【目次】
- 「言う」よりも、「言わない」ことのほうが重要
- 目に見えない会話を、視覚的にイメージしてみよう
- 手段は失敗があっても大丈夫。目的さえ果たせればOK
- 「相手が嫌だと感じることを言わない」コツ
- 「D」は使わず「S」でつなぐ会話術
- 「絶対にいい」ことであっても、相手の逃げ道を残す
- 会話には3種類ある。「シーソーのイメージ」とは
- 相手を幸せにするままが、自分の幸せになる
はじめに

あなただけではありません。
じつは、2人に1人はコミュニケーションが苦手だと感じています。
重視していないことなら、苦手でも、さほど問題ないのですが、
特に20代は100%となっています。※1
重視しているのに苦手だと、自信をもちづらいですよね。
なにがそんなに苦手なのでしょうか。
論理的に話すことよりも、「相手との人間関係を作りながら伝え合うこと」が難しいと感じる人が多くなっています。
※1(文化庁「国語に関する世論調査」平成28年度)
「この人はちょっとな……」と思われる。
「この人と関係を続けたい」と思われる。
あなたがなりたい姿は、どっちですか?
もしあなたが、「この人と関係を続けたい」と思われたいのなら、うまくいくとっておきの秘訣があります。
「言う」よりも、「言わない」ことのほうが重要
コミュニケーションが苦手でも「この人と関係を続けたい」と思われる、とっておきの秘訣。それは、
これ1つ守れば大丈夫です。
「何を言うか」「どう振舞うか」に、気を取られすぎていませんか?
「まちがいがあってはならない!」と過度に緊張してしまいますが、そんなに緊張しなくても大丈夫。
関係を維持するには、いいことを「言う」よりも、不快だと思うことを「言わない」ことのほうが重要です。
「言わない」だけなら、できそうだと思えませんか。
目に見えない会話を、視覚的にイメージしてみよう
これが大切だと理解していても、気がつかぬうちに、相手が嫌だと感じることを言ってしまうことはあります。
会話は目に見えず、わかりにくいので、視覚的にイメージしてみましょう。
会話は、卓球のラリーを続けるようなものです。
・相手の球を見ていない
・強い球をバーンと打ち返す
・相手が打ちにくいところに球を送っている
会話でいうと、球とは、心です。
ラリーは、心のやりとりですね。
このようなイメージをもって、会話すれば、ラリーが続きます。
かっこよくワザを決めなくても、すごい技術がなくてもいいんです。
ラリーを「続ける」だけなら、できそうだと思いませんか。
手段は失敗があっても大丈夫。目的さえ果たせればOK
こんなデータもあります。
「人と意見が食い違っているときには,なるべく事を荒立てないで収めたい方だ」61.7%
「ハラスメントと受け取られかねない発言をしないように、気をつけている」62.7%
(文化庁「国語に関する世論調査」令和4年度)
気をつけている人が多いですね。
とても大切なことだと思います。
同時に、恐れすぎると、コミュニケーションが苦手になります。
そう思われるかもしれませんが、卓球でいえば「楽しくラリーを続ける」イメージです。
ビクビク恐れすぎると、楽しくラリーを続けることができません。
誰だって、相手が打ちにくいところに球を送ってしまうこともあります。
気をつけても、強い球を打ち返してしまうこともあるでしょう。
「おっとっと!危なかった」となっても、大丈夫。
いい関係をつくるのが目的です。
手段は、失敗することもあります。
一言一句まちがいなく話すなんて、不可能。
人間ですから。
ラリーが途切れても、また「もう一回やろう!」と言える関係なら大丈夫。
満点をめざすより、合格点をめざしませんか。
(合格点=目的を果たすこと)
失敗しても、相手と関係をつくることができればいい。
そう割り切ってしまえば、だいぶ気持ちがラクになると思います。
「相手が嫌だと感じることを言わない」コツ
こうよく言われますが、「相手の立場に立つ」ってどういうことでしょう?
これが「相手が嫌だと感じることを言わない」コツです。
これまでは、「自分の目」で見えた事実を伝えたり、意見を言ったりしてきたと思います。
自分の意見を言えることは、仕事では重要です。
相手と親しくなりたい、好かれたい場合は、少し違います。
そして「相手の目」から見てみるのです。
たとえば、机の上にケーキを差し出されました。
ところがあなたはケーキが嫌いです。
相手にどう伝えますか?
1)「ケーキなんて出すなよ」
こう言うのは、「あなたの目」から見た意見ですね。
(せめて「ケーキは苦手なんだ、ごめんね」くらいに)
2)「ケーキを出したんだね」
こう言うのは、単なる事実を言っているので、中立的です。
これも反応としてはアリです。
3)「私に受け取ってもらいたくて、ケーキをくれたんだね」
これは、「相手の目」に近いのではないでしょうか。
ケーキが例えているものは?
じつは、このケーキ、相手からの「不満・苦情・文句・怒り」を例えたものです。
「不満なんて言うなよ」
「不満なんだね」
「不満を聞いてもらいたかったんだね」
あなたの “ 受け取り方 ” の違いです。
あなたは相手にどう伝えますか?
「不満・苦情・文句・怒り」は難易度が高めですが、喜び・悲しみ・自慢話など、相手のどんな言葉にも使えます。
「D」は使わず「S」でつなぐ会話術
自分にとっては平気なことでも、相手が嫌がることはあります。
これは、「あなたの目」で見た意見ですね。
これが、「相手の目」で見た意見です。
「相手の目」で見たことを言うと、相手は「わかってもらえた」と感じます。
あなたは相手から好かれます。
誰でも、自分の気持ちをわかってくれる人が好きですから。
そういう場合は、相手の話を否定せずに「うんうん」と聞くだけでも十分。
相手の言うことが理解できなくても、共感できなくても、否定さえしなければ、コミュニケーションは成立します。
(「Ⅾ」から始まる言葉)
文脈にもよりますが、これは否定の言葉ですね。
クセになっている人がいますから、気をつけましょう。
私も使ってしまうことはあります。
気がついたら「おっと、いけない」と思い直し、次のように言い換えましょう。
(「S」から始まる言葉)
これは否定しない言葉です。
「D」は使わず「S」でつなぐようにしましょう。
「そうだね、でも」と言ってしまうと、惜しい。まだ否定のニュアンスが出ています。
あれれ、さっそくクセが出ていませんか。
そうそう、その調子です。
「絶対にいい」ことであっても、相手の逃げ道を残す
自分がいいと思うものは、相手にも教えたいですよね。
自分を幸せにしてくれるから、あなたにも幸せになってもらいたい。
それは素敵なことだと思います。
同時に、相手がそう思わない場合もあります。
さほど興味がないことを押し付けられたら、相手は嫌がるかもしれませんよね。
「これ絶対いいよ」を言い換えて、
似た表現ですが、相手が「そうなんだね(私はそう思わないけど)」と言いやすくなります。
相手の逃げ道を残すようにしましょう。
逃げ道がない、と感じると、人は離れていってしまいますから。
自分が熱中していることは、熱が入りがちです。
私もつい、そうなってしまうことがあります。
それでももし、あなたが今できる最善を尽くしたのに、相手の心が離れてしまったとしたら。
あなたの大好きなことを、一緒に楽しめない人だったのだから、仕方のないこともあります。
相手の受け止め方は、こちらではコントロールできません。
と思うだけにしましょう。
「次はこうしよう」と反省しつつ、コントロールできないことで悩みすぎないようにしましょう。
会話には3種類ある。「シーソーのイメージ」とは
自慢話は「相手は嫌だと感じる」リスクがあります。
そう思われるかもしれませんが、自慢したつもりはなくても、自慢になっていることがあります。
「事実を言っているだけ」でも、関係が悪くなることがあるのです。
なぜでしょうか。
この3種類を知らずに会話をしているから、「事実を言っているだけ」でも、関係が悪くなることがあるのです。
シーソーに球を乗せているのをイメージすると分かりやすいと思います。
(1)「自分が上、相手が下」と感じさせる会話
あなたが否定しているつもりはなくても、相手は「否定された」と感じます。
球(相手の心)は、向こうに転がっていき、どこかへ行ってしまいます。
自慢したつもりはなくても、相手が下だと感じたら、相手は嫌だと感じます。
(2)「自分が下、相手が上」と感じさせる会話
相手の肯定なので、あなたは好かれるはずです。
球(相手の心)は、こちらに転がってきます。
ところが、デメリットもあります。
・謙遜のつもりが、いつのまにか自信をなくす。
・下に見られやすくなる。
「なんだか元気が出ないな……」と思うときは、自分を下げすぎているかもしれません。
(3)相手を肯定する会話
相手を肯定しながらも、自分のことも下げない方法です。
「あなたって素敵ね(私も素敵だし)」
口には出さずとも、自分のことも肯定します。
自分を下げないので、自信をなくすことはありません。
(1)(2)の会話も、数えきれないやりとりの中では、あるでしょう。
そういうときがあっても大丈夫です。
(3)を増やしていけたらいいですね。
相手を幸せにするままが、自分の幸せになる
「自利利他」という仏教の言葉があります。
相手を幸せにするままが、自分の幸せになる、ということです。
相手を理解するままが、自分が理解される。
相手は鏡のようなものです。
自分のことばかり考えていると、相手の心は離れていきます。
これを「我利我利」といいます。
自分さえよければ、他人はどうなってもよい。
相手の立場を理解しようとせず、己だけを主張したら、自分が苦しむ結果になってしまいます。
一時的な「認められたい欲」を満たすよりも、長期的に見て、より良い人間関係を築きませんか。
仏教では、ふだん考えているよりもずっと長期的なスパンで物事を考えます。
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