人間関係

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共依存チェックテストー苦しい人間関係に陥りやすい人の特徴とは

目次

  1. 共依存チェックテスト
  2. 共依存とは?
  3. 共依存のシチュエーション別 具体例
  4. 共依存は、「親密さ」と違うの?
  5. 共依存を抜け出すヒント

はじめに

こんにちは、心理カウンセラーの月見草です。
なぜかいつも苦しい人間関係になってしまいます。彼氏や友達や上司から傷つけられて、嫌な経験が積み重なっていきます。

こんなにも苦しい思いをしながら、今日までよく頑張って生き抜いてきましたね。

まずそのことを、しっかり褒め称えたいと思います。

そのうえで、これから生きやすくなる方法を選択してゆけたらいいですね。

「共依存」を知っていますか。

もしかしたら、あなたは共依存に陥っているかもしれません。

まずは、共依存チェックテストをしてみましょう。

共依存チェックテスト

共依存は、自分では「よいことだ」と思ってやっていることも多いものです。
自覚することが、苦しみをなくす第一歩です。チェックしてみましょう。

=共依存チェックテスト=

  1. 自らを犠牲にして相手を助けたり、世話をしたりする
  2. 相手の行動、感情、考え方、状態、結果を変えようとコントロールする
  3. 問題や危機が起こっているような人間関係に巻き込まれていることが多い
  4. 依存心が強く一人でやっていけるという自信がなく、見捨てられるかもしれないと不安にかられる
  5. ある特定の相手のことで頭がいっぱいで視野がせまい
  6. 自分の問題はたいしたことはないと思ったり、いやなことは見て見ぬふりをしたり、表面はなんでもないようにふるまう
  7. 相手とのバウンダリー(境界線)がはっきりせず、相手が落ち込んでいると、自分も気分が落ち込んでしまったりする。また、他人の問題にのめりこんだり、相手からの精神的、性的、身体的侵入を許してしまったりする
  8. 罪の意識におそわれやすく、相手の問題は自分のせいだと思いこんでしまいやすい
  9. 過去の人間関係の間違いから学ぶことができず、同じ間違いを繰り返す傾向がある
  10. 被害者意識にとらわれ、自分は犠牲者だと思いこみ、弱々しくなる
  11. 自分のまわりに害があるのに、波風を立てぬよう、問題を明らかにしない
  12. 相手から離れられないでしがみついていることを愛情と取り違えている
  13. 「こうあるべきだ」という社会の通念、または「こうなるはずだ」というファンタジーにとらわれやすい
  14. 相手の気分を敏感に察して、先へ先へと頭を働かせたり、心配したりする
  15. 「ノー」が言えず、なんでもかんでも引き受けて疲れてしまったり、うらみがつもったりする
  16. 責任感が強すぎて、なんでもがむしゃらにやりこなす

もし5つ以上の項目がいつも自分にあてはまるようでしたら、あなたは共依存者(コ・ディペンデント)かもしれません。
(『アダルト・チルドレン癒しのワークブック 本当の自分を取り戻す16の方法』西尾和美著、学陽書房)

共依存とは?

「共依存」とは、人間関係に依存してしまうことをいいます。困った関係なのに、やめられません。

「この人には、私がいないといけない」

相手から「必要とされている」感覚があり、どれだけ傷つけられても憎んでも、離れられないのです。

共依存の人は、

相手から必要とされること = 自分の存在価値

なので、共依存をやめると自分の存在価値が無くなったように感じるのです。

共依存チェックテストでは、「ん~、当てはまるのかどうか、よくわからない」という項目もあったと思います。

あまりにも当たり前になっていて、無意識に自分を犠牲にしている場合、「当てはまらない」と答えてしまうこともあるでしょう。

あなたの苦しみを減らすには、「これは共依存なのだ」と知らねばなりません。

シチュエーション別の具体例を挙げます。あなたはどんな場面で共依存に陥りやすいか、考えてみましょう。

共依存のシチュエーション別 具体例

共依存は、苦しみを話し始めると止まらないくらい、複雑で、糸が絡まってもつれたような状態です。

次のシチュエーションは、ごく簡潔にまとめたものです。共依存のポイントを押さえて理解を進めましょう。

共依存 恋愛、夫婦

共依存は恋愛、夫婦の関係で陥りやすいものです。もともと共依存は、アルコール依存症の夫をもつ、妻のことでした。(共アルコール依存)

妻はたいてい、まじめな良妻賢母タイプです。

「夫の飲酒を、なんとかやめさせたい」と切願しながら、酒を飲んで暴力をふるわれても耐え、働いて支え、家事や育児をこなし、夫のために尽くし続けます。一時は逃げ出しても、また夫の元へ戻ってゆきます。

一人前の大人ならば、アルコール依存症は本人の責任ですから、ほうっておけばよいでしょう。

それなのに、「しっかり者の、夫を支える不幸な妻」を演じてしまうのが共依存です。

本人は、演じているつもりはありませんが、「しっかり者の、夫を支える不幸な妻」でなくなったとき、存在価値を失うように感じるので、やめられないのです。

妻が支えてくれるから、夫はますますアルコール依存をやめられません。

「妻なしではやっていけない夫」をつくり上げたのは妻自身ともいえます。

共依存 親子

共依存は、親子関係でよく陥りやすいものです。アダルトチルドレンの記事で触れましたが、共依存は、アダルトチルドレンによく見られる特徴的なものです。

自己中心的な親(機能不全家族)をもつと、つねに親の顔色を伺う「聞き分けのよい」子供になります。

「聞き分けのよい」子供だから、親はますます自己中心的になり、子供に過度な要求をするようになります。

子供は自分らしい人生を送れず、親と接するのを苦痛に思っているのに、親の期待から逃れられません。親の不機嫌な様子を見たり、親から離れてみたりすると、自分の存在価値を失ったように感じるのです。

親は本来、子供にふり回されながら、親として成長していくもの

しかし、聞き分けのよい子供を、親の都合の良いように利用しているうちは、親として成長できません。

子供は必要な愛情を受け取れない。親も、親としての成長ができない。これが共依存です。

共依存 職場

共依存的な関係は、職場でも陥ります。とくに日本の会社では、上司に従順なことが望まれ、同僚の目を気にして空気を読む文化なので、共依存に陥りやすいのです。

残業を断ると上司からにらまれる。
ひとり浮いたことをすると同僚から陰口を言われる。

こんな理由から、自分の考えをはっきり言うこともできず、顔色を伺い、周囲に合わせ続けます。そのうち自分のやりたいこともわからなくなってゆきます。

本来は、それぞれの考えや意見を率直に話し合うなかで、お互いに学びや発見があり、成長していくのが風通しのよい健全な関係です。

他人の目を過剰に気にして、自分の思いを抑え、自分や家族を犠牲にしているのなら、共依存的な関係です。

共依存 友人

共依存は、友人同士でも陥ります。アダルトチルドレンは大人になってからも、さまざまな人と共依存を繰り返しがちです。

いつも友人の相談役になったり、嫌なのに断れなかったり、負担を感じる友人関係は共依存に陥っている可能性があります。

本来、健全な友人関係は、お願いを断ったり、引き受けたり、自由で相互的なものです。

強い負担を感じてまで続ける関係は、共依存の可能性があります。

共依存は、「親密さ」と違うの?

共依存に陥りやすい人は、「親密さ」と共依存とを取り違えています。

共依存は不健全で、お互いの成長を阻み、体調が悪くなってゆきます。
親密さは健全で、お互いに成長をうながし、元気になります。

共依存を抜け出し、親密さを築いてゆけるように、違いをはっきり理解しましょう。

共依存の特徴(親密さとのちがい)

1、自分と相手の感情を区分できない

相手の沈黙、不機嫌な表情などを見ると、自分に問題があるのだと不安になります。
相手の感情によって、自分の存在価値が揺らぎ、ふり回されます。

親密さの場合、相手の課題は相手のもの、と境界線を引くことができます。

2、自分の感情がわからない

自分の感情に嘘をつき、表現を抑制します。

親密さの場合、自分の感情に気づき、適切な形で表現できます。

3、支配の感覚

「相手に貢献しているのだから、相手は自分に感謝し従わねばならない」と思います。
相手が感謝することでしか、自分の存在価値を確かめることができません。

親密さの場合、相手をコントロールすることはできないと、ある程度のところで妥協します。たとえ感謝されなくても、自分の存在価値は揺らぎません。

4、自己責任の放棄

相手からの批判を極度に恐れ、本来の自分の判断を隠します。
自分の気持ちに気づいたとしても、保留します。
批判されたとき、自分の存在価値がぐらつくほどのショックをうけるからです。

親密さの場合、相手の意見も聞きながら、自分で判断します。

5、自己肯定感の欠如

相手に尽くす以外、自己肯定の方法がわかりません。
相手に尽くしている間は、自分の存在価値が保たれる気がします。

親密さの場合、相手のために何かできることを喜びつつ、自分にできる範囲を自覚しています。

親密さの特徴(健全な人間関係)

相手を支配したり、拘束したりする必要を感じていません。
お互いの感情を尊重するので、離れるときは離れ、離れていった相手を恨み続けることはありません。
人間関係が終わっても、自分の存在価値は変わらないので、しばらくすれば落ち込みから立ち直ることができます。

共依存を抜け出すヒント

独生 独死 独去 独来

人はみな、ひとりで生まれ、ひとりで死んでゆく。
来るときも去るときも一人ぼっちということです。仏教ではこのように言われます。

夫婦といえども、心の底からすべてを理解し合うことはできません。
親子といえども、それぞれが自分の人生を歩むのです。

人はそれぞれ、代わりの誰かに解決してもらうことのできない孤独を抱えています。

孤独と向き合うのは、恐ろしいと感じるかもしれません。
それゆえに、共依存に舞い戻ってしまうこともあるでしょう。

ですが、孤独から目を背けているかぎり、本当の幸せは得られません。

誰かがあなたの代わりに食事をしても、あなたの空腹は満たされないように、
誰かがあなたの孤独を埋めることはできません。

あなた自身が、孤独と向き合い、解決法を知り、立ち向かうのです。
解決法はあります。だから、あなたも解決できます。

「不幸な悲劇の人生」を演じ続ける必要はないのです。

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この記事を書いた人

ライター:月見 草

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