幸せとは

幸せとは

幸せを感じる力を高める!―感謝の心がもたらす変化と実践法

【目次】

  1. 「今が一番幸せ」と言えるワケ。―歴史から体感!感謝できる現代の豊かさ
  2. “ 当たり前 ” がこんなに幸せ。命と健康の価値を再発見しよう
  3. 「平穏=幸せ?」感謝だけでは幸せになれない理由
  4. なぜ恵まれているのに心から喜べないのか。誰もが抱える “ 心の病 ” とは?
  5. 老い・痛み・不安……それでも揺るがない幸せ?“ 壊れない幸せ ” を手に入れるために必要なこと
  6. 「心の病」を治し、崩れない「心の幸せ」になる方法

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

「それなりの生活ですが、日常生活であまり幸せを感じられないです」

とても “ 人間的 ” な感覚だと思います。

「休日に何も困っていないはずなのに、なぜか胸の奥がぽっかりする」なんてこと、ありますよね。

平穏な生活を送ることができているのは、それは有難いことです。
さまざまな苦難・困難にあえいでいる人も多くいる中で、大過なく過ごせるだけでも、「有ることが難しい(有難い)」と思います。

でも、幸せを感じていたいのに、なかなか感じられない……

ぼんやりとした空虚感さえ覚えることもありますね。

幸せを感じられないのは、少しもおかしいことではありません。

「もっと感謝しよう」「前向きになろう」としても、一時的で、すぐに元に戻ってしまうと感じませんか。

心理学的にも、人間の心はそのようにできています。

「平穏なのに幸せを感じられない」人間心理の謎に迫ってみましょう。

「今が一番幸せ」と言えるワケ。―歴史から体感!感謝できる現代の豊かさ

幸せな感覚は忘れがちですが、「今が一番幸せ」という感覚を体感してみましょう。
読むだけでちょっぴり幸福感に浸れるかも!?

「文字」として読むのではなく、今まさに “ その場 ” にいるように「想像」してみてください。

あなたの五感が刺激される「感覚」が重要です。

食料を自分で調達した縄文時代

まだ通貨もない頃にタイムスリップしてみましょう。
あたりを見渡すと、建物もなく、広い大地が広がっている……
あなたは裸足(はだし)で、土を踏んでいる。

さあ、今日食べるものを、なんとしても手に入れなければならない。

「毎日、貝や木の実ばっかり。食べ飽きたし、そろそろ肉を食べたいなぁ」
「獲物が手に入らなければ、今日食べるものはないぞ」

自分で狩猟した獲物を、自分たちで一からさばく。

▶では、現代へワープします。
冷蔵庫がある。常温で保存できる麺やパンもある。
冷蔵庫がカラでも、ちょっとサンダルをつっかけて、

「しかたない、コンビニにおにぎりを買ってこよ」

コンビニにある何百種類の商品の中から、自由に選んですぐ買える。
レンジでチンして、ほかほかのあったかいごはん。

エアコンもない平安時代

みんなの憧れ、きらびやかな貴族は寝殿造に住むことができる。
それでも、暑~い夏は、扇子であおぐくらいしかない。

ほどんどの庶民は、ちょっと穴を掘って地面で生活。

冬は土が冷たい。
冬の、すきま風に雪がまじってヒューヒュー入り込んでくる中、今日も凍えそうになりながら寝るしかない。
布団もない。わらを敷いて、ゴワゴワ。

壁もないから、一人になんてなれっこない。

▶タイムマシンを降りて、今の部屋を見渡してみましょう。
今は猛暑・酷暑の日が続いても、建物の中にいればエアコンで涼しい~
自分のへやで、好きなこともできる。
ふかふかのあったかい布団。

「はぁ~今日も電気毛布でポカポカにして寝よう。

また戦じゃ、戦国時代

「せっかく黄金色のきれいな稲が実ってきた頃なのに、また戦じゃ。これでまたあちこち踏み荒らされっちまう」

わしらも歩兵で戦に駆り出されることになった。
どこから矢が飛んでくるかわからない。

商売も軌道に乗ってきたのに、戦でこの城は落ちてしまった。
せっかく慣れてきたのに、また新たな城下町に移動しなきゃいけない。

▶一気に21世紀へ戻ります。
強制的に兵役にとられることもない。
そこそこ安定した職場に通って、どうしても合わなければ転職もできる。

新幹線も電車もない江戸時代

庶民は旅行も許されない。
毎日、毎日、食べて、寝て、起きて、ボロボロになった布を、冷たい水で洗う。

「どこか寺参りならお許しが出るだろうか。いや無理だろうなぁ。」

大名屋敷に住む殿様でさえ、旅行といったら1か月も輿に揺られて、腰が痛い。

「退屈じゃ……」

▶さて、目の前にスマホの画面が光るこの時代へ帰還しましょう。
ちょっと美味しいモノでも食べに、新幹線予約するか。
スマホでポチっとチケットGET。ほんの2、3時間で、

「ウマいもん食べに行こ」

パスポートさえ取れば海外にだって、どこにだって行ける。
自由ですね。

生き延びられる確率

平安時代、平均寿命は30歳。

大切なお世継ぎも、また5歳になる前に亡くなった。
ととのった良い環境ですら、生き延びるのは難しい。

昭和14年までは、生まれたこどもの約10人に1人が、生まれて1年以内に死亡。

▶ハイ、医学の発達した現代に戻ってきました。

乳児死亡は250人に1人。
新生児死亡は500人に1人の割合。

医学が進歩して、乳幼児期に亡くなることは激減しました。

昔に比べたら、現代はとても恵まれています。
「今が一番幸せ」と言えそうな気がしてきませんか。

“ 当たり前 ” がこんなに幸せ。命と健康の価値を再発見しよう

次のことを知ると、今日が最高に幸せな1日だと感じられるかもしれません。

今日亡くなった命

今日、亡くなった命があります。
今日、生きることができた私。
生きることができただけで、有難いこと。

自分ももしかしたら、終わっていた命かもしれないと思えば……

何ができなくても、嫌なことがあっても、プラスでしかありませんね。

あるはずのものがなかったら?

じっくり想像してみてください。

もし、右手がなかったとしたら?
もし、左手もなかったとしたら?
もし、が出なくなったら?
もし、が見えなくなったら?
もし、が聞こえなくなったら?
もし、空気がなくなったら?

今日のあなたは、これら全部そろっていました。
たくさんの「有る」の上に、今日一日が成り立っていたのですね。

「平穏=幸せ?」感謝だけでは幸せになれない理由

恵まれていることに感謝して生きる心がけはとても大切です。

それが事実であり、どれだけ幸せを感じても足りないくらい。

忘れている事実を思い出すことで、じんわりと幸せを感じるかもしれません。

ところが、その幸福感は続くでしょうか?
一時的だと思います。

人間の脳は、恵まれた状況に慣れる「快楽順応」という性質を持っています。

現実が「平穏」だからといって、常に幸福を感じている人は少ないでしょう。
平穏と幸福感は、似ているようで、別物です。

平穏とは……苦難や困難、刺激が少ない状態。
幸福感とは……「意味」や「温度」を感じている状態。

幸福感は、「意味」や「温度」を感じて、心から湧いてきて、感じるものです。

・心から幸せと思っていないのなら、やせ我慢です。

・ほとんどの時間は、忘れてしまっているのも事実。

・なにか苦しみがやってくると、感謝が吹き飛んでしまうのも事実。

口では「平穏な幸せを感じましょう」「感謝していれば不満は出ません」と言えます。
もちろん、幸せを見つける努力や、感謝することは大切です。

それでも常に喜べないのが、人間心理。

どれだけ恵まれても、脳はすぐに “ 通常運転 ” に戻るのです。

なぜこんなに恵まれているのに、喜べないのでしょうか?

なぜ恵まれているのに心から喜べないのか。誰もが抱える “ 心の病 ” とは?

ほとんどの人は、ある「心の病」にかかっているから。

医学的な病気ではありません。
幸せを喜ぶことができない、すべての人がかかっている病です。

この病気にかかっている人は、有っても無くても、幸せを感じ続けられません。

平穏でも
健康でも
家族がいても
お金があっても
宇宙に飛び出しても

「有る」のに、幸せを感じられないのです。

仏教ではこれを「有無同然」と言われます。

無ければ無いで苦しみ、
有れば有るで苦しむ。

苦しみは色を変え、形を変えるだけで、本質的には変わらないと言われるのです。

「心の病」が治った人は、有っても無くても、幸せを感じる「有無同然」になります。

無くても幸せ。
有っても幸せ。

あなたが幸せになれなかったのは、努力や感謝が足りないのではなく、ただ「心の病」を知らなかっただけなのです。

老い・痛み・不安……それでも揺るがない幸せ?“ 壊れない幸せ ” を手に入れるために必要なこと

どんなに平穏な日々を送っても、老いると、あちこち痛みとの闘い・病気との闘いになります。

車も、新車から、だんだんオンボロになっていく。

定期点検して、メンテナンスしても古くなっていく。

車なら乗りかえればいいが、肉体は簡単に乗り換えできない。

ごまかし、ごまかし、使うしかない。


痛みは、QOLを下げます。痛みで頭が一杯になりますよね。

「他の部分は健康なんだから、健康なことに感謝して、骨折の痛みは忘れよ」
と言われて、できる人がいるでしょうか……

たった一か所の骨折でも、痛いものは、痛い。
どんなに感謝していても、痛いものは、痛いのです。

ごまかしても、ごまかしきれないものが、心の奥底にはあります。

たとえ病気や痛みがなく過ごせても、死ぬときは肉体を置いて、手に入れたモノもすべて置いて、旅立たねばなりません。

壊れる不安がつきまとい、
過去の栄光となって色あせて、
死で崩れゆくもの

ならば、本当の幸せではありません。

「心の病」を治し、崩れない「心の幸せ」になる方法

たとえ、モノや人間関係や健康には恵まれなくても、「心が幸せ」なら、前を向いていけます。

有っても無くても、崩れない、色あせない、そういう「心の幸せ」でなければならないと思いませんか。

そういう生き方をするには、幸せを味わえなくさせている「心の病」を治さねばなりません。

仏教では、この「心の病」が治れば、今と比較にならない「幸せ」を獲得できると教えられています。

苦しみの根っこにある、自覚していない「心の病」を知って、幸せになりましょう。

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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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