幸せとは

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幸運を期待すると本当に実現する?科学的研究でわかった「運のいい人の法則」③

こんにちは、ライターのゆうです。

「運のいい人の法則」について続けてご紹介しています。

運は、人生に劇的な変化をもたらすものですね。

ほんのちょっとの不運から負の連鎖が始まり、長年の積み重ねが泡と消えることもあれば、一瞬の幸運がきっかけとなって仕事の成功や素敵なパートナーとの出会いがもたらされることもあります。

時としてそれが、生死を左右するほどのこともあるでしょう。

人生に大きな影響をも与えるものでありながら、つかみどころのない運。その運について科学的な研究が行われ、運のいい人に共通する法則が発見されたのです。

それを発見したイギリスの心理学者 リチャード・ワイズマン博士は、運のいい人の法則を実践すれば、誰でも幸運をつくり出すことができると語っています。

今回は、その法則の1つである「幸運を期待する」をご紹介します。

夢を実現する運のいい人、夢物語のままで終わる運の悪い人 その違いとは?

運のいい人の特徴の1つとして、ワイズマン博士は「運のいい人は、幸運が将来も続くだろうと期待している」と言っています。

私たちには夢や目標がありますね。素敵な人と出会いたい、好きなことを仕事にして成功したい、世界中を旅したいなど。

運のいい人といえば、そのような夢や目標を実現させて幸せな人生を送れている人のことでしょう。

反対に運の悪い人といえば、夢は夢物語として終わってしまい、望みどおりの人生が手に入らず悩んでいる人、というイメージがあると思います。

ワイズマン博士の研究により、運がいい人は自分の夢や目標を実現させている人が多く、運の悪い人は、思い描いた人生が手に入ってないことがわかりました。

さらに運の悪い人が望みを叶えられないのは運命に邪魔されているしまっているわけでもなく、また運のいい人が望みどおりの人生を手に入れるのは偶然だけでない、といことも一連の研究からわかったのです。

なぜ運のいい人・悪い人で、そのような違いが起きるのでしょうか?

ワイズマン博士は、「自分と自分の人生に対する考え方が根本的に異なる」と指摘されています。

このことについて、期待度に関する測定が行われました。

運のいい人・悪い人で明らかに違った「期待度」

期待度に関する測定とは、これから自分に起こるであろう出来事を0~100%の確率で考えてもらう、というものです。

・ある出来事がまったく起こらないと思うときは 0%
・確実に起こると思うときは 100%

とし、運のいい・悪い人に同じ質問をして、その期待度を比較しました。

はじめに、よい未来がどれくらい起こりうるかという「プラスの期待度」についての測定がされました。

よい未来とは、

「あなたは才能があると言われる」

「次の休暇は楽しく過ごせそうだ」

「長年の夢が少なくとも1つは実現する」

といったものです。

測定の結果、プラスの期待度は、運のいい人のほうが運の悪い人よりはるかに高かったことがわかりました。

次に、悪い未来がどれくらいの確率で生じるかという「マイナスの期待度」についての測定も行われました。

悪い未来は、

「仕事の選択を間違えたと後悔する」

「1週間ずっと不眠症に悩まされる」

「深刻な鬱症状になる」

というものです。

すると、マイナスの期待度は運の悪い人のほうが高かった、という測定結果が出たのです。

このことから、運のいい人・悪い人で、世の中や自分の人生の見え方が以下のようにかなり違うとわかりました。

・運の悪い人は、マイナスの出来事がきっと自分に起こるだろうと確信し、さらにプラスの出来事はめったに起こらないと思っている

・運のいい人は、プラスの出来事が自分に起こるだろうと確信して、マイナスな出来事は起こるはずがないと思う

この期待度の違いが、実際に起こる出来事にも変化をもたらし、運のいい人は夢を実現させ、運の悪い人は望みどおりの人生を実現できないでいるのです。

しかしなぜ期待度が違うだけで、実際に起こることにもそれほど大きな違いが生じるのでしょうか?

期待が実現するのはなぜ?「自己充足的予言」の影響

期待が実現するようになるメカニズムを、ワイズマン博士は「自己充足的予言」という言葉を使って説明しています。

自己充足的予言とは、「このようになるのではないか」という予言(期待)によって、無意識のうちにその予言を実現させるような行動を取り、結果として予言されたとおりの状況がつくられることをいいます。

たとえば、あなたが新しい町に住み始めたものの、引っ越したばかりで知り合いができず、少し気がふさいでいたとします。

そこで、遠く離れた地に住む親友に電話で相談をしたところ、その友人から

「あなたなら、2,3カ月もすれば、友達がたくさんできるよ」

と励まされ、あなたはその言葉を聞いて自信を取り戻し、電話をする前よりもはるかに幸せな気分になりました。

明るい未来が信じられるようになると、あなたは以前より笑顔が増え、積極的に外に出て、たくさんの人と知り合い、言葉を交わすようになります。

すると、親友に電話してから2週間、あなたは親しい友人に囲まれて生活できるようになったのです。

これは、親友の予言が当たったということでしょうか?

親友はあなたの明るい未来を正確に予測できていたのでしょうか?

そうではなく、あなた自身が、友人の予言が実現するように、そのチャンスが増えるように行動したから、ですね。

もちろん、これはあくまでたとえに過ぎず、予言したとおりにすべてうまくいくことはほとんどないと思いますが、期待が私たちの行動に影響を与え、これから起こる出来事を変化させているのは間違いないでしょう。

運のいい人は多くのプラスの期待を持ち、それが実現するように行動をしているから、夢や目標を達成しやすいのですね。

それとは反対に、運の悪い人はマイナスな期待を持っているがゆえに、本当にそれが起こるような行動を取ってしまいやすいのです。

この実験結果を踏まえてワイズマン博士は

私たちの期待は、考え方や感情、行動を大きく左右する。

健康にも影響を及ぼし、他人との接し方や、他人があなたとどう接するかも変えるのだ。

と、期待によって考え方や感情・行動が変わり、ゆえに実際に起きることにも大きな違いが生み出されると言われています。

仏教ですでに説かれていた心と行動のメカニズム

期待が行動に影響を与えるという「自己充足的予言」は1900年代に提唱されたことですが、2600年も前に説かれた仏教ではすでに心と行動の仕組みが明らかにされています。

私たちの行為(=仏教で「業・ごう」といいます)が運命を生み出すと仏教では教えられ、これを自業自得といいます。

行為というと、身体の行いだけだと思っている方が多いと思いますが、仏教では行いにも3種類あると教えられ、それは三業(さんごう)といわれています。

三業
・身業(身体の行い)
・口業(口の行い、しゃべること)
・意業(心の行い、心でいろいろなことを思うこと)

この三業の中で、仏教では「意業」を最も重視されます。

一般には、他人にわからないのだから、心で何を思っていても問題はないと軽視されがちで、心より言動こそ気をつけなければならないと思われているでしょう。

ではなぜ仏教では心が重く見られるのかというと、心で思うことを口にし、心で思う通りに私たちは行動しています。口や身体は心の指示で動いているのであり、心がおおもとだからです。

不安や負の期待を抱いていれば、マイナス発言やネガティブな行動へとつながり、そのとおりの人生になってしまいます。

反対に、希望やプラスの期待を持っていれば、前向きな発言や積極的な行動へと発展し、期待の実現へと近づいていけるのです。

負の循環に陥らず、前向きな言動ができるよう、心の重要性を意識し、プラスの期待を持っていきたいですね。

ワイズマン博士は「運のいい人は、『自分は運がいいのだ』と言い聞かせている」とも言われ、「私は運がいい」というフレーズの声出しを勧められています。

まずは実行しやすい口業から入り、意業・身業に良い影響を与えていきたいですね。

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この記事を書いた人

ライター:ゆ う

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