みなさんは、「縁(えん)」というものをどれくらい大切にされていますか?
私は世界を旅して、たくさんの縁に支えられて自分が生きていることに気づきました。
「死ぬまでに行きたい世界の絶景」として知られる、ボリビアのウユニ塩湖を旅した時のお話をご紹介したいと思います。
アタカマ砂漠からウユニ塩湖へ抜ける国境越えツアーに参加
世界で最も乾燥した地域といわれるのが、南米チリ北部にあるアタカマ砂漠。
このチリという細長い国は、南にはトレッキングや氷河で人気のパタゴニア地方、西にはモアイ像で有名なイースター島、そして北にはアタカマ砂漠。
さまざまな自然が集まった神秘の国です。
そして近年、「世界一きれいな星空が見える場所」として、アタカマ砂漠は観光客の注目を集める場所となっています。
私が今回このアタカマ砂漠を訪れたのは、チリ~ボリビアへの国境越えのためでした。
目的地はウユニ塩湖でしたが、せっかくの大自然を思い切り満喫したいと思い、チリのサンペドロデアタカマという町からボリビアのウユニ塩湖まで観光スポットをめぐりながら、車で砂漠を駆け抜ける2泊3日のツアーを申し込んだのです。
過酷な自然環境が生み出す感動の世界
日中は灼熱の太陽が照り付け、夜になると氷点下まで気温が下がるアタカマ砂漠。
しかし、この過酷な気候だからこそ生み出される美しい世界がありました。
大自然の中にいると、日本で自分が悩んでいたことが本当にちっぽけなことに思えます。
仕事や家事に追われ、人間関係にわずらわされて過ごす毎日。
広い広い世界へ飛び出してみると、自分はなんて小さな世界で生きていたのだろうと気付かされました。
ついに天空の鏡張りが見えるウユニ塩湖へ
そしてついにウユニ塩湖へ到着です。
ずっと憧れだったウユニ塩湖が見えた時は、言葉にならない感動でした。
湖面に溜まった水が「鏡」となって空を映し出し、360度空に囲まれているような、息を飲むような美しい世界が広がっていました。
そして、ウユニ塩湖の日の出を見た時は、まるで大きな太陽に包まれているような不思議な体験をしました。
どんな絶景よりも心に残るAmigo達との出会い
アタカマやウユニの絶景は素晴らしいものでしたが、今回の旅で私は、そんな絶景よりも素晴らしいAmigo(スペイン語で友達、仲間)達と出会いました。
3日間旅を共にした、チリ人の大学生4人組とイギリス人の女性、日本人の私、そしてドライバーのボリビア人男性。
言葉はほとんど通じない7人でした。
しかし、寝食をともにし、トイレやシャワーもない過酷な旅に耐え、お互いにスペイン語・英語・日本語を教え合いながら、ダンスをしたり空手をしたり、トランプをしたりして過ごすうちに、ツアーが終わる頃には、なんともいえない一体感が生まれていました。
そこには、言葉や文化の壁を越えた絆が生まれ、たった3日間を一緒に過ごしただけなのに、ずっと昔から家族だったような不思議な温かさがありました。
私はさらに北へ向かい、イギリス人は南へ、チリ人たちは来た道を再びチリへ戻るということで、ウユニの町でみんなとはお別れでした。
最後の食事はなんとなく無口になり、別れの時はみんなで涙を流して抱き合いました。
地球の裏側のこんな砂漠で、この仲間達に出会えた不思議なご縁。
私にとっては、ウユニの絶景よりも何よりの宝物になりました。
袖触れ合うも多生の縁
皆さんも、「この人、初めて会うのに昔から知っているような気がする」。そんな経験をしたことはないでしょうか?
「袖触れ合うも多生の縁」ということわざがあります。
多生・・・一生ではない、生まれる前からの過去世
縁・・・つながり
過去世、何度も生まれ変わり、死に変わりしてきた魂の歴史の中で、何度も会って、縁があった人だからこそ、今生でまた袖が触れ合うようなことがおきたんだよ、という意味のことわざです。
仏教では、この「縁」というものを非常に大事にします。
袖が触れ合うだけでも、ものすごく縁の深い人ですから、自分の身近にいる友達や血のつながった親や兄弟というのはとんでもない縁の深さです。
たとえ仲が悪かったとしても、縁が深いからこそ喧嘩もできるのです。
人との出会いはすべて単なる偶然ではなく、深い深い因縁によって起こるものですから、どんな出会いも大切にしていきなさい、と仏教では言われるのです。
この記事を読んでくださったということは、あなたと私の間にも深い縁があったということですね。
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