幸せとは

幸せとは

生き方がわからない。どう生きるのがいいか分からなくて悩んでいる人へのアドバイス

【目次】

  1. 生き方がわからない理由。「重みづけ」とは
  2. 好き嫌いを決めるのは、無意識の重みづけ「バイアス」
  3. 生き方がわからなくなったときは、重みづけを見直すチャンス
  4. 生き方がわからなくなったら、重みづけを変えてみる
  5. 生き方がわからなくなる3つのパターン
  6. バランスの取れた生き方 = いい生き方?
  7. 生き方は自分の中に答えがあるといっても、時代にふり回される
  8. 生き方よりも、先に考えるべき、もっと大事なこと

はじめに

生き方がわからない

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。

今回はこんなお悩みについてです。

生き方がわからなくなりました。
自分の人生って何なんだろう……とよく考え込んでます。

特に打ち込めるものも見つからないし、「このために生きる」みたいなのもないです。

どう生きたらいいのか、わからなくなることってありますよね。

車の運転は、免許を取らなければ走りだせないのに、
人生は、なにも教わらないまま、気がつけば始まっています。

赤ん坊にオギャーっと産まれてから、見よう見まねで生きてきたと思います。

免許を取るときは、1つ1つ練習しますよね。
道の走り方、坂道の登り方、アクセルとブレーキ、右折・左折の仕方、駐車の仕方、道路標示の見方、ミラーで後方確認……など。

人生に当てはめてみると、こんな感じでしょうか?

道の走り方……普段の生活を送っていくこと

坂道の登り方……しんどいときの乗り越え方

アクセルとブレーキ……力を入れるところと抜きどころ

右折・左折の仕方……人生の方向転換

駐車の仕方……休み方

道路標示の見方……コミュニティでの振る舞い方、共通認識

ミラーで後方確認……過去の扱い方

車の運転どころではない「人生」は、練習もせず、いきなり本番です。
スピードを出しすぎたり、ぶつかったり、失敗も多々あるでしょう。
満身創痍でメンテナンスが必要なこともあるかもしれません。

生まれてから今日まで、とりあえず走ってきたけれど、よく考えたら「何のために走っているんだろう……」と考え込むのもわかります。

この記事を参考にしながら、少し立ち止まって、考えてみていただけたらと思います。

生き方がわからない理由。「重みづけ」とは

どんな生き方をするのか。
どんな人生を選ぶのか。

取捨選択するには、「重みづけ」が必要です。

同じ出来事でも、人によって捉え方が異なりますね。
価値観もちがう、感じ方もちがう。

「この仕事に決めた」と選ぶ職業は千差万別です。
「この人に決めた!」と選ぶ結婚相手も異なります。

これは、脳が「これが重要だ」と思う「重みづけ」が異なるからなのです。

取捨選択するには、「重みづけ」が必要。

コンピュータは、重みづけをしなければ、答えを出せないまま、計算を延々と続けます。

ちょうどそのように、人も「重みづけ」をしなければ、何も決められないまま延々と選べないのです。

解剖学で長年、脳の研究をしている東大名誉教授の養老孟司氏は、「コンピュータと感情の間にはそう本質的な差はない」と言っています。

重みづけをつけないコンピュータはバカなコンピュータです。律儀に、機械的にたいへんなエネルギーを使って計算をしつづける。こう考えると、コンピュータと感情の間にはそう本質的な差はない。

「結婚相手が決まるカラクリ」
どうして相手が決まるのかというと、一目惚れとか、そういうアホなことで決めているわけです。先ほどいった通り、入力にバイアスがかかっているからです。勝手なバイアスをつけて、その重みをほぼ絶対なものとして認めるから、相手が決まる。

(『まともバカ』2023年、だいわ文庫)

結婚相手は、40年、50年と一緒に過ごす重要な人。

ですが、「誰が正解?」と計算し始めたら、答えは出ないでしょう。
あの人もこの人も良いところがある。とても1人には選びきれません。

生き方がわからない理由も、重みづけと関連しています。

好き嫌いを決めるのは、無意識の重みづけ「バイアス」

瞬間的に「好き!」「嫌い」という感情が起きるのは、無意識の重みづけです。

意識して重みをつけているものもありますが、ほとんどは無意識です。
心理学では「バイアス」といいます。

バイアス……思い込み。偏り、偏見。

バイアスは、思い込みや偏見ですから、あまりいいイメージではないかもしれません。

ですが、「バイアスなしに生きていける人はいない」と言っても過言ではありません。
バイアスがあるから、選択や判断ができるのです。

「今日の昼ごはんは、オムライスを食べよう」

たくさんのメニューの中から決めることができるのも、バイアスがあり、重みづけをしているからです。

「なんでオムライス?」と聞かれても、
「なんとなく……」と答えるのではないでしょうか。

無意識レベルで、重みづけをしているのです。

生き方がわからなくなったときは、重みづけを見直すチャンス

人はそれぞれ、無意識に脳がやっている「重みづけ」が絶対のように思い込んでいます。

これが「バイアス」です。

バイアスは、誰もがもっています。
ないと生きていけません。

同時に、自分を苦しめたり、他人を傷つけたりするようなバイアスは、修正したほうがよいでしょう。

生きにくいバイアスがあるなら、生きやすい重みづけに変える。

あなたは、次のように思い込んでいませんか?

「どうせこの先、良いことなんてない」
「自分なんてなんの役にも立たない」

それは絶対に変わらない事実なのでしょうか。

あなたの価値観を決めているのも、重みづけです。

「こうあるべきだ」
「このほうが幸せになれるはず」

人はそれぞれ、自分がもっているバイアスに従って判断し、選択して生きています。

しかしバイアスの正体は、たいてい、幼いときに思い込んだことや、「周囲の人が言っていたから」という理由だけでつくり上げたものです。

絶対的な、まちがいない真理ではないのです。

生き方がわからなくなったときは、自分の重みづけを見直してみましょう。

生き方がわからなくなったら、重みづけを変えてみる

何に重きを置くかで、生き方は変わります。

生き方を変える = 重みづけを変える

仕事をするときも、何に重きを置くのかによって、仕事のしかたが全く違ってきます。

Aさん・完璧に仕上げるのを重視する
Bさん・スピード感をもってこなすのを重視する
Cさん・他人に合わせて、人と衝突せず平穏に過ごすのを重視する
Ⅾさん・人に嫌われてもいいから、自分の素直な気持ちを重視する

どれが正解とは言い切れません。
どれも一長一短があり、時と場合によっても「なにが適切か」は変わります。

正確に、迅速に、完璧な仕上がりで、まわりの人ともうまくやっていても、自分の気持ちが置き去りになって、メンタル不調に陥るかもしれません。

何に、どれくらいの「重みづけ」をするのか。

生き方がわからなくなったら、重みづけを変えてみましょう。

生き方がわからなくなる3つのパターン

重みづけは、無意識レベルで行われています。
しかし人は、頭であれこれ考えるので、なにが自分に合うのか、わからなくなることがあります。

生き方がわからなくなる3つのパターンを挙げてみましょう。

1、否定される、適応しすぎる

生き方がわからない理由は、もしかしたら、次のような背景があるのかもしれません。

・幼少期に親がうまく感情をくみ取ってくれず、素直な感情を否定されてきた。
・友達や上司など、影響力の強い人から否定されてきた。
・あなたは優しい人で、他人に合わせ続けた結果、自分の感情を封印した。
・まじめに環境に適応してきたけれど、自分らしさを考えてこなかった。

重みづけをしようとしても、否定されたら、混乱してバグを起こします。

他人や環境に合わせるのはいいことですが、人によって「いい」と思うものが異なるので、合わせすぎると混乱して、生き方を見失います。

2、出来事や年齢

問題なくのびのびと育った人でも、生き方がわからなくなることはあります。
生き方がわからなくなったのは、何かきっかけがあったのかもしれません。

・思っていたほどの幸せが得られなかった。
・これまでの自分の価値観が崩れる出来事があった。
・年を取って「このままでいいんだろうか」と考えるようになった。
・ただ漠然と。

とくに問題があるわけでもないのに、漠然とした気持ちは、かえって対処しづらいものかもしれません。

3、依存ぎみ

また、自分の素直な感覚にしたがったつもりが、否応なしに重みづけされてしまうケースもあります。

・ゲームをやめたくてもやめられない。
・酒を飲んでいるつもりが、飲まれている。

脳の報酬系が刺激され、ホルモン分泌が崩れ、コントロールできなくなっているだけなのに「ゲームが自分にとって重要なのだ」と思い込まされているような状態です。

バランスの取れた生き方 = いい生き方?

生き方がわからなくなった人には、「バランスをとりましょう」と勧めます。
深く悩み始めると、無自覚のうちに極端な考えをして、認知の偏りが強くなるからです。

重みづけを変えて、バランスをとることはできます。しかし、

「バランスのとれた考え方」には、リスクもあります。

「バランスをとる」とは、ある意味、平均的な生き方です。
平均的なら、社会に適応しやすくなるので、生きやすくなります。

しかし、その人の個性が隠れてしまうリスクがあります。

生まれ持った特性や、親や友達との関わりの中でつくり上げてきた個性は、尖ったものは尖ったまま、凹んだものは凹んだままのほうが、「自分らしさ」なのかもしれません。

幸せになる副作用のようなものも、あるように思います。

苦しいからこそ、貪欲に学び、行動し、前進できる。
幸せに浸っているときは、「これでいいか」という気持ちになって、停滞する。

そういうリスクも踏まえながら、あなたはどんな「重みづけ」をするのか。
「生き方」の答えは、あなたの中にあります。

誰かから決められるものでもなく、どこかに「正解」があるわけでもない。みんなから褒められる「完璧な重みづけ」もありません。

あなた自身が答えになるのです。

生き方は自分の中に答えがあるといっても、時代にふり回される

なにが「いい生き方」か。

答えはあなたが自分で見つけていくしかありません。
しかし、自分の中に答えがあるといっても、考えねばならないことはまだあります。

「多くの人を殺して、慕われる」

こんな生き方は、正解だと思いますか?

ふつうは「そんなのよくない」と思うでしょう。

しかし、戦国時代の武将はそういう人です。
多くの殺人をして、武勲を立てたから、歴史に名が残っているのです。

「それは戦国時代だから」

そう思われるかもしれませんが、戦国時代はゲームや物語ではなく、実際にあったこと。
当時はそれが「成功」であり「いい生き方」だったわけです。

「ただ人を殺しただけじゃない、武将の個性や哲学があるからだ」

たしかに、戦国武将の考え方はおもしろいですよね。
しかし、今もし同じことをすれば、ただの犯罪者です。

時代によって「いい生き方」は、変わってしまいます。

個性も活かしつつ、今の時代に合った生き方をすれば、「いい生き方」と称賛されるでしょうが、時代に翻弄されます。

AIやIT技術の進歩で、目まぐるしく変わる時代です。
世界規模で、ウイルスの猛威にふり回されることもあります。
どこかの国の軍事力の行使によって、世界が一瞬にして戦争に巻き込まれるかもしれません。

そうなれば、どんな生き方が「いい生き方」なのか、またわからなくなります。

生き方よりも、先に考えるべき、もっと大事なこと

車の教習所でも習わないことがあります。
それは「目的地」です。

運転するうえで、もっとも大切なのは「行き先」です。

カーナビがついていても、「目的地がわからない……」という人に対して、行き先を教えてはくれないでしょう。

運転はうまい・下手があっても、目的地にたどりつけたらいいのです。
車ではない移動手段もあります。

目的地がわからなければ、どの手段で行くかも決まりません。

海外へ行きたいのに、徒歩ではいけません。
近所のスーパーに行くのに、飛行機に乗る人はいないでしょう。

どこへ行くのか。目的地が決まって初めて「行き方」が決まります。

同じように、人生も目的地がもっとも大切です。

人生の目的がハッキリしてこそ「生き方」が決まります。

どんな重みづけをしても、どんな生き方をしても、人生の目的がわからないままでは、時代に翻弄され、他人や環境にふり回されます。

人生の目的は、生き方よりも、先に考えるべき、もっと大事なことなのです。

生き方がわからなくなったら、人生の目的について考える好機到来です。
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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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