人間関係

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イライラが止まらない!「なんでこんなこともできないの?」と腹が立つ気持ちがスーッと消える方法

【目次】

  〈他者理解〉編

  1. 「なんでこんなこともできないの?」の怒りに効くクスリ
  2. 「その歳になってもできないの?」という相手を理解する
  3. わざとやっているんじゃないか、と思えて腹が立つときは
  4. 〈自己理解〉編

  5. 腹が立つときは、自分を褒めるチャンス
  6. 期待度を下げ、スキルを上げる
  7. 「自分はできている」という慢心が、自分を苦しめる
  8. 〈人間理解〉編

  9. 許せない人を許す・許せない自分を許すコツ
  10. 腹立つ心の元凶と、心の成長・心の幸せ

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

「なんでこんなこともできないの?」と思います。
わざとやっているんじゃないか、と腹が立ちます。

「きっと悪気はないんだ」と言い聞かせますが、
こんどは許せない自分に落ち込みます。

イライラが止まらず、許せない自分にも、苦しんでいるのですね。

腹が立つ気持ちを、スーッと消す方法。
許せない気持ちを、自然と許せるようになる方法。

一緒に考えてみたいと思います。

あなたにとって、どの考え方なら取り入れて実践できそうか、考えながら読んでみてくださいね。

「なんでこんなこともできないの?」の怒りに効くクスリ

「なんでこんなこともできないの?」と思う言動をする人を見ると、モヤモヤしますね。
同じ職場で、しょっちゅう顔を合わせる人なら、イライラが募ってしまうでしょう。

配慮ができない
気が利かない
モタモタする
まちがえる
失敗する
忘れる
……

「私なら、そんなことしないのに」

あなたにとっては当然で、きっと簡単にできることなのだと思います。

でも、その人にとっては、簡単なことでしょうか。
簡単なら、やっているはずです。

無い袖は振れない。

できないんです。

怒りをスーッと消す方法は、

「やらないんじゃなくて、出来ないんだな」

と、ちょっぴり温かい目で見ることです。

怒りに効くクスリは、慈悲の心。
あなた自身の気持ちがスーッと落ち着くはずです。

「その歳になってもできないの?」という相手を理解する

「その歳になってもできないの?」

と思われるかもしれません。
しかし “ 十年一日 ” で、10年なんてあっという間です。
それを7、8回、繰り返しても、身につかないまま過ぎてしまいます。

あなたにとっては至極当然なことであっても、その人は身につけてこなかった。そういうことはあります。

何歳であろうとも、その人にとっては、どうやったらいいのか分からないのです。

身につけようとしてこなかったことは、できるようになりません。

もしかしたら、身につけようとしたかもしれません。
でも、正しいやり方がわからないまま、今日まで身につけられなかったのでしょう。

年を取るほど、新しいことを身につけるのは難しくなります。

「チャレンジ」すること自体、1つのスキルです。

チャレンジはベイビーステップ、スモールステップが身についていないとできません。

大きな課題を小さく細分化し、達成感を与えながら、一段ずつ上っていく。

これができれば、多くのことは身につけることができます。

ところが、「チャレンジ」するスキルがない人には、高い壁が目の前に立ちはだかって、どうにもできません。

“ 高い壁 ” を、誰かが “ 階段 ” にして上りやすくしてくれたら、きっと身についたでしょう。

幼い頃から、この歳に至るまで、壁のままだったから、上ることができなかったのです。

わざとやっているんじゃないか、と思えて腹が立つときは

こんな世界を想像してみてください。

あなた以外の、周囲がみな、100mを5秒で走る世界があるとします。
あなただけが100m15秒。
皆はとっくにゴールに着いているのに、あなただけが遅れてゴール。
ほかの人は白い目であなたを見ています。

最初は恥ずかしくて、うな垂れます。
そのうち、次のような反応に変化していきます。

「どうせできないよ」といじける。
自暴自棄になって「もうやらない!」と決め込む。

「仕方ない」と、できない自分を受け入れる人もいるでしょう。
「みんな困ればいいんだ」と、わざと遅く走ることもあるかもしれません。

「わざとやっているんじゃないか」と思えるような、その人の態度は、悲しみ・不満・いらだち・絶望などの気持ちをこじらせた結果なのかもしれません。

生まれつき、ひねくれた性格の人なんて存在しません。

そういう言動をとるようになった、背景があります。

「わざとやっているんじゃないか」と思えて腹が立つときは、あなただけができない世界を想像してみましょう。

腹が立つときは、自分を褒めるチャンス

あなたは、できていること。
努力して身につけてきた結果なのですから、自信をもっていいことです。

「こんなことくらい」
「誰だってできる」

こう思うかもしれませんが、そんなことはありません。

実際、あなたがイライラしているその人には、できないのです。

できない人に怒りを持つより、
できている自分に自信を持ったほうがいい。

そう思いませんか?

「さほど努力して身につけた覚えもないです。
 こんな簡単なこともできないの?」

そう感じることもあるでしょう。

生まれつきの特性もあります。
遺伝的に、できないこともあります。
育った環境で、お手本となる人がいなかったのかもしれません。

「できて当然」のことなんて、なにひとつ無いのです。

有り難いことに、あなたにとっては簡単にできた。
感謝して、喜ぶべきことなのです。

自分ができることを、当たり前に思うのをやめて、感謝してみませんか。
人に腹が立つときは、自分を褒めるチャンスです。

期待度を下げ、スキルを上げる

挨拶をする
笑顔で接する
うなずいて聞く
状況を理解する
相手の気持ちを汲む
状況に素早く対処する
……

「こんな当たり前のこと」と思うことでも、意外と難易度が高いものです。
できない人がいてもおかしくはありません。

三歳の童子もこれを知るが、八十の翁もこれを行うは難し。

鳥窠禅師

3歳の子どもでも、「挨拶しなさい」「人に優しく」と親や先生から教わっているので、知ってはいます。
しかし、実践するのは80歳のお爺さんになっても難しいのです。

相手にとっては難しく、あなたの期待するようには動けないこともあります。

「これくらいちゃんとやってよ」という、あなたの期待度を下げるほうが、現実的なのかもしれません。

「できないんだなー」と、温かく見守る。

これも1つのスキルです。
あなたのスキルを上げたほうが、早いのではないでしょうか。

・イライラせず優しく伝える
・相手の状況を理解して見守る
・やる気になるような言い方をする
・ケンカにならないような表現をする
・相手を尊重しながら自分の都合を伝える

あなたもまだ、身についていないスキルがあるはずです。

他人に文句を言いたくなるときは、あなたのスキル向上のチャンスに変えることができます。

他人はあくまで ” 縁 ”

「自分がどう振る舞い、どうあるべきか」を見直すキッカケにしましょう。
そうすれば、「あの難しい人のおかげで、今の自分がある」とさえ思える日が来るでしょう。

※縁については、こちらの記事に説明しています。

「自分はできている」という慢心が、自分を苦しめる

よくよく考えてみると、自分にもできていないことはたくさんあります。

自分はできている
何でもできる
完璧にこなしている

こういう気持ちがあると、“ あなたが ” 苦しむ結果になります。

・できない人を見ると腹が立つ
・自分もできなかったときに落ち込む

腹が立つのも、落ち込むのも、苦しいことです。

「自分はできている」という慢心が、自分を苦しめているのです。

きっと、あなたは優秀な人なのでしょう。
できることが人より多いのかもしれません。

でももし、あなたが今、ほぼ完璧にできているとしても、この先、年老いてできないことが増えたとき、自信を失ってしまいます。

他人に「なんでこんなこともできないの」と思う心が、すべて自分に跳ね返ってくる日が来ます。

「あの人にとってこれは難しいんだなぁ」

他人を許すままが、将来の自分を許すことにつながります。

「自分にもできないことはあるもんなぁ」

自分を許すままが、他人を許すことにつながります。

完璧な人間はいません。
自分のできていないところを自覚し、自分のダメなところも認めることで、他人のことも許容できるようになります。

同病、相哀れむ(どうびょう、あいあわれむ)

同じ病気だと、お互いに共感し慰め合うように、同じような境遇にある人は、相手の痛みや苦しみの実情が分かります。

自分のダメなところも認めると、他人のダメなところを見ても、「同じような境遇だ」と親しみを覚えるから、相手に優しくなれるのです。

許せない人を許す・許せない自分を許すコツ

「きっと悪気はないんだ」と言い聞かせていますが、
こんどは許せない自分に落ち込みます。

「許す」のも1つのスキルです。まだそのスキルが身についていないだけ。
これから練習して、身につけていきましょう。

許すための考え方

「子ども叱るな、来た道じゃ。年寄り笑うな、行く道じゃ」

と言われます。

<子ども叱るな、来た道じゃ>

誰にでも子ども時代があったでしょう。
最初からできることなんて一つもありません。

自分にもできないときがあった、ということです。

幼い自分を思い浮かべてみてください。

「きつく叱られたら、ガッカリして、やる気をなくすだろうな」

そう思いませんか。

良い先生は、大人の目線で叱らず、子どものペースに合わせて教えてくれます。
そのおかげで、ちょっとずつ身についていくのです。

できない人を許し、あまり叱らないようにしましょう。

<年寄り笑うな、行く道じゃ>

誰もが年をとってゆきます。
体も動かなくなる。あちこち痛み始める。痛みでイライラもする。
だんだん、できないことが増えていきます。

「できたことが、できなくなったら、ショックだろうな」
「思うように体が動かなかったら、不機嫌になるだろうな」

そういう想像ができるでしょうか。
先を見通す力のある人は、老人を見て、自分の将来の姿だと理解します。

「想像力」や「先を見通す力」が、あなたにどれくらいあるか、です。

できない人を笑ったり、バカにしたりしないようにしましょう。

想像力も足りず、イライラしてばかりです。
許せない自分に落ち込むときは、どうすればよいのでしょうか。

「許す」スキルも、すぐには身につきません。
時間をかけて、少しずつ身につけていくものです。

許せない自分を、責めない。
許せない自分を、許す。

そうやって練習しながら、一緒に「心の成長」を歩んでいきましょう。

腹立つ心の元凶と、心の成長・心の幸せ

善い行いをすれば、自分に幸せが現れます。
悪い行いをすれば、自分に苦しみや不幸が現れます。

お釈迦様は、因果の道理を教えられました。
簡単に言えば、「悪いことをやめて、善いことをせよ」

言葉はシンプル。ごく当たり前のことです。しかし、

三歳の童子もこれを知るが、八十の翁もこれを行うは難し。

頭だけの理解で、実践する人が少ないのです。

まじめに善い行いを実践していくと、幸福に恵まれます。
同時に、善い行いに努めた人ほど、悪い心があることも知らされてきます。

「なんでこんなことも分からないのか」
「わざとやっているんじゃないか」

こういう怒りで苦しんでいるのは、きっとこれまで努力してきた人なのでしょう。それは素晴らしいことです。

同時に「自分はできている」と人を見下げる悪い心が、腹立つ気持ちの元凶かもしれません。

「自分はできている」と思う心を、お釈迦様は「慢(うぬぼれ心)」と言われ、悪い心だと教えられました。

だからといって、卑下したり、我慢したりすればいい、というものでもありません。

お釈迦様が説かれた仏教は、心の道です。

心の成長には、どのように実践すればよいのか。
まず教えてもらわねば、やってみることはできません。

どんな心の道を進めば、心の幸せにたどりつけるのか。
知りたいと思いませんか。

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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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