人間関係

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女性同士の会話は疲れる。仕事やめたい~女同士はめんどくさいと感じるあなたへのブッダの教え

女同士の人間関係はめんどくさいと感じる女性は80.2%

こんにちは。仏教講師の山本真紀です。

2014年5月の「マイナビウーマン」の調査によると、働く女性の80.2%が「女同士の人間関係は面倒くさいと感じる」と回答したそうです。
(Webアンケート・有効回答数298件(22歳〜34歳の働く女性))

今回は、そんな女性同士の人間関係で苦しんでいる方の悩み相談にお答えしたセミナーの内容をまとめてみました。

もしあなたも「女同士はめんどくさい」と感じる一人なら、ちょっとブッダのアドバイスを聞いてみませんか。

【悩み相談】
女性同士の会話って疲れます。基本的に上司の悪口だったり、同僚の愚痴だったり、うわさ話ばかりで疲れる。だけど話に入らないと自分が仲間外れにされてしまい、いじめられる。だから合わせたくないけど、合わせないといけない。なんか、いつも後味悪いです。
今の仕事やめたいとも思っています。女性同士の人間関係って難しいと思います。自分だけがこんなこと思っているのでしょうか。
心の持ち方を、仏教ではどのように教えているのでしょうか。

女性同士の会話は、とても疲れますね

そうなんですよね。女性同士の会話は疲れます……ね。

私も学生時代に、女性同士の会話についていくのがものすごく苦痛だった記憶があります。

何しろ、人の悪口ばかりで、聞いていると嫌になります。自慢話か彼氏の話とかですよね。よくまあ話が尽きないな。陰では悪口言っているのに、実際にその人の目の前では普通に接していて「ありえない、何この子、信用できない」と思ったものでした。
女性同士の友情ってありえないなと思っていました。

悪口言っている子の顔をまともに見れなくて、こんな子とは付き合いたくないと思って距離を置くようになります。

ですが、そんな女性が多いので、距離を置くと、だんだん孤立していくんですよね。
だから、嫌だけど、話を合わせないといけない。だけどこれでいいのかな。何か悪いことをしているように思うけど、どうすればいいのか……。
人間不信というか、何ともいえない心になりました。

男性はその点、そんなこと思わないから気楽でいいなとも思ったものでした。

そんなふうに、女性同士の人間関係で悩んでいる人が多いのではないでしょうか。
会社などは狭い世界なので、毎日嫌な人と顔を合わせるのがつらい。毎朝、起きて職場に行くのが苦痛だ。心身ともに、疲れてしまって仕事やめたいと思ってしまいますよね。

そんな時の、心の持ち方について仏教ではどのように教えられているのでしょうか、という質問です。

女性同士の会話に疲れるあなたへのブッダの教え

まず、仏教では、人間の姿をどのように教えられているかについて、お話をしたいと思います。

人間は108の煩悩のかたまり

実は、人間はみんな煩悩でできていると仏教では教えられていて、これを「煩悩具足の凡夫(ぼんのうぐそくのぼんぶ)」といいます。

用語解説「煩悩具足の凡夫」とは?

煩悩とは、「欲」や「怒り」「ねたみ、そねみ(愚痴)」など、私たちを煩わせ悩ませるもの。全部で108の煩悩がある。具足とは「それでできている」という意味。凡夫とは「人間」のことだから「煩悩具足の凡夫」とは「煩悩のかたまりが人間」ということ。

年末12月31日に除夜の鐘を突きます。その時には108回突きますね。なんでそんな中途半端な数なのかというと、あれは煩悩の数なのです。108の煩悩のかたまりが人間。あの人は120とか、あの人は70ということはありません。みんな同じなのです。

三毒の煩悩とは?

煩悩の中でも、特に私たちを煩わせ、悩ませるのが欲、怒り、愚痴(ぐち)の3つで、三毒(さんどく)の煩悩といわれます。

毒とは私たちを苦しめるものですよね。そのように、これら欲、怒り、愚痴の心は、私たちを苦しめる猛毒を含んでいるのです。

1.欲の心

欲の心は、なければないでほしい、あればあったでもっとほしい。自分さえよければ、という自己中心の心と教えられています。自分の欲のためならば、どんな恐ろしいことでも考えます。

2.怒りの心

次の怒りの心とは、欲の心が妨げられると出てくる心です。妻に無視された夫が妻も子供も殺して家に火をつけたという事件などもありました。そのように、人さえも殺してしまう心なのです。

3.愚痴の心

愚痴の心は、とても醜いと教えられているんです。
欲を起こしても怒ってみても、どうにもならない相手には、愚痴の心が出てきます。
愚痴と聞くと女性の特徴のように言う人がありますが、決して女性だけの特徴ではありません。男性にもみんな愚痴の心はあります。

愚痴とは、ねたみ、そねみ、うらみ、憎しみの心です。
他人を憎み、気に入らない相手は心の中で、呪い殺している恐ろしい心のことです。人が幸せそうにしているのを見ると、にがにがしく思えてくる、醜い心だと教えられています。

幸せにしている人がいると、心から喜べないですよね。
友達に、素敵な彼氏がいて、自慢されると、
「何よ。そんな自慢して。わざわざ見せつけなくてもいいでしょ。ふん、私だって素敵な彼氏見つけるわよ」
などと思います。

また、ブランドバックを自慢している人がいたら、
「そんな高いバック買って、どうせローンでしょ。バックなんて傷つきやすいのよ。すぐにボロボロになるわよ。そんなところに価値を見出さなくてもいいでしょ」
と思ったりします。

「自分は、なぜこんな醜い心を抱えているのか。私だけがこんなふうに思っているのだろうか。自分が悪いんだ」と自分を責めていた人もあったと聞きます。
ですが、その愚痴の心は、みんなあるのです。

口でつくる4つの悪

これら「欲」「怒り」「愚痴」の心が口に現れれば、「綺語(きご)」「両舌(りょうぜつ)」「悪口(あっこう)」「妄語(もうご)」の4つの悪しかつくらないとブッダは教えられています。

1.綺語

心にも無いおべっか(お世辞)を言って相手をだます言葉。

2.両舌

二枚舌。仲良い人の間を裂いて、仲悪くさせることを言うこと。離間語(りかんご)ともいわれます。

3.悪口

中傷、わる口のこと。他人を傷つける言葉。

4.妄語

事実無根のウソをついて相手を苦しめる。

このような口の行いとなって現れるもとは、欲、怒り、愚痴などの煩悩です。煩悩でできているのが人間ですから、お互い、このような悪をつくらざるをえません。

すべての人は煩悩のかたまりと知れば、心の向きが変わる

いかがでしょうか。このような人間の姿を知ると、物の見方、心の向きが変わられたのを感じるのではないでしょうか。

すべての人は煩悩のかたまり。相手だけではないし、自分だけでもないのです。自分を責める必要はありません。
そんな煩悩でできている人間が、煩悩あるままで幸せになる道を説かれたのが、ブッダの教えです。

悪口を言っている友達に合わせたり、自慢話にあいそ笑いしなければならないのは疲れますが、「みんな同じ煩悩具足の人間なんだ。自分が彼女だったら同じようなことを言ったりしたりするんだろうな」と思えば、少し心が楽になるのではないでしょうか。

立場が変われば、みんな同じと知らされるからです。

人間みんな同じと知れば、心が楽になります

セミナーに参加された方の感想を紹介しましょう。

「女性同士の会話に疲れて、いろいろ悪いことを思ってしまう自分は、なんて醜いのかと自分が悪いと思っていたんです。それが、仏教を聞いて、みんな同じなんだと知って、とても楽になりました
「人間の本当のすがたを、お釈迦様が教えられているのを聞いて、私だけではなかった。人間みんなそうなんだ。と分かったら、今までいろいろ悩んでいたけど、冷静に物事を考えられるようになりました
「仏教を聞いてとても心が明るくなりました。人間関係も割り切れるようになって、こんな時は、みんなこんなふうに思うから、こうなっても当然だな、と思うようになりました

皆さんも、仏教を続けて聞けば、必ず物事の見方が変わります。とても心が強くなった、という人もいます。
今まで自分を否定していた人でも、みんな同じなんだと分かったら、生きることに希望がわいてきた、といわれる方もあります。

関心のある方は、ぜひブッダの教えを学んでみてくださいね。

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この記事を書いた人

仏教講師:山本 真紀

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