皆さんは、King Gnu(キング・ヌー)という音楽グループを知っていますか?
私がこのグループを知ったのは、今年の春頃です。
この時期には、転勤していく人、してくる人が多くあります。
目まぐるしく変化する環境に慣れ、忙しい時期からもようやく開放されて、少し心の休息がほしいなぁと思っていた時でした。
何か心の晴れる刺激はないかなぁと夜、家で物思いにふけっていた時、YouTubeでオススメにあがっていた曲がありました。
それが、King Gnuの歌う、日本テレビ系土曜ドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」の主題歌、『白日』だったのです。
誰もが一度は感じる、自分の生き方に対する疑問を、今まで聞いたことのないジャンルの音楽に乗せて歌っている、その特別感に心を打たれました。
King Gnu(キング・ヌー)とは?
ここで、King Gnu(キング・ヌー)という音楽グループについて紹介したいと思います。
King Gnuは、結成2年余りながら、日本のポップカルチャーを席巻するバンドです。
ギター・ボーカルの常田、ドラムの勢喜、ベースの新井、そしてボーカルの井口が構成する4人組アーティスト集団です。
リーダー兼プロデューサーでもある常田は東京藝術大学出身の奇才で、卓越した音楽感覚を持ちます。
”七色の声”を持つボーカルの井口も東京藝術大学声楽科出身で、メンバー全員が卓越した演奏技術を持っています。
しかも、多方向からの影響を受けた「トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイル」という新たな音楽ジャンルの開拓に挑んでいる、新進気鋭の注目バンドです。
King Gnu(キング・ヌー)に共感するトップミュージシャンたち
日本テレビ系音楽番組「バズリズム」の特集では、音楽関係者244名と音楽好きファン300人に行ったアンケート調査で、「2019年に流行る音楽グループランキング」1位を獲得。
常田は、米津玄師のアルバムに楽曲プロデュース/アレンジで参加しており、米津も常田の才能を絶賛しています。
他にも、サカナクションのボーカル・山口一郎もラジオ番組の中で、
「様々な楽器を使って独特な音楽性にしっかりとしたメッセージ性の強い歌詞が合わさっていて、最初聞いた時は何だこれ、かっこいい!」
とコメント。ドラマの主題歌やCMソング起用など、勢いは止まりません。
今や色々な音楽関係者から注目され、絶賛される存在です。
また、その圧倒的な音楽センスと創造力は、ジャンルに縛られない自由な芸術です。
混沌とした音楽の世界から、洗練された新たな文化を生み出しているように思います。
少し幻想的で、またアカデミックでもあります。
ネット上でも、
など、圧倒的な存在感を称賛するブログやコメントが多数寄せられています。
感性と理性を突き抜けたその音楽に、今を生きる若者は心を掴まれています。
King Gnu(キング・ヌー)の歌詞に見る「無常」と「罪悪」
音楽もさることながら、その歌詞にも現代を生きる人間の姿が映し出されています。
美しく個性的な音楽ありき、と思われがちですが、歌詞を生み出すその精神世界から生まれた芸術が、このグループの最大の魅力です。
愛や自由を謳うただのロックやポップスではない。
彼らは無常と罪悪に苦しむ”われわれ”を歌っているように感じます。
King Gnu(キング・ヌー)と無常
無常とは、常がなく続かないことです。
常がなく、続かないのはモノや流行だけでなく、私達の感情やこころ、命もです。
『Prayer X』(作詞・常田大希)では、次のような歌詞があります。
命は長いようであっという間、短い人生をいかに輝かせるかという現代人の生き方を”一時の煌めく命”と一言で表し、それが前提なれば何を信じて生きていけば……と普遍的な疑問を投げかけています。
そして、
とも歌っています。
”痛みや悲しみ”が絶えない”儚く、脆い日々の中”では”人生に意味”を求めなければ生きてゆけない、やがて死ぬのであれば、今私達は何をしているのだろう、という虚しさに苛まれた人の言葉でしょう。
King Gnu(キング・ヌー)と罪悪
罪悪とは、人間の行いの罪深いことです。
『白日』(作詞・常田大希)には、
とあります。
また、他の曲である『Sorrows』(作詞・常田大希)にも、
と歌っています。
知って犯す罪よりも知らずに犯す罪のほうが恐ろしいとも言われます。
私たちはどれほど、知らずに犯している罪があるでしょう。
悲しいことに、誰にも言えないことを思ったりしているのが私達一人ひとりです。
本当に心の底から分かりあえる友がいないから、”you’re lonely like me(私と同じように孤独)”なのではないでしょうか。
人間の本質を突く歌詞+極端な音楽性が私達を引きつける
クラシック、ロック、R&Bの過去から現在までの音楽の選び取りによってできた極端な音楽性。
そこに、鋭い感性で人生の裸形を浮き彫りにした歌詞が絶妙な陰を落とす。
それらが合わさって、人々の魂を強く揺さぶる曲になっているように思います。
”常識破りの”音楽で人間の本当の姿をあぶり出している彼ら。
人間の真相がそこにはあります。
King Gnu(キング・ヌー)を聞くと『歎異抄』を思い出す
余談ですが、そんな彼らの作品を聞いているうち、人間の”ほんとうの姿”をさらなる高みから観ている古典文学を思い出しました。
古典の名著『歎異抄』です。
『歎異抄』とは、さかのぼること約700年、鎌倉時代の後期に著された、「なぜ生きるか」「人間とは何か」というテーマに答えた古典です。
この謎を解いて、生きるヒントをつかんだ人達は『歎異抄』を絶賛しています。
その声は、国内だけでなく、明治以降、フランス、ドイツ、ロシアなどに広がり、世界各国から注目されています。
美文・名文としても有名で、特に有名なのが次の一文です。
(火宅のような不安な世界に住む、煩悩にまみれた人間の総ては、そらごと、たわごとであり、まことは一つもない。ただ弥陀の本願念仏のみがまことなのだ)
ここには、”常識破り”の美文で、いつの世も変わらない人間の姿を明らかにしながらも、人生の目的を明示しています。
そこには、”痛みや悲しみを飲み干し”てさえ、喜べる心の世界がつづられているように感じます。
King Gnu(キング・ヌー)の歌詞と『歎異抄』。
この両者の根底に流れる人生の「問い」の謎が解けた時、本当の意味で曇り空が晴れたような明るい人生が開かれるんじゃないだろうか。
そんな思いが、ふと浮かびました。
King Gnu(キング・ヌー)の音楽をきっかけに、『歎異抄』をもう一度読んでみたくなりました。
『歎異抄』を学ぶなら
では、『歎異抄』にはどんなことが書かれているのでしょうか。
残念ながらここでは書き切れませんので、もっと知りたい方は、ぜひ、お近くの仏教セミナーや講座に参加してみることをおすすめします。
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