の人とおしゃべりしたりするなど、今より英語に触れ続ける環境に身を置くのです。
最初は特に居心地が悪いと思いますが、あえてそういった場所に身を置くことで、環境に慣れ、自分にとって快適な場所となります。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
このような、心理学と仏教の視点から、役立つ内容を、ワークショップを開催してお伝えしております。大阪近辺にお住まいの方は、ぜひ、下のボタンをクリックしてご参加ください。
↓↓↓
人生の目的が5ステップで分かる
特典つきメールマガジンの登録は
こちらから