【目次】
はじめに
- 自己評価ってなに?――自己評価にも3つある
- 自己評価を高くする方法(1)ちょっとだけ考え方を変える
――自己評価を高める6つの方法 - 自己評価を高くする方法(2)環境をととのえる
――自己評価を高める4つの手段 - 自己評価が低くて悩んでいるあなたへ
――自己評価を高める3つの秘訣 - 自己評価が低いことを逆利用して、幸せをつかむ
はじめに
今回は「自己評価が低くて悩んでいる」というお悩みについてです。
社会の荒波に堪えてゆくには安定した自己評価が大切ですし、会社の人事考課においても、自己評価が高いほうが有利ですね。
はじめから自己評価の高い人は、「自己評価を高めよう」とは思いません。「自己評価」ということをあまり気にしないのです。
例えるなら、海で泳ぐとき、浮き輪をつけていれば必死に泳ぐ必要はありませんね。のんびりと波を楽しめます。
自己評価が低い人は、浮き輪がないのに必死に泳ぎ続けなければならないのと似ています。安心感がなく、つねに頑張り続けなければならないと感じます。
(1)適切な自己評価をもつこと
(2)生きづらさを解消すること
(3)生きる目的をもつこと
この3つが達成されれば、仕事にやりがいをもち、自己評価が低い悩みは解消され、今よりもっとラクな気持ちで生活できます。
自己評価ってなに?――自己評価にも3つある
自己評価を高める1つめの方法は、自己評価についてよく知ることです。
自己評価には3つあります。会社の人事考課で使われるのは、【2、能力の自信】です。しかし他の2つも知っておいて損はありません。
自己評価1、存在の自信(self-esteem)
…成功しようと失敗しようと、行動しようとしまいと、自分の存在には価値があると思えること。
この自己評価は、高ければ高いほど、よいものです。「私はここにいていい」という感覚です。この自己評価が低いと、職を転々としたり、自殺してしまったりということが起きます。
自己評価2、能力の自信(self-evaluation)反対語は「他者評価」
…「できる」感覚。成功体験。会社の人事評価で使われる自己評価は、能力の自信です。分野によって自己評価が高いもの・自己評価が低いものに分かれます。
例「仕事には自信があるけれど、恋愛となると臆病になる」
この自己評価は、高すぎるとよくない場合があります。自分ができる範囲を超えているのに「できます」と言うと、結局できずに信用を失ってしまいます。しかしこの自己評価が低いと、努力すればできることなのに「どうせできない」と思って努力をしなくなります。適切な自己評価をすることが大切です。
自己評価3、失敗への耐性
…挑戦できる感覚。失敗はつきものだと思い、必要以上に落ち込まないでいられることです。能力が高くても、失敗経験が少ない人は、失敗したときに立ち直れません。
例「もうだめだ」
成功し続けていても、失敗を恐れて、自己評価が低くなる場合があります。
例「いつか失敗するのではないか」「こんなに評価されて大丈夫だろうか」
失敗への耐性も、高すぎるとよくない場合があります。無謀なことばかりやって周囲に迷惑をかけてしまうようなときです。しかし、日本人はこの自己評価が低い人が多いので、たいていは高めていく必要があります。
自己評価を高くする方法(1)ちょっとだけ考え方を変える
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自己評価を高める6つの方法
- 「私は自己評価が低いからこうだ」とは考えない
- 「あの人は自己評価が高いから何でも平気なんだ」と考えない
- 自分で決める
- 自分の価値観を確認する
- 小さな行動を継続する
- 過去を捉えなおす
1「私は自己評価が低いからこうだ」とは考えない
まず大切なのは「私は自己評価が低いからこうだ」とは考えないようにすることです。
たとえば…
「自己評価が低いからできないんだ」
「自己評価が低いから人とうまくやっていけないんだ」
こんなふうに思ってしまうなら、思考にストップをかけましょう。これからは、行動を止めてしまう不幸な考え方だからです。
自己評価は刻一刻と変化していきます。
「これまでは自己評価が下がるような行動をとってきただけ」というふうに捉えれば、これからの行動を変えて、自分の力を発揮することができるでしょう。
2「あの人は自己評価が高いから何でも平気なんだ」と考えない
同じように、「あの人は自己評価が高いから何でも平気なんだ」と考えるのも一面的な見方です。他人から見た姿と、本人の心の中は、かけ離れていることもあるからです。
その証拠に、私がよく「いつも元気だね、悩みごとなんてなさそう」と言われていたころ、深刻な睡眠障害に悩んでいたのです。どう見えるかは、アテになりません。
周囲と比較して気にするのでなく、これから自己評価を高めていくことに集中しましょう。
3 自分で決める
決断を他人に任せていると、自己評価が下がります。
仕事で「やるか、やらないか」の決断を迫られたとき、「上司が言ったから」「先輩に頼まれたから」という理由でやると、モチベーションが下がり、失敗したときに他人のせいにします。
自分で決められない時は「直属の上司の言うことに従う、そう私が決めた」と、最後は自分で決める意識をしましょう。そうすれば、すべて自分で決めてきたことなので、コントロール感を保ち、自己評価を上げることができます。
4 自分の価値観を確認する
AくんとBくん。ふたりとも学校の成績は悪く、運動もできず、容姿は良く、人にやさしく、クラスでの人気がありました。ほぼ同じ能力を備えた二人の男の子ですが、ふたりの自己評価には大きな差がありました。
Aくんは、自己評価が高く安定していました。「なにができなくても、人にやさしくして、人間関係を円滑にすることが大切」と思っていたからです。
Bくんは、自己評価が低く不安定でした。「学業や運動能力は大事なのに、自分には備わっていない」と思っていたからです。
自分が大事だと思っている分野で優れていることが、自己評価につながります。逆に言えば、自己評価が低いと悩んでいる時こそ、自分の価値観を確認することができます。
つけ加えておきますが、自己評価の高いAくんは良くて、自己評価の低いBくんは悪い、とは限りません。
Bくんは勉強も運動も努力して、苦手分野を克服し、自己評価も高まることも十分考えられます。
Aくんは努力しないまま大人になり、仕事がなく困ってしまうかもしれません。自己評価が高いおかげで、好きなことに没頭し、プロフェッショナルになるかもしれません。
自己評価は人生の幸不幸を決める最大の要素ですが、決定的な要素ではないのです。これについては後ほどまた書きます。
5 小さな行動を継続する
自己評価は「行動」と深い関係があります。
自己評価が低ければ、行動を起こすことができません。
行動しなければ、自己評価は上がりません。
悪循環に陥り、自己評価が低いままになってしまいます。
逆に言えば、行動することによって、自己評価を上げることができます。
行動と言っても、バンジージャンプをするとか、大きなプロジェクトを成功するという大げさなことをしなくてもいいのです。
日常の小さな行動、たとえば1分間、筋トレをする。3か月間継続する。それだけで自己評価は上がります。
自己評価は、「高い」「低い」だけではありません。
「安定」「不安定」もあります。
小さな行動を継続することで、じわじわと自己評価を上げることができ、しかも安定します。できるだけハードルを下げて、「1分間」「1問だけ」でも毎日継続することをオススメします。
6 過去を捉えなおす
「あの時、ああしていれば…」
失敗を思い出し、過去を悔やむだけで、自己評価は下がることがわかっています。
今のあなたは、過去の積み重ねでできあがっているものだから、過去に間違いがあったと思うと、現在の自分にも欠陥があるように感じてしまうのですね。
どんな選択にも短所と長所があり、完璧な正解なんてありません。
でも、選択が正しいものになるか、間違ったものになるかは、そのあと次第なのです。
今がつらくても、10年後、20年後に「あの時の行動があったから、こんな幸せになれた!」となれば、あの時の選択は正解です。
これから「幸せになる」という目的地に向かう道程ならば、どんな失敗や困難も、必要な過程になります。
自己評価を高くする方法(2)環境をととのえる
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自己評価を高める4つの手段
- 家庭
- 学校
- 仲間
- パートナー
考え方だけではどうにもならないこともあります。
人は環境に大きく影響されるものだからです。
自分のことを前向きに捉えたいのに、弱点ばかりを指摘される環境で、自己評価を高く保てるでしょうか。自己評価にかかわる環境を4つ挙げます。
1 家庭
両親の自己評価(とくに存在の自信)が安定していて、子供にも「存在が大切」というメッセージを与えていると、子供は自分の存在に疑問をもつことは少なくなります。
また両親の「失敗への耐性」が高いと、「こうやって対処すればいいんだ」と学ぶことができます。親から受ける影響は大きいのです。
親があなたの自己評価を下げるような接し方をしていたのなら、あなたの自己評価が低いのは当然です。これからは親が指摘してくる言葉を真に受けないようにして、もし真に受けてしまうのなら程よく距離をとって、自己評価を高めることに集中しましょう。
親の言葉に耳を傾けないことは、親不孝ではありません。親は「こうすればあなたが幸せになる」と信じて弱点を指摘してくるのです。目的はあなたが幸せになることです。目的を達成するなら、親の言葉を真に受けないようにしても、最終的に親孝行することができます。真の親孝行とは、「あなたが幸せになること」なのですから。
2 学校
学校は、成績でつねに比較されるので、能力の自信を左右しやすい環境です。良い成績を保てる間は自己評価が上がりますが、いつ下がってしまうのではないかと不安定になります。
また、生徒より先生のほうが少ないので、ひとりひとりにかける時間は少なく、愛情が分散してしまいます。その結果、注目をひこうと一生懸命になったり、成績にこだわったりして、存在の自信も失われがちです。ただ、いろんな経験をする中で、批判への耐性をつけることはできます。
3 仲間
家庭では愛情をかける人が親二人しかいませんが、仲間はたくさんの人が対象になります。家庭で自己評価を高めることができなくても、仲間との関係で自己評価を高めることができます。
4パートナー
家庭や学校で自己評価を高める機会がなかったとしても、パートナーが安定していれば、もう一度、子供時代をやり直すように、自己評価を高めることができます。
自己評価が低くて悩んでいるあなたへ
- 自己評価を高める3つの秘訣
- 自己評価とは関係ない幸せ
- 自分が生きる目的
- 自己評価が低くてもいい理由
矛盾するように聞こえるかもしれませんが、「私は自己評価が低いんだ」と言えること自体、ある程度、自己評価が高い証拠です。
自己評価が低いことを恥じ、ひどい欠点だと思っていたら、他人に打ち明けることはできないからです。
最初に書いたように、自己評価の高い人は、自己評価を気にしません。あなたが今、自己評価が低くて悩んでいるなら、じわじわと自己評価を高める行動に集中し、やがて自己評価が気にならなくなるところを目指しましょう。
そのためには、「自己評価とは関係ない幸せ」「自分が生きる目的」を知ることが大切です。
1 自己評価とは関係ない幸せ
自己評価は、周囲との比較によって揺れ動くものです。あなたのテストの点数が50点でも、周囲がみんな10点なら、高い自己評価をもつことができるでしょう。
こんな心理学実験があります。
二人の男性が部屋に入ってきました。薄汚れた作業着の人と、きちっとしたスーツを着た人です。スーツを着た紳士を見た後、はじめから部屋にいた人たちの自己評価は下がりました。「自分は負けている」と感じたからです。薄汚れた作業着の人を見た後には、みんなの自己評価は上がりました。「あの人よりまし」と感じたからです。
自己評価は、他人との比較で揺れ動きやすい、もろいものなのです。
自己評価と関係ない幸せを知らなければ、これからもずっと、周囲に一喜一憂する生活が続いてしまいます。
2 自分が生きる目的
生きる目的を知っていると、目的を果たすことに没頭するので、それほど他人のことが気にならなくなります。たとえ気になっても、「目的を果たすことが一番大事」という気持ちは揺らがないので、自己評価が低い悩みを振り切ることができます。
生きる目的については、大きなテーマなので、最後にまた触れますね。
3 自己評価が低くてもいい理由
「自己評価が低いと感じる私だからこそ、できること」「自己評価が低かったから得られた幸せ」があります。
- 自己主張ができない→他人から受け入れられやすい。相手にゆずることができる。
- 自責の念が強い→自分の改善点をよく知って反省している。
- 挑戦する勇気がない→危険なことに飛び込んで無茶をしない。
- 物事に満足できない→不満な気持ちを原動力に、作品づくりや活動ができる。
- 存在に自信がない→自分が生きる意味を考えて、生きる目的を見つける。
自己評価が低いことを逆利用して、幸せをつかむことだってできるのです。
自己評価が低いことを逆利用して、幸せをつかむ
最後にどうしても伝えたいことがあります。
自己評価が低くても「生きててよかった!」「この幸せになるために、今までがあったんだ」という幸せになることができる!ということです。
幸せには「相対の幸福」と「絶対の幸福」があります。
相対の幸福は、比較して感じる幸せです。他者との競争や、誰かよりマシだと思うこと。比較の中でしか感じることができません。不安定で、いつ崩れてしまうかもわかりません。
自己評価が高いことで感じている幸せも、自己評価が低くて悩んでいることも、他人との比較の中で生じていること。つまり、相対の幸福です。
先ほど書いたように、自己評価は人生の幸不幸を決める最大の要素ですが、決定的な要素ではないのです。
幸せになる決定的な要素は、絶対の幸福になることです。
絶対の幸福は、誰と比較しようとしまいと、安定して続く幸せです。絶対の幸福について詳しく書いている本や記事に出会うことは希少です。
そこで、他人と比較しない幸せになるという「人生の目的」を特集し、15通のステップアップ形式でよくわかるメルマガを製作しました。これが自己評価を高める15番目の方法です。
あちこち記事を乱読するのではわからない、順序だてて理解を深めることができるようになっています。
自己評価が低いからこそ、生きる目的について深く考え、絶対の幸福になれた!と喜んでもらえることを願っています。
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